弁護士鬼頭政人の勉強法ブログ~司法試験&予備試験~

2019年の司法試験本試験受験者数推計は4500人です。

来年の司法試験受験者数を予測

超ひさしぶりにブログを投稿!

資格スクエアでは、人工知能による試験問題予測、「未来問」を発表し、大きな反響を

いただきました。合理的に推測すれば試験問題は予想できますよね。

AIが予想した宅建士試験の出題的中率が78%

 

さてさて、司法試験の2018年の合格者数は1525名でした。昨年と比べても少ししか減らず、受験者数母体は減っているわけなので、合格率は上がったわけです。

で、この司法試験の受験者数。年々減っているのが気になったので、2019年は何人位受けるんだろう、

ということを予測してみることにしました。人工知能ではなく人力で、です。

文系人間なりに、開示されている資料から来年の受験者数を推測してみます。

 

1 結論

結論としては、来年は4500人程度が受験予定であり、今年よりも更に合格率があがることは ほぼ間違いありません。

 

2 H30の司法試験の結果

今年の司法試験の結果をまずは復習しておきましょう。

H30司法試験結果 

出願者数:5811人

受験予定数:5726人

受験者:5238人(受験率91.5%)

短答合格者:3669人(短答合格/受験者 70.0%)

最終合格者:1525人(最終合格/短答合格 41.5%)

合格率:29.1%(最終合格/受験者)

 http://www.moj.go.jp/content/001254396.pdfhttp://www.moj.go.jp/content/001259692.pdfhttp://www.moj.go.jp/content/001259696.pdfhttp://www.moj.go.jp/content/001269384.pdf

 

3 2019年受験者予測の考え方

さて、この数字をもとに一歩深く分析することで、2019年の受験者数を 分析してみることにしましょう。

そのためには、

・落ちてしまった人のうち、何人が来年受験するのか

・来年新規参入する人は何人か

が分かればよいことになります。

順に考えていきましょう

(1) 落ちてしまった人のうち、何人が来年受験するのか。(2934人)

さて、まずは落ちてしまった人ですが、今年は、5811−1525=4286人が 落ちてしまっており、この人数が最大で2019年の受験に回る可能性がある人数、ということになります。

もっとも、そもそもH30で5回目受験で落ちてしまった人は2019年の受験資格がないので除く必要があります。

また、H30が1−4回目受験で2019年の受験資格があっても、来年受け控え、もしくは諦め、という選択肢を取る人が一定数いますので、その計算もする必要があります。これは個人の判断に委ねられる部分ではあるのですが、 わかっている統計を元に試算してみます。

 

まずは、例年、どのくらいの人が受け控えるかを計算します。

資料をもとに、H29受験予定/H29合格者数/H29不合格者数を記載します。

また、一番右には参考値として受験回数別のH29の合格率を記載しておきます。

(H29時点で1回目、H30時点で2回目)2269/870/1399 38.3%

(H29時点で2回目、H30時点で3回目)1611/292/1319 18.1%

(H29時点で3回目、H30時点で4回目)1280/180/1100 14.0%

(H29時点で4回目、H30時点で5回目)1035/140/895 13.6%

(H29時点で5回目、H30時点では失権)429/61/368 14.2%

※受験回数が進むと合格率も落ちてしまうことがわかります。

 

資料をもとに、平成30年の受験回数2−5回目の受験予定者数で見ると、落ちてしまった人が次年度を受験する率がわかります。

(H30時点で2回目)1254人(前年不合格1399人からの次年度受験率89.6%

(H30時点で3回目)1088人(前年不合格1319人からの次年度受験率82.4%

(H30時点で4回目)815人(前年不合格1100人からの次年度受験率74.1%

(H30時点で5回目)537人(前年不合格895人からの次年度受験率60.0%

※このように2−5回目受験に向けて、次年度の受験に臨む率が非常に下がっていることがわかります。

※資料 http://www.moj.go.jp/content/001222811.pdf

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/041/siryo/__icsFiles/afieldfile/2017/10/04/1396934_002.pdf

http://www.moj.go.jp/content/001256415.pdf

 

この次年度受験率を元にして、来年、どの程度の人が受験しそうか、ということを 簡単に推定します。

H30の受験回数別の受験予定者数と合格者数・不合格者数から、次年度受験率が昨年と同じであると仮定して、2019年に受験する人数を求めます。

H30受験予定数/H30合格者数/H30不合格者数を記載します。

(H30時点で1回目、2019時点で2回目)2032/862/1170 →89.6%が再受験のため2019年は1048人が受験

(H30時点で2回目、2019時点で3回目)1254/269/985 →82.4%が再受験のため2019年は811人が受験

(H30時点で3回目、2019時点で4回目)1088/187/901 →74.1%が再受験のため2019年は667人が受験

(H30時点で4回目、2019時点で5回目)815/134/681 →60.0%が再受験のため2019年は408人が受験

(H30時点で5回目、2019時点では失権)537/73/464 →2019年は受験不可

※ 以上より、2019年は、1048+811+667+408=2934人が再受験する、ということが推測されます。

※資料

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/041/siryo/__icsFiles/afieldfile/2018/10/11/1410102_001.pdf

 

(2)来年新規参入する人は何人か(1604人)

一方で、来年、新たに受験資格を得る人、というのは以下の2つの人です。

ア H30の予備試験合格者

イ 2019年の法科大学院卒業生

ア H30の予備試験合格者数

本ブログ作成時点でH30の予備試験合格者数は不明ですが、論文試験の合格者数は459人であり、例年通り95%程度が受かるとすると、440人程度が最終合格であると推測できます。

※資料

http://www.moj.go.jp/content/001271385.pdf

イ 2019年の法科大学院卒業生数推定

2019年に卒業するのは、H29に既修者で入学した人と、H28に未修者で入学した人の合計数になります。 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/041/siryo/__icsFiles/afieldfile/2018/05/15/1404919_01.pdf によると、

H29入学の既修者で入学した人は1137人、

H28の未修者で入学した人は635人になります。

ただ、最近では法科大学院によっては卒業がかなり厳しくなっているところもあります。

そこで、卒業率も勘案する必要があります。

過去データでいうと、H29は既修者が75.6%の修了率、未修者が47.9%の修了率なので

既修(1137*75.6%=)860人、

未修(635*47.9%=)304人の合計である1164人が来年受験することになると試算できます。

※資料 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/041/siryo/__icsFiles/afieldfile/2018/05/15/1404919_03.pdf

ウ 小括

アの440人、イの1164人を足すと1604人が来年新たに参入する人数、ということになりそうです。

注;予備試験合格者の中に法科大学院の3年生が相当数いますが、それは考慮に入れていません(実際には新たに参入する人数がもう少し少ないはずです)

注;予備試験に合格した次の年に司法試験を受け控える人、法科大学院卒業直後に受け控える人は0と想定しています。

 

(3)2019年の司法試験受験者数は?

落ちてしまった人のうち来年受験するのが2934人

来年新規参入する人は1604人、

と計算されるので、 合計して4538人程度が2019年の司法試験受験予定者と思われます。

 

4 2019受験者数予測からいえること

H30の受験予定数が5726人であったことに比べると、4538人だと1000人以上減ることになります。

仮にH30と同じ受験率91.5%で1500人合格とすると、4152人が実際に受験し、2906人が短答に通過することになります。 1500人の最終合格をぶらさないとすると(多分ぶらさないはず)、短答に合格すれば5割以上が合格できる計算になります。

2019年は司法試験に合格する絶好のチャンスと言えるでしょうね。

この傾向は2020年以降も数年は続きますのでこれから予備試験を受ける人は、なるべく早い年次で合格してしまいましょう!

 
 

 (番外編)2020年の受験者数は約3500人

2019年の合格者数を1500人として、超簡易的に2020年の受験者数を予想すると、
・2020年の法科大学院卒業生 →H30既修入学1112人、H29未修入学567人のうち、840人の既修者と272人の未修者が卒業し1112人が受験予定
・2019年の予備試験合格者 →2018年より1割程度増加し500人
・2019年に司法試験に落ちてしまった人のうち次年度挑戦者 →2019年2−5回目受験予定2934人のうち、18%(2回目受験くらい皆受かると仮定)が受かるとして528人を除いた2406人が2019年不合格者数、そのうち79%(H30の次年度挑戦者/不合格者=2934/3713=78.7%)が次年度に回ると仮定して、1900人が次年度挑戦者
これらを合計すると、2020年の司法試験受験予定者は、3512人。
2020年の合格者が1500人とすると実に半分が受かる計算です。すごいな。
合格者数を減らす話が出てこないといいな、と個人的には思っています。
 
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