これって労災?台風で自宅待機中にケガ

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もうすぐ夏ですね。夏が近づくと台風がやってきます。

昨今の台風はゲリラ豪雨などを伴い、災害発生の可能性も高く、鉄道会社や航空会社などは早々に運転見合わせを決定するケースが多いです。

台風の影響で私鉄各社が運休。出社できずに自宅待機などのケースもあるかと思います。自宅待機中、暴風雨を避けるために自宅の雨戸を締めているとき外から植木鉢が飛んできてケガをしてしまいました。

会社から自宅待機を命じられていたときにケガをした場合、労災になるのでしょうか。今回は、労災のポイントについて社労士の岡部先生に伺いました。

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台風の影響で私鉄各社が運休し自宅待機を命じられた。自宅待機中にケガをした場合、労災扱いになるのでしょうか。

労災が適用されるには、「業務上の負傷、疾病、障害または死亡」(業務災害)と認定される必要があります。「業務災害」と認定されるためには、業務に内在する危険有害性が現実化したと経験則上認められること(「業務起因性」といいます。)が必要であり、その前提として、労働者が労働契約に基づき事業主の支配・管理下にあって、業務に従事している状態(「業務遂行性」といいます。)にあると認められなければなりません。

「業務遂行性」についてはわかりやすいですが、「業務起因性」については判断が難しい場合があります。しかし、難しく考える必要はなく、一般的に、業務と傷病との間に因果関係を認めることができれば、「業務起因性」があると考えることが妥当といえます。すなわち、「業務起因性」、「業務遂行性」が認められない場合は、労災が適用されません。

このケースの場合では、「自宅の雨戸を締めているとき外から植木鉢が飛んできてケガをしてしまった」ということですので、業務に関係のない私的行為中のケガであり、「業務起因性」も「業務遂行性」も認められないため労災保険の対象にはならないということになります。

ただし、状況が変われば結果も変わる場合があります。自宅待機中でも「業務起因性」と「業務遂行性」が認められれば労災適用となりますので、判断が難しい場合には、労働基準監督署や専門家にご相談ください。

自然災害は防ぎようがありませんが、想定し備えておくことが大事です。実務的には、災害時の連絡手段・方法、安全確認、顧客対応などについて定めておくことが大切です。

特定社会保険労務士 岡部健史 先生プロフィール

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