特定社労士と社労士って何が違うの?

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平成26年度の行政書士法改正で行政書士の業務の拡大が予定されています。これは行政書士にも「行政書士が作成した書類に限り不服申し立て」手続きが代行することが認められる内容です。

同じようなケースで、2007年に社会保険労務士も「特定社会保険労務士」が認められるといったことがありました。まだ日が浅いこともあって「特定社労士」は聞き慣れない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今日はそもそも「社会保険労務士」と「特定社会保険労務士」の違いについて、現役社労士の岡部健史先生にお聞きしました。

特定社会保険労務士ができる業務とは

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― 特定社会保険労務士と社会保険労務士の業務の違いを教えていただけますか?

「まず、社会保険労務士が行うことができる業務は、社会保険労務士法第2条第1項第1号から第3号に規定されており、大きく分けると以下の3つになります。

(1):労働及び社会保険に関する法令に基づいて申請書等(行政機関等に提出する申請書、届出書、報告書、審査請求書、異議申立書、再審査請求書その他の書類を作成すること。すなわち「書類の作成」です。

(2):申請書等について、その提出に関する手続を代わって行うこと。すなわち「手続の代行」です。

(3):労働社会保険諸法令に基づく申請、届出、報告、審査請求、異議申立て、再審査請求その他の厚生労働省令で定める事項について、又はこれらの申請等に係る行政機関等の調査若しくは処分に関し当該行政機関等に対してする主張若しくは陳述について代理すること。

これを「事務代理」といい、相談・指導などのコンサルティング業務がこれにあたります。

(1)、(2)は社会保険労務士又は社会保険労務士法人でない者は、他人の求めに応じ報酬を得て、業として行ってはならないとされています。これら3つが社会保険労務士の主な業務になりますが、特定社会保険労務士は、これらに加えて「紛争解決手続代理業務」を行うことができます」

 

紛争解決手続代理業務って?

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では「紛争解決代理業務」とはどのようなものなのでしょうか。岡部氏から続けて解説をいただいています。

「「紛争解決手続代理業務」とは以下になります。

(1):個別労働関係紛争について厚生労働大臣が指定する団体が行う裁判外紛争解決手続の代理を行うこと(紛争価額が60万円を超える事件は弁護士との共同受任が必要)。

(2):個別労働関係紛争解決促進法に基づき都道府県労働局が行うあっせんの手続の代理を行うこと。

(3):男女雇用機会均等法、育児・介護休業法及びパートタイム労働法に基づき都道府県労働局が行う調停の手続の代理を行うこと。

(4):個別労働関係紛争について都道府県労働委員会が行うあっせんの手続の代理を行うこと。

※これら代理業務には、依頼者の紛争の相手方との和解のための交渉及び和解契約の締結の代理を含みます。

すなわち、特定社会保険労務士は、不当解雇、賃金不払い、セクハラ・パワハラ、いじめなどの個別労働関係紛争について、裁判をせず「話し合い」によって、トラブルを解決するという「あっせん手続」ができることになります。

「あっせん」によって、争うのではなく和解による解決に向けての話し合いが行われるため、時間と費用がかかる裁判よりも比較的利用しやすい制度なのです。したがいまして、社会保険労務士と特定社会保険労務士の業務の違いは、「紛争解決手続代理業務」が行えるか否かの違いになります」

特定社会保険労務士 岡部健史 先生プロフィール

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