弁理士試験の勉強法 徹底分析!!

弁理士試験の勉強法 徹底分析!!

 

 

弁理士試験の勉強法 徹底分析‼

【目次】

勉強プロセス

  1. Input ~知識を入れる~
  2. Output ~知識を使う~
  3. Repeat ~繰り返す~

 

落ちる人の勉強法・受かる人の勉強法

  1. 教材の使い方
  2. 過去問の使い方
  3. 条文の扱い方
  4. 勉強の進め方
  5. 勉強スケジュール

 

弁理士試験のマスト勉強アイテム

  1. 法文集
  2. 基本書
  3. 過去問

 

弁理士試験に向けた勉強スケジュール

  1. 1年での合格
  2. 2年での合格

 

終わりに

 

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人間は考える葦である

これは、人間を折れやすくもろいひとくきの植物にたとえ、自然界において人間は弱い存在であること、その一方で人間が可能な考えるというところに人間の尊厳や偉大さがある、というフランスの思想家パスカルの言葉です。

すなわち、人間は考える存在であり、常に考え続け学び続けなければならない、ということです。

勉強するということは、人間を人間たらしめる行為なのです。

実際、「生涯学習」という言葉が日本に広まりつつあることからもわかるように、中高生や学生など学校に属している人だけでなく社会に出た人や退職した高齢者でも一生を通して学び続ける時代になっています。

その最たる例が弁理士試験などの資格試験です。

多くの方が、各々の目的をもって各々の方法で弁理士試験の合格を目指して勉強を続けています。

そこで、今回は弁理士試験の勉強やその方法についてお話ししたいと思います。

勉強プロセス

広辞苑によれば、勉強とは「学問や技術を学ぶこと」「さまざまな経験を積んで学ぶこと」です。

つまり、勉強は、時間軸が入り込む一連のプロセスのようなものであることが分かります。

実際、勉強のプロセスは3つに分けて考えることができます。

弁理士試験 勉強プロセス

Input ~知識を入れる~

まずは、知識を入れるプロセス、すなわちインプットとなります。

自学自習と言い換えることもできます。

どんな勉強であってもスタートはゼロの状態ですから、知識を自らの中に入れなければ何も始まりません。

弁理士試験の勉強でいうと、“講義を聞く“・“テキストを読む”にあたります。

ここで、重要なのは内容を理解することであり、正しい説明がなされているテキストや参考書、あるいはプロの説明による講義が勉強の中心となってきます。

 

Output ~知識を使う~

知識をインプットした後は、実際に入れた知識を使ってみるプロセス、すなわちアウトプットとなります。

そもそも知識を入れるのはそれを使って問題を解くためであり、使えないような状態の知識は使い物にならず、知識を入れたとは言い切れません。

弁理士試験の勉強でいうと、“問題演習”にあたります。

ここで重要なのは、とにかく問題をこなしてみて、本当に自分が知識を入れられているか、逆にどの部分が不十分かを理解することです。

何度もテキストを読むより問題演習の絶対量が求められます。

実際、脳科学的にはインプットとアウトプットの最適比率は1:3と言われています。

すなわち、講座を1時間視聴したら3倍の3時間くらいは問題を解くなどしてアウトプットをやるとよいのです。

 

Repeat ~繰り返す~

自学自習で知識を入れ、問題演習をして知識を使ったら、そのサイクルをひたすら繰り返す、すなわちリピートが次のプロセスとなります。

このサイクルを繰り返すことで学問や技術の習得に近づいていきます。

弁理士試験の勉強でいうと、“特許や意匠、商標といった各科目を完成に近づけていく”にあたります。

ここで重要なのは、そのサイクルのスピードです。

とにかくインプット➡アウトプットのサイクルを高速で繰り返し回していくことで記憶が最短で定着していくのです。

したがって、弁理士試験のテキストを読む・講座を聞く➡問題を解く、のサイクルをどれだけ回すことができたかが、弁理士試験合格へのかぎとなってきます。

 

各科目ごとの勉強法に関してより詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

   ▼参考記事:
   資格スクエア-『弁理士試験勉強法―総論―』
   資格スクエア-『弁理士試験の勉強法 ― 特許法 ―』
   資格スクエア-『弁理士試験の勉強法 ― 意匠法 ―』
   資格スクエア-『弁理士試験の勉強法 ― 商標法 ―』
   資格スクエア-『弁理士試験の勉強法 ― その他の法律 ―』

 

落ちる人の勉強法受かる人の勉強法

上記の説明で、そもそもの勉強プロセスと弁理士試験合格のための勉強法は分かっていただけたと思います。

この勉強プロセスはあくまで大きな枠組みの説明であり、インプット・アウトプットのやり方にそれぞれの人の勉強法の特徴や色が表れます。

そして、その勉強法の特徴に目を向けてみると、合格する人には合格する人の共通点・落ちてしまう人には落ちてしまう人の共通点が見えてきて、それらの共通点にはもちろんのことながら大きな違いがあります。

その違いに合格を左右する要因があると思われます。

そこで、落ちる人の勉強法と受かる人の勉強法を比較することで合格のための勉強法のエッセンスを抽出していきたいと思います。

教材の使い方

落ちる人
受かる人
あれこれ手を出す
必要なものに絞り注力

落ちる人は、「みんなあの参考書使ってるし、自分が使っているものより良いことが書いてあるかも」と思って、いろいろな参考書やテキストに手を出す傾向にあります。

良くないのは、あれこれ手を出す結果どれも中途半端になってしまう点です。

それに対して、受かる人は「これに決めた」という参考書を徹底的にやりこもうとします

そもそもテキストや参考書といった教材が扱う対象は同じです。

弁理士試験対策の教材であれば弁理士試験で問われる内容です。

教材の違いは、その内容をどのように説明しているか、に現れてきます。

具体的にはその作成者の言葉遣いや言い回し、図や表の使い方などに起因します。

したがって、基本的には必要な教材は決まっており、その他に手を出したとしてもそこから得られるのは+α程度のものなのです。

弁理士試験でいえば、必要と言われる教材は3~5冊程度(詳細は以下の弁理士試験のマスト勉強アイテムにて解説)です。

それらを徹底的にやると得られるものを100とした時、さらに新しいものに手を出してもそれは101~103程度にしかなりません。

新たなテキストをこなす労力は同じなのに得られるものが+α程度では効率が良いとは言えないですし、新しいものに手を出すことでかえって本来必要なものが中途半端になってしまうのは非常にもったいないです。

むしろ、得られるもの自体ではなく、その得られるべきものをちゃんと得られるかに焦点を当ててテキストを選ぶ必要があるのです。

人によっては、言葉遣いがかなりかみ砕かれている方が好ましかったり図や表で視覚的に理解する方が好ましかったりします。

要は、そのテキストが自分が勉強をすすめる上であっているかが重要なのです。

そして、これと決めた教材をとにかくやりこむ・読み込むのです。

 

過去問の使い方

落ちる人
受かる人
過去問 = 演習問題
過去問 = 敵を知るツール

落ちる人は、過去問を演習をこなすための問題集であると考えます。

それでも、問題を解けばよいのですが、悪いケースになると、「過去問は実践に近いから自分の実力を試すために自分が力がついてきたと感じるであろう試験直前まで取っておこう」と考えて過去問を後になるまで解かなかったり、「どうせ同じ問題は出ないのだから過去問をやってもしょうがない」と過去問を軽視したりします。

それに対して、受かる人は過去問を単なる演習問題のための教材とは考えません。

敵を知るためのツールと捉え、過去問を分析しようとするのです。

そもそも過去問は、以前に本試験に出題された問題であり、それらは出題者が何を問いたいかやどのような点がどのような聞き方で問われるのか、その概念がどれくらいの頻度で問われるのか、など弁理士試験にまつわる様々な情報の宝庫なのです。

過去問を分析することで、合格のために何をどれくらい勉強すればよいのかの勉強計画が立てやすくなり、またテキストの読み方や問題の解き方も過去問を意識したものに変えられるのです。

これは、結果としてより効率よく合格に近づくことにつながるのです。

 

過去問の重要性やその使い方、弁理士試験の過去問分析に関してより詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

   ▼参考記事:
   資格スクエア-『弁理士試験過去問 徹底分析‼』

 

条文の扱い方

落ちる人
受かる人
テキストや解説で満足する
条文に立ち返る

落ちる人は、勉強していくうちに条文に立ち返ることを怠ります

テキストでの説明や問題集の解答解説は分かり易くかみ砕かれているため理解しやすい結果、わざわざ条文を調べなくても“わかった気”になってしまっているのです。

それに対して、受かる人は、どんな説明でもどんな問題でも法文集を開くという作業を絶対に行っています。

法文集が擦り切れるほど法文集に立ち返る作業を繰り返しており、条文に立ち返ることが癖となり、習慣となっているのです。

テキストの説明であれ、問題の解答であれ、その論拠は条文です。

条文にこうあるからこう説明できる条文にあるからこれが適切であると言える、というようにすべての判断は条文を根拠としたものとなっているのですから、条文に立ち返って条文を理解しなければ、真に理解した、どんな問題がきても解けるというレベルには達することはできないのです。

 

勉強の進め方

落ちる人
受かる人
一から細かく完璧にやっていく
全体理解からの濃淡付け

落ちる人は、最初から全てを完璧に理解しようとします

わからないことがあったらとまって理解できるまでは次に進むことはしません。

それに対して、受かる人は、全てを完璧にするのではなく、まずは大きな枠組みを理解し、その後配点・傾向・得意不得意に応じて情報に濃淡をつけ重要な事柄か後でやればよい事柄かの優先度を判断します。

「何回も戻ってきてやり直すくらいなら一度でやり切ってしまいたい」という思いから一から細かくやってしまう気持ちは分からなくもないですが、これにはよくない点が2つあります。

1つ目は、人間の記憶構造に合っていない点です。

そもそも人間の記憶メカニズムには、情報を一時的に保持する短期記憶と永続的かつ無限に保持可能な長期記憶の2つがあります。

感覚された情報は短期記憶へ移り、その中で情報が何度も復唱される中で長期記憶へ転送され、永続的に貯蔵されます。

知識を長期的に記憶するためには何度も復唱される必要があるため、一から細かくやっていく勉強法は長期記憶の観点からすると非効率なのです。

勉強プロセスでも述べたように、重要なのはインプット➡アウトプットのサイクルをとにかく回すことです。

1回のインプットとアウトプットの質を向上させることではありません。

弁理士試験 落ちる・受かる勉強法 勉強の進め方

2つ目は、全体像の把握の欠如です。

そもそも、弁理士試験では問われる概念や論点は決まっています。

また、科目によって配点や傾向は異なっており、結果自分が得意とする分野・苦手とする分野も出てきます。

これらは全体像を把握して初めてわかるものなのです。

したがって、一から細かくやっていては全体像を把握できず、それはやるべき部分への注力が足りなくなったり無駄な部分に必要以上の労力が投入されたりと非効率な勉強法になっているのです。

 

勉強スケジュール

落ちる人
受かる人
コツコツ積み上げていく
試験日から逆算したスケジュール

落ちる人は、コツコツ知識を積み上げていこうとします

知識を積み上げること自体は決して悪いことではないですが、落ちる人は多くの場合「コツコツやっているのだから大丈夫だろう」という意識でやっているのです。

それに対して、受かる人は、試験日を見据えそこから逆算したペースを見極めます。

ここでの大きな違いは、時間軸の入れ込みです。

知識をコツコツ積み上げていくのは決して悪いことではありませんが、勉強している人たちには、知識の積み上げを達成しなければいけない期限があります。

弁理士試験受験者は、弁理士試験当日までに合格するレベルの知識を入れなければなりません。

時間軸を入れ込むことで、どの時期までに何を覚えて何をできるようになっていなければならないのか、を意識した勉強法に変えることができるのです。

時間軸を入れ込むことなくただただひたすらテキストや演習を積んでいても、そのペースで試験にまで間に合うのかをつかめません。

弁理士試験は1年に1回しか行われませんから、場合によっては、せっかく勉強に励んでいるのに1年を棒に振るリスクにつながりかねないのです。

 

※弁理士試験の制度や具体的なプロセスについて気になった方は以下の記事をご参考ください。

   ▼参考記事:
   資格スクエア-『弁理士試験制度 徹底解剖‼』
   ・弁理士試験プロセス

 

弁理士試験のマスト勉強アイテム

上記の説明で、合格するためにはどのような勉強法を利用すればよいのか、逆にどういった勉強法は危険かがわかっていただけたと思います。

その中でも触れたように、教材の使い方は非常に重要になります。

そして、弁理士試験を勉強するにあたって必要となるアイテムや教材もある程度決まっています。

そこで、弁理士試験に向けての勉強にマストとなるアイテムについてお話ししたいと思います。

法文集

まず、必ず必要となるのが法文集です。

弁理士試験勉強で最も重要なのは「条文から離れない」ことであり、その条文が書かれている法文集は絶対に必要です。

以下の3つの法文集を持つことを推奨しています。

①知的財産権法文集

主要四法(特許法・実用新案法・意匠法・商標法)や下三法(不正競争防止法・著作権法・条約)をはじめとする知的財産権に関係のある法律及び条約が収録されています。

弁理士試験 勉強 勉強法 教材 知的財産権法文集

②四法対照法文集

特許法・実用新案法・意匠法・商標法の四法が収録されています。

実用新案や意匠、商標の勉強では、特許法を基本としてそれとの違いを見ていくことが重要になってくるため、四法対照タイプの法文集も必要になってきます。

弁理士試験 勉強 勉強法 教材 四法対照法文集

③論文式筆記試験用法文集

論文式筆記試験用の法文集は、マストではないかもしれませんがあった方がよく、実際多くの受験生が所持しています。

本番の論文式筆記試験では、専用の法令集が貸与されます(必須科目及び選択科目「法律」の際)。

本番では法文集を見ながら答案を作成することができますが、その中身は普段使用する法文集とは異なっています。

本番に貸与される法文集がどのような形式で、どこにどの法律があるのか、をあらかじめ知っておくのに適しています。

弁理士試験 勉強 勉強法 教材 論文式筆記試験用法文集

 

基本書

どの受験生でも必ず持っているのか、『工業所有権法(産業財産権法)逐条解説』です。

これは、特許庁が公式に出す「解釈」が書かれたもので、「青本」と呼ばれています。

法律の内容や立法の趣旨が網羅的に説明されており、全てのテキストや教材は「青本」を基に作らています。

「青本」は、弁理士試験勉強の基本中の基本であると言えます。

弁理士試験 勉強 勉強法 教材 工業所有権法(産業財産権法)逐条解説

 

過去問

弁理士試験は短答式筆記試験・論文式筆記試験・口述試験の3つで構成されています。

したがって、過去問も短答式筆記試験用・論文式筆記試験用・口述試験用の3つがあります。

過去問は分析する対象としても問題演習するツールとしても非常に重要であり、少なくとも手に入れる必要はあります。

特許庁のWebサイトでは、短答式筆記試験に関しては問題と模範解答、論文式筆記試験に関しては問題と論点、口述試験に関しては問題テーマがそれぞれ無料で手に入れることができます。

もし、これらの情報だけで十分分析することができる人はわざわざお金をかける必要はありませんが、特許庁から手に入れることができない短答式筆記試験の解説や論文式筆記試験の模範解答が欲しい場合には市販の過去問集を購入したり予備校・通信のテキストを利用したりしなければなりません。

 

資格スクエアでは、講座を受講している方に過去15年分の短答過去問集をお渡ししているため、短答式筆記試験に関してはわざわざ他を購入する必要がありません。

また、講座自体も過去問を中心に編成されているため、その親和性が高いものとなっています。

 

 

上記の写真で上げたものは一例ですので、周りが使っているからとか人気だからというのではなく、「自分に合う」ものを選ぶことが重要です。

また、法律は常に改正されますから最新年度版のものを手に入れるようにすることも頭に入れておく必要があります。

 

弁理士試験に向けた勉強スケジュール

上記の説明で、勉強をする際のツールについて理解していただけたと思います。

それと同じくらい重要な要素が勉強計画になります。

受かる人が試験日から逆算したスケジュールで勉強をすすめるように、スケジュールは自己管理にとってもモチベーション維持にとっても大きな役割を果たします。

そこで、資格スクエアが推奨する勉強スケジュールについてお話ししたいと思います。

 

※弁理士試験の制度や試験前後のスケジュールについて気になった方は以下の記事をご参考ください。

   ▼参考記事:
   資格スクエア-『弁理士試験制度 徹底解剖‼』
   ・試験までの流れ
   ・試験後の流れ ~弁理士になるには~

 

1年での合格

比較的時間に余裕があり、多くの時間を弁理士試験勉強に割くことのできる方は1年での合格を目指すのが一般的です。

1年での合格を目指す場合には以下のようなスケジュールでの勉強が望まれます。

弁理士試験 1年合格 勉強スケジュール

10月~12月
(前年弁理士試験終了~年末)
基礎知識インプットと論文の同時並行

勉強の開始時期であり、弁理士試験内容に関する知識がほぼない状態を想定しています。

そのため、まずは弁理士試験に合格するための知識や一度は触れておかなければならない事項を学習します。

ここでは、一から事細かに吸収していこうとするのではなく、早く1周終えることを意識して全体像やベースをつかむことに専念します。

また、論文の書き方や解き方を学び実践で書いてみる作業も同時並行で進めていきます。

「試験順でいったら先に短答なのになぜ先に論文をやるの?」と疑問にお思いの方もいると思いますが、論文の勉強を先に、かつ同時進行で進めることを推奨するのには理由があります。

それは、知識の定着率を高めるためです。

例外や特例など応用的な知識を問われる短答式筆記試験に対して、論文式筆記試験で問われる内容は基本的で重要な知識となります。

したがって、基礎知識を入れながら同時に論文の対策も進めることで、基礎知識のインプットという点でシナジーが生まれるのです。

具体的には、論文という眼鏡を通してみることで、基礎知識の重要な部分や見直さなければならないポイントが分かるようになり、それは知識定着率の向上につながるのです。

1月~5月
(年始~短答)
短答に注力

年末年始あたりを基準に基礎知識のインプットと論文対策を終え、短答対策へシフトしていきます。

短答式筆記試験では、例外を扱ったり細かい部分を聞いてきたりと癖のある問題が多いです。

したがって、短答に注力するまでにどれだけ基礎を定着できるかがカギとなります。

基礎が強固なものとなっていれば、その基本から外れている部分が短答式筆記試験で問われてもそれをスムーズに理解することができるからです。

ここでは、とにかく“過去問を徹底的にやりこむこと“”条文から離れないこと“を心に留め、全ての選択肢を条文に基づいた根拠を持って正誤判断できるようにします。

特に短答式筆記試験前3ヶ月間は、短答対策一本に絞っても構いません。

5月~7月
(短答後~論文)
論文に注力

短答式筆記試験が終了した後は、論文式筆記試験までひたすら論文対策に注力します。

口述試験は論文式筆記試験終了後にやり出せば十分間に合いますので、この段階で口述試験を考える必要はありません。

論文式筆記試験までもう日数は残されていませんから、新しいことを覚えるというよりは短答対策に注力する前までに蓄積した論文の知識を基に不足している部分や重要なポイントを確認する形で対策をすすめます。

実際に答案に書いてみる➡プロに添削指導してもらう➡条文やテキストに戻って知識を再確認 をとにかく繰り返す必要があります。

8月~9月
(論文後~口述)
口述対策

論文式筆記試験が終了した後、口述試験への対策を始めます。

教材はたくさんありますが、あれこれ手を出しても仕方ないので、1つの教材に絞ったり予備校・通信の講座を使ったりして対策します。

模範解答を読んだり講義を聞いたりするだけでなく実際に模擬的に口に出してやってみることが望ましいです。

 

弁理士試験では合格までにおよそ3000時間必要と言われていますから、平均して1日にだいたい8時間以上の勉強が理想的です。

時間的にはかなり厳しいスケジュールではありますが、1年で合格できれば無駄に何年もかけて中だるみするよりもはるかに効率的です。

「苦しいけどこの1年で絶対終わらせる」という強い気持ち・強いモチベーションをもって勉強をすすめていってほしいと思います。

 

2年での合格

仕事との両立などでなかなか勉強時間が取れない方は、2年での合格を目指すのが一般的です。

2年での合格を目指す場合には以下のようなスケジュールでの勉強が望まれます。

弁理士試験 2年合格 勉強スケジュール

1年目 10月~12月
(前々年弁理士試験終了~1年目年内)
基礎知識インプット

1年での合格計画と同様、ここは勉強の開始時期であり、弁理士試験内容に関する知識がほぼない状態を想定しています。

そのため、まずは弁理士試験に合格するために必要な基礎知識や一度は触れておかなければならない事項を学習します。

ここでは、最初から完璧に理解しようとするのではなく、早く1周終えて全体の枠組みをつかむことに専念します。

2年での合格を計画する場合は、最初の数か月を無理に論文と同時並行させなくてもよいとしていますが、効率の観点ではやはり論文対策との並行を推奨します。

1年目 1月~5月
(1年目年始~前年短答)
基礎知識インプットと論文の同時並行

新たな年が始まるところを良い区切りに、論文対策も開始します。

引き続き、弁理士試験の基礎知識をインプットしつつ、論文の書き方や解き方も学んでいきます。

先ほども述べたように、基本的で重要な知識を問う傾向にある論文式筆記試験の対策を同時進行で行うことで、基礎知識インプットとのシナジー効果が働き、知識定着率の向上につながるのです。

この時期は人によって多少の個人差が出ることもありますが、目安としては短答式筆記試験が行われる頃と考えています。

1年目 6月~2年目 12月
(前年短答後~2年目年内)
青本と論文実践の同時並行

弁理士試験の内容の全体像をつかめ、基礎知識をしっかり入れられるようになったら「青本」に手を出していきます。

法律の内容や立法の趣旨が網羅的に説明されている「青本」をやることで、基礎の知識をより強固なものにしていきます。

また、同時に、論文の実践にも取りかかります。

実際に論文を書いてみて基礎知識の重要な部分や見直さなければならないポイントを理解し、さらには不足している知識や自分が苦手とする部分を補っていくことで論文式筆記試験の知識を仕上げることを目指していきます。

ここでどれだけ仕上げられるかが、短答式筆記試験終了後の1ヶ月の追い込みにつながり、最終的な合否を左右することとなります。

2年目 1月~5月
(2年目年始~短答)
短答に注力

いよいよ、勝負の年を迎えます。

年末年始あたりを基準に論文式筆記試験の知識を完成させ、短答対策へシフトしていきます。

ここまでに、確固とした基礎知識を積み上げられていれば、例外など細かい部分を扱う傾向にある短答式筆記試験も恐れる必要がありません。

「いま問われているのは、○○という基本から外れている」ということを理解しやすくなっているからです。

とにかく“過去問を徹底的にやりこむこと“”条文から離れないこと“を心に留め、全ての選択肢を条文に基づいた根拠を持って正誤判断できるようにします。

特に短答式筆記試験前3ヶ月間は、短答対策一本に絞っても構いません。

 

2年目 5月~7月
(短答後~論文)
論文に注力

短答式筆記試験が終了した後は、論文式筆記試験までひたすら論文対策に注力します。

ここで、皆さんが1年近くかけて蓄積してきた論文式筆記試験の知識の真価が問われます。

その年を迎える前までにしっかり仕上げられていれば、論文式筆記試験に向けて追い込みをかけられる準備ができていると言えます。

時間がもうないなどと焦ることなくそれまで積み上げてきた知識を確認し、実際に答案に書いてみる➡プロに添削指導してもらう➡条文やテキストに戻って知識を再確認を繰り返して万全の状態で論文式筆記試験を望めるよう最後の追い込み段階に入ります。

2年目 8月~9月
(論文後~口述)
口述対策

論文式筆記試験が終了した後、口述試験への対策を始めます。

ここまでこれたとすれば、客観的に判断しても十分な知識が入っていると言えます。

模範解答を読んだり講義を聞いたりするだけでなく実際に模擬的に口に出してやってみるなどして口述対策をすすめ、自信をもって口述試験にのぞんでほしいと思います。

 

2年での合格を目指すとすると、平均して1日にだいたい4時間以上の勉強が理想的です。

1年での合格を目指す場合に比べれば1日の平均勉強時間は少ないですが、平日は働いていて4時間もとれないことを考えれば、少しも楽なスケジュールではありません。

ただ、ここで「来年でもいいや」という甘さを出してはいけません。

結局のところ、自分をどれだけ律することができるかで合否は大きく変わるのです。

目的意識もなく長い時間をかけてダラダラ目指すのではなく、2年間という負荷は大きい目標をあえて設定することで自分自身と闘いながら勉強をすすめていってほしいと思います。

 

終わりに

今回は弁理士試験の勉強やその方法論の分析を行いました。

これまで勉強を一生懸命やってきてはいたが勉強自体について考えを深める機会はなかなかないですから、弁理士試験の勉強や勉強法に関する何かしらの知見が得られたことと思います。

「勉強を頑張っている今の私はやっぱり人間だ」と感じながら、苦しさをも楽しむ気持ちで弁理士試験の勉強に邁進していただきたいと思います。

 

 

 

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