転居を伴う異動がある場合、引っ越し費用は会社負担が当然か?

0

東京勤務であったが人事異動により大阪勤務となった。

急いで家を探さなきゃいけない。

東京から大阪に異動のため転居となり会社都合で住む場所を変えざるを得ないとき、その引っ越し費用は誰が負担すべきでしょうか。

今回は、転居を伴う異動の場合、引っ越し費用は会社負担の義務があるかどうかについて、社労士の岡部先生にお伺いしました。

515d39d86fc439347d4701ee1e333ff5_m
ー転居を伴う総合職として採用された場合、引っ越し費用は自己負担が原則ですか?

転居を伴う転勤や異動を行う場合、その費用負担について規定する法律はありません。

すなわち、労使間で自由に取り決めることができるのです。

100%労働者の負担にすることもできますし、100%会社の負担にすることもできます。

したがって、対象となる個人によって取り扱いが変化してしまうとトラブルとなる可能性があるため、トラブルをさけるために会社の就業規則に規定する、または労働組合がある場合は労働組合との協約に定めることが一般的です。

就業規則などに規定してある場合は、労使ともにその定めに従う義務がありますので、違反している場合は請求することができます。

仮に就業規則などでの規定がない場合は、前例や慣習となっている取り扱いなどを参考に会社と交渉するところから始めなくてはなりません。

一般的には、会社都合の転勤や異動に伴う転居の場合には、転居費用の一部から全部を負担してくれる会社が多いと思います。

全額労働者負担という会社はほとんどないのではないでしょうか。

このような転居を伴う転勤や異動が想定される方は、まず自社の就業規則などを確認し、どのように規定されているかを把握しておくことが必要です。

その内容によって自分の負担がどれくらいなのかが把握できますし、家族がいる場合に家族の転居費用も出してもらえるのか、また会社が行ってくれることや自分で行うべきことの整理などもできます。

ー転居を伴う異動の場合、引っ越し費用を会社が負担しなくてはならないのはどのようなケースでしょうか。

前述でも述べましたが、「引っ越し費用を会社が負担しなくてはならない」ということはありません。

したがって、法律上は全額労働者負担としても問題はありません。

しかし、会社都合での転居を伴う転勤や異動の場合、一般的には会社が負担する部分の方が多いようです。

金銭や生活環境などが大きく変化する問題などでは、労使双方で十分な納得が得られていない場合、トラブルに発展することが予想されますので、就業規則などを遵守して運用することが大事です。もし、就業規則などそれらの規定がない場合には、労使双方で十分に話し合い、定めておくことが大切です。

トラブルに発展してしまうと、時間もお金もかかり会社の経営にも多くの打撃を与えることは否めませんので、是非事前に確認しておきましょう。

なお、ただ定めれば良いというものではありませんので、社会通念上合理的な理由もなく「全額労働者負担とする」のように規定してしまうと、やはりトラブルに発展してしまうことは言うまでもありません。

労使双方納得する規定を定め、それを遵守した取り扱いを目指しましょう。

特定社会保険労務士 岡部健史 先生プロフィール

Share.

About Author

Leave A Reply