パッと見のデザインはそのままでコピー商品を出したら、著作権の侵害になるのか?

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百円ショップや雑貨店などにいくと、パッと見て同じようなデザインの商品が並んでるなあと思ったことはありませんか?近年、スマートフォンのデザインをめぐって大きな訴訟が発生していますが、すでに市場に出回っている商品のデザインを真似して商品を出したら、著作権の侵害になるのでしょうか。弁理士の亀崎先生に伺いました。

似たデザインの商品を市場に出したら、著作権の侵害になる?

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イラストが描かれている商品を真似した場合には、著作権の侵害になる可能性があります。例えば、ミッキーマウスのイラストが描かれたお皿が市場に出回っている場合に、そのお皿を真似したお皿を市場に出しますと、著作権の侵害になります。

一方で、イラストが描かれていない商品を真似した場合には、基本的に、著作権の侵害にはなりません。百円ショップや雑貨店で販売される商品は、工業デザインを現した大量生産されるものであり、原則として著作物には該当せず、著作権による保護対象ではないからです。

ただし、工芸品であって鑑賞的色彩の強いものに該当する場合には、大量生産される商品であっても著作物に該当し、著作権の侵害になることがあります。

また、イラストの有無とは関係なく、デッドコピーの商品の場合には、商品形態模倣行為として、不正競争防止法による処罰の対象になることがあります。

さらに、元の商品に、デザインを保護する意匠権が発生していることがあります。ですので、他の商品に似たデザインの商品を開発する際には、種々の観点で注意が必要になります。

なぜ、コピー商品はなくならないの?

Steel cube in the crowd of scattered cubes
一からデザインを開発して商品を作る場合、それなりのコストと時間を要します。そもそも、その商品が売れるかどうかも分かりません。せっかく出来上がった商品が売れなかった場合には、コストを回収することができず、損失を抱えることになってしまいます。

一方、コピー商品を作るのであれば、コストと時間を大幅に抑えることができ、手っ取り早いといえます。また、売れ行きのよい商品を真似することで、売れ残りの心配もなく、確実に利益を上げることができます。このため、あらゆる商品についてコピー商品が無くならないと考えられます。

だからといって、コピー商品が許されるのでは困ってしまいます。先ほどお伝えしましたように、デッドコピーの商品であれば、不正競争防止法による処罰の対象になりますし、イラストが描かれている商品の場合には、著作権による保護が期待できます。

しかし、若干の変更を加えた類似の商品の場合には、不正競争防止法の効力は及びません。また、イラストが描かれていない商品の場合には、著作権による保護も期待できません。このように、不正競争防止法や著作権による保護だけでは、不十分であり、コピー商品を無くすことができません。

そこで、コピー商品を無くすためには、商品のデザインについて、特許庁に意匠登録出願を行い、意匠権を取得することが考えられます。意匠権を取得することで、デッドコピーだけでなく、類似の商品についても取り締まることが可能となります。

 

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