弁理士資格を取得して、グローバルに活躍するには?

弁理士資格を取得して、グローバルに活躍するには?

はじめに
国際出願の需要増加に伴い、PCT国際特許出願やマドリッドプロトコルに基づく商標出願を検討する企業が以前と比べると増えてきました。

弁理士は「明細書が書けてなんぼ」という印象がありますが、加えて英語ができると、その英語力を生かして、グローバルに活躍できる可能性があります。

1 国際出願の増加とともに外国案件を扱える弁理士が求められている

例えばPCT国際出願をした場合、出願は日本語ですることができますが、国内移行の段階では、移行する国の言語へ明細書を翻訳する必要があります。またその逆に、海外で出願された案件を日本国内へ移行する時は、英日翻訳などの作業も発生しますね。

国内移行の翻訳は、特許翻訳者に外注することもありますが、英語のできる弁理士がいれば、あがってきた翻訳のチェックをしたり、自ら翻訳を担当することもあります。さらに、国内移行した後は、オフィスアクションが出された時の応答案について、現地代理人と協議する機会も出てきます。

また、最近では国内の特許事務所で実務経験を積んだ後に、得意の語学力を生かし海外の特許事務所で活躍する弁理士も増えてきました。就職先の国としては、アメリカやヨーロッパ諸国、シンガポールなどアジア圏の国などが挙げられます。

2 海外の特許事務所での仕事とは?

ここで、海外の事務所で働く場合についても、少し紹介します。

海外の特許事務所で働く場合、日本の弁理士資格を持っていても、日本の特許庁と直接やりとりができるわけではありません。とはいえ、日本の知財プロフェッショナルとして働いたり、現地弁理士の技術サポート役として、明細書の翻訳やオフィスアクションの応答案の作成したり、他にも出願に係る手続など、日本にいては経験できない様々な仕事をすることができます。

例えば、欧州特許庁(EPO)があるミュンヘンでは、多くの日本人弁理士が活躍しています。ミュンヘンの特許事務所は、日本の特許事務所とつながりを持っている事務所も多く、日本のクライアントを任されることも多いようです。

中には、さらなる飛躍を目指し、欧州特許弁理士を目指す日本の弁理士もいます。この傾向は今後一層強くなっていくと予想されます。

3 弁理士資格を取得して、グローバルに活躍する知財プロフェッショナルに!

弁理士試験に突破しても、実務経験がないと、就職先を見つけるのは難しいという声は依然としてあります。確かに、経験者が優遇されるというのは事実ですが、未経験でも英語が得意な方は、英語力を生かして就職につなげることもできます。

国際出願の需要は着実に増えてきていますので、得意の英語力をアピールして、まずは英語明細書の翻訳から入り、実務を学んで行く若手弁理士の方もいます。国際出願はどうしても英語のやりとりが発生してしまいますので、英語が苦手な年配の弁理士には敬遠される傾向があります。

まだまだ国際出願に関してはわからないことや不安なことが多くて、ためらうクライアントもいますので、国際出願や外国特許法に精通していれば、新たな仕事獲得のチャンスにもなります。

海外の特許事務所で働きたい場合は、日本で弁理士資格を取得後、まずは日本の企業や特許事務所で実務経験を積んでから、海外の特許事務所に転職をするのがいいでしょう。

大手の国際特許事務所では、海外の代理人と積極的に交流をしている事務所もあり、海外の代理人とつながりを持つ機会はありますので、将来海外で働きたい人は、日頃から積極的に海外代理人や国際特許に関わる人達と交流して、人脈を広げておくとよいと思います。

国内・海外どちらで働くかに関わらず、今後弁理士には、ますますグローバルに活躍する力が求められます。国際出願の件数は、これからも増えて行くと考えられますので、現地代理人とコミュニケーション取れるくらいの英語力を身につけ、国際特許に強い知財プロフェッショナルなりましょう!

4 サマリー

いかがだったでしょうか。

近年の傾向として、語学力を生かして、海外で活躍する弁理士が増えてきているというのがあります。就職先もアメリカやヨーロッパ、シンガーポールなどのアジア圏まで、とてもグローバルです。

また、そもそも海外の事務所で働くという選択肢もあります。海外の事務所では、現地弁理士の技術サポート役として、明細書の翻訳やオフィスアクションの応答案の作成したり、出願に係る手続をするなど、日本にいては経験できない様々な仕事をすることができます。

弁理士としての実務経験がないと就職難に陥ってしまうという声もある中で、国際出願や外国特許法に精通していれば、就職先の幅を広げられることは間違いないでしょう。

語学勉強に励んだり、国際的な人脈を広げるなどして、グローバルな弁理士を目指してみてはいかがでしょうか。

5 まとめ

・最近では国内の特許事務所で実務経験を積んだ後に、得意の語学力を生かし海外の特許事務所で活躍する弁理士も増えてきている

・海外の事務所では、日本の知財プロフェッショナルとして働いたり、明細書の翻訳やオフィスアクションの応答案の作成をしたりするなど、日本にいては経験できない様々な仕事をすることができる

・国際出願や外国特許法に精通していれば、新たな仕事獲得のチャンス

・今後弁理士には、ますますグローバルに活躍する力が求められる

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