最後の難関か?弁理士登録するための実務修習

最後の難関か?弁理士登録するための実務修習

実務修習とは、弁理士試験に合格後、弁理士として登録するためには必ず受講しなければならない研修のことです。平成20年10月1日に施行された改正弁理士法により受講が義務付けられました。

超難関の弁理士試験に合格した後に待ち受ける、実務修習についてご紹介したいと思います。

1. 甘く見ると危ない!実務修習は手ごわい関門

弁理士試験に合格した後、弁理士として登録するためには、実務修習を修了しなければなりません。この実務修習は日本弁理士会で実施されます。この実務修習は、東京、大阪、名古屋で開催され、受講するためにはいずれかの開催地で受講しなければなりません。

また、座学だけでなくe-ラーニングも受講しなければなりません。座学は原則、欠席が認められませんので、受講生は体調管理やスケジュール管理をしっかり行わなければなりません。

ある意味、実務研修を時間通りに出席することが実務修習の関門の1つになります。

実務修習の申し込みは、例年11月頃になります。未経験者の方は、すべての研修を受講しなければなりませんが、特許事務所で特許、意匠や商標の実務を積まれた方は一部の研修を免除されます。

座学の研修では、課題を事前に提出しなければならないため、この免除を受けることができると座学の研修とこの事前課題の提出が免除されるので、研修の負担が大きく軽減されます。受講生にとって、この免除制度を利用できるか否かが重要です。ご自身の経験を見直して、免除対象になる場合は忘れずに免除申請しましょう。

また、実務修習は有料で、平成29年度実施の場合は118,000円でした。特許事務所が負担してくれる場合もありますが、自腹のケースが多いようです。

実務修習は基本的に研修をすべて受講し課題を必ず提出すれば、よほどのことがない限り無事修了できます。

座学をはじめ、課題提出やe-ラーニングの受講といった一連の研修に費やさなければならない時間はかなりありますが、一度修了すれば二度と受ける必要がない研修です。一生に一度しか受講できない研修だから貴重な機会、と割り切って受講してみるのもよいかと思います。

2. こんなことが意外と大変

実務修習は事前課題があるのが特徴で、例年11月に申し込み、年末年始はe-ラーニングや事前課題の作成に追われることになります。弁理士試験の勉強中は、年末年始を返上して勉強していた方が多いと思いますが、弁理士試験の合格直後の年末年始も、残念ながら実務修習の事前準備のため返上しなければならないことになります。

実務修習の座学は約27時間程度の研修を受講することになります。

東京は、金曜コース、土曜コース、夜間コース及び集中コースと複数のコースがあり、自分自身の都合で選ぶことができるのですが、大阪と名古屋は土曜コースしかないので、選ぶ余地はありません。受講人数が少ないので仕方ないですね。

座学研修を受講するときは、事前に課題を準備し研修事務局に郵送することになります。研修当日は、あらかじめ自分が提出した課題のコピーをとっておかなければなりません。また、課題が一定のレベルに達していないと、再提出しなければなりません。

特許事務所で実務を積んでいる方は再提出することはほとんどありませんが、未経験者や企業の知財部門で働いている場合は、再提出しなければならないことがあります。

私事で恐縮ですが、私は企業の知財部門に勤務しており、実務はすべて特許事務所にお願いしております。そのため、実務修習の課題の取り組みは四苦八苦し、何度も再提出したことを覚えております。日ごろからお世話になっている特許事務所の皆様にいかに頼っているかがわかりました。

3. あとから助かる、同期の仲間意識

実務研修の座学は合計5日間あります。研修ではグループ討議もありますので、研修だけでなくその後で飲み会に行く、ということもよくあります。

また、研修終了後は同期同士で集まることもよくあります。同期生であれば、仕事でわからないことが出てきても気軽に聞くことができます。さらに、実務修習の時期は転職活動をはじめる方も多く、貴重な転職情報を収集できる人脈になります。

実務修習は面倒だな、と思う方も多いと思いますが、実務を改めて学べる機会でありますし、また同期生とのつながりを作れる貴重な機会ですので、ぜひ前向きに取り組んでいただければと思います。

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