アウトソーシング先としてアジア。今注目されている国はどこ?

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賃金格差を利用したアジアへのアウトソーシング。

カスタマーサポートからデータ入力、さらには開発業務などのアウトソーシングを活用した市場が伸びています。中国がアウトソーシング先として注目された時代は終わり、中国の人件費の高騰により、東南アジアへの注目が高まっています。

具体的には、タイ、ベトナム、フィリピン、インドネシアなど東南アジアの国々です。

日系企業がアウトソーシング先として注目する国について、中小企業診断士の大橋先生にお話を伺いました。

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1、アジアのアウトソーシング市場の特徴はどのようなものでしょうか。

アウトソーシングについて、もう少し厳密に定義する必要があります。

ご質問のうち、カスタマーサポートやデータ入力はBPO(Business Process Outsourcing)としてのアウトソーシングとなりますが、開発業務の外部委託はオフシェアリングと呼ばれています。

BPOについては、総務、人事、経理など企業のバックオフィス部門に関連する業務においてアウトソーシングが行われています。

コールセンター業務もこれに含まれます。

従来、これらの業務は日本語という言葉の制約があるため、日本国内もしくは大連などの日本語話者が多くいる場所にアウトソーシングの拠点が設けられていました。

コールセンター業務については、今後も日本語の壁があるため海外へのアウトソーシングは限定的となるでしょう。

むしろ、沖縄や北海道など比較的人件費の安い地域がコールセンターの誘致に力を入れています。

しかし、言葉の障壁の低い事務処理業務については人件費の安い東南アジアにシフトしていくことになります。

例えば、給与計算などの数字を扱う業務の他に文字データを入力する仕事も海外へ移管されています。

文字データを入力する作業員は、そのデータの日本語はわからなくても、文字をそのままテキスト化して入力すれば十分だからです。

 

2、アウトソーシング先として注目されている国はどこですか。また、アウトソーシングを行うに際して留意点は何でしょうか。

オフシェアリングについて話をするとインドが挙げられます。なぜなら、IT分野においては世界的なレベルで競争のできる技術者が多く存在するからです。

よって、オフシェアリングは単純なコスト削減を目的とするのではなく、自社の総合的なパフォーマンスの向上を目的として行わるべきだと考えます。

IT分野の技術者の人件費が世界的に高騰しています。単なるコストダウン目的でインド企業に業務委託をしようとしても想定通りの効果は得られないでしょう。

よく日本国内で見られるような、要件定義を曖昧にしたまま、そして営業マンと口頭でやり取りしながら業者に発注をするスタイルでオフショア開発を行ったとしましょう。

おそらく、受託側が発注側の意図を十分に把握できずに、かえって必要以上の時間やコストが発生することになるでしょう。

インドに対しオフショア開発を委託するのであれば、それは彼らが持つ技術力を十分に発揮できるように発注者側にも相応のスキルが求められます。

それは、発注する内容を文書ベースでPMBOKなどのルールに従って要件定義するスキルと言えます。

その役割を果たすのは、プロジェクトマネジメントに精通した中小企業診断士であるべきだと考えます。

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中小企業診断士 大橋 信太郎先生プロフィール

資格スクエア「中小企業診断士」講師
担当講座:1次試験 経済学・経済政策、2次試験
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