【司法試験】合格の明暗をわける選択科目の選び方

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司法試験初日の一番最初に行われる選択科目は、その後の試験のモチベーションに大きくかかわります。

 

どのように選択科目を選ぶのがよいのでしょうか。今回はこの話題を解説します。

 

◯決める際の考慮要素

決める際の考慮要素としては、

(1)勉強のしやすさ(科目との相性、勉強量・暗記量、教科書・問題集等の多さ等)

(2)就職活動における有利不利、

(3)実務における有用性

が考えられます。

もっとも、(2)就職活動において、ある科目をとると有利であるとかといったことはあまり無いようです。強いて言えば、履歴書が書きやすくなるといったくらいでしょうか。

 

これに対し、(3)については、司法試験さえ突破できれば良い、という割り切った考え方もありますが、実務に入る前に体系的な知識を得ることも貴重な機会であるといえるでしょう。

 

◯ロースクール組と予備試験ルート

さらに、ロースクールを経て司法試験を受験するか、予備試験ルートをとるかで、事情は変わってきます。

 

  • 予備試験ルート

予備試験の論述試験が終わってから、司法試験を受験するまでに約9ヶ月しかありません。この間に、基本7法に加え選択科目を仕上げなければならないことを考えると、勉強量が重要なファクターとなってきます。学部時代に授業を受けた科目などを選ぶのも有用でしょう。

選択時期は、予備試験論述試験後ということになるでしょう。それ以前からも息抜きも兼ねて、入門書を読んでみるのもよいかもしれません。

 

  • ロースクール組

ロースクール組は、ロースクールとの相性も重要になってくると思います。授業の分かりやすさ、大学ごとの力の入れ具合(コマ数が大幅に違ったりします)等も考慮しながら、選択すると良いように思います。

 

時期としては、3年次に進級するときまでに決定したいところです(単位数を稼ぐという観点からも有用であるといえます)。早くから勉強するに越したことはありませんが、2年次に勉強して「合わない」と思ったら、早期に決別することも必要な選択と思われます。

 

◯各課目の特徴

以下では、各科目ごとの特徴を概観します。

 

  • 労働法

 最多の選択者数であり、勉強会も組みやすい科目です。基本書・演習書も充実しています。また、一般民事・企業法務ともに役立つ(むしろ必須の)科目といえます。デメリットは、暗記量の多さにあります。判例法理を踏まえた答案が求められることも多く、学習量が他よりも多くなっています

 

  • 倒産法

労働法に並び選択者数が多く、また、実務的にも有用性は高い科目といえます。民法・民事訴訟法とリンクする分野が多く、これらの科目が得意な人に向いている科目である反面、優秀層が多い(民法・民事訴訟法が優秀な受験者と戦わなければならない)ため、高得点を得ることが困難な科目でもあります。

 

  • 租税法

会計事務所も弁護士法人を設立するなど、拡大を見せている分野です。租税法律主義のため、条文の読み解きが重要な科目です(ただし条文はかっこ書きが多く非常に読みづらい)。会計の知識がなくとも設問を解くことはできますが、知識があると直観的に結論が分かるようです。

 

  • 知的財産法

実務において使うかは事務所次第です。司法試験との関係では、特許法・著作権法の2つが試験範囲であり(著作権法の一部は対象外と言われているものの)勉強量自体は多い科目といえますが、民法・行政法・民訴法等に関連する論点も多く、これら科目の復習という点はメリットといえます。

  • 経済法

検察官を目指す受験生が多く選択する科目ですが、企業法務に携わる弁護士にとっても触れる機会があります。思考枠組みとしては刑法に類似している科目であり、刑法が得意な受験生にとっては取り組みやすい科目といえます。しかし、教材の数としては充実したものではありません。

 

  • 環境法

実務において使うことは稀でしょう。勉強面に関しては、民法・行政法と大幅に重なるため、相乗効果が期待できることがメリットとして挙げられます。法改正が多くそのフォローを要しますが、試験問題自体は現場思考型のものも多く、勉強量自体は比較的少なめです。穴場科目といえるかもしれません。

 

  • 国際私法

近年人気上昇中の科目。渉外案件を取り扱う事務所はもちろん、最近では、一般民事の分野でも、家族関係等を中心に触れる機会が増えてきているようです。科目の特性としては、条文数が少なく勉強の負担は比較的軽い科目といえますが、教材数はやや少なめです。

 

  • 国際公法

実務的有用性は未知数です。対象となる法律も多く範囲も広範といえますが、理論的な成熟性の高い科目であり、国際政治・国際情勢に関心のある受験生には取り組みやすい科目といえるでしょう。受験者数は選択科目中最少であり、高得点を狙える反面、ゼミ等を組むことは困難な科目であるといえます。

 

◯最後に

選択科目に対するスタンスとしては、「得点を稼ぐ」のと、「足切りを免れれば足りる」という2つがあり得ます。しかし、せっかく選択できるのですから、得点源となる科目をチョイスできるよう、頑張ってください。

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