弁理士― 実用新案登録出願 ―

弁理士― 実用新案登録出願 ―

はじめに
「製品を開発したけれど、とても特許権を取得できるような製品ではないなぁ…」

このように考えている方は、実用新案権の取得を検討してみましょう。

実用新案権は、「考案」を保護する権利です。

「考案」とはいわゆる小発明のことで、特許を受けられる発明はもちろんのこと、特許は受けられないけれど保護する価値のある発明をも含む広い概念をいいます。

つまり、実用新案権は、特許権と同じく発明を保護するものなのです。

それでは、実用新案権を取得するための実用新案登録出願について、特許出願との違いと共にみていくことにしましょう。

1 実用新案登録出願をするには

実用新案登録出願をするには、特許出願と同様に様々な書面を特許庁に提出する必要があります。

具体的には、願書、権利範囲となる実用新案登録請求の範囲、製品の具体例を記載した明細書、要約書、図面が必要になります。

特許出願の際は図面の提出は任意だったのに対し、実用新案登録出願では必ず図面を提出する必要がある点に注意が必要です。

これは、実用新案権が物品の形状、構造等の目に見えるものを保護する権利であるため、図面があったほうが出願された「考案」の内容を把握しやすいためです。

2 無審査主義

特許法は審査主義を採用しているため、特許出願をしたら特許庁に出願を審査してもらうために、出願審査の請求といった手続をする必要がありました。

これに対し、実用新案権は無審査主義を採用しています。

そのため、実用新案登録出願をすると、特許庁は書類に不備があるかどうかのみ確認し、出願された「考案」自体に保護価値があるかどうかは判断せずにそのまま登録査定をします。

つまり、実用新案権の場合は、出願さえしてしまえば、権利を取得することができることになります。

このように、実用新案権は、審査する期間がないため、特許権と比べて早期に権利を取得することができるといったメリットがあります。

一方で、権利の行使できる期間が特許権と比べて10年ほど短くなってしまうデメリットも存在します。

3 実用新案権の注意点

早期に権利取得ができる実用新案権ですが、権利取得にあたっては、いくつか注意しておかなければ行けない点があります。

まずは、実用新案権の保護対象は、あくまで「考案」のうちの物品の形状、構造等であるため、プログラム等は実用新案権による保護を受けることができません

もしもプログラムについて権利を取得したい場合は、特許権による保護を検討しましょう。

また、第三者に権利行使を行う際も、改めて特許庁に権利行使する価値のある「考案」であることを判定してもらう実用新案技術評価書の請求という手続を行う必要がある点にも注意が必要です。

4 サマリー

いかがだったでしょうか。

実用新案権は無人差主義であり、特許権に比べて気軽に取得できるというが魅力です。

もし、出願の際の手続きが面倒だと感じる方は、弁理士にお願いしてみるのはいかがでしょうか。弁理士は実用新案権の出願に関してだけでなく、様々なことに相談に乗ってくれます。

ちょっとしたアイデアを思い付いたらまずは弁理士に連絡してみるのはいかがでしょうか。

5 まとめ

・実用新案権は「考案」を保護する権利である。

・実用新案登録出願では必ず図面を提出する必要がある。

・特許権と比べて早期に権利を取得することができるといったメリットがある。

・デメリットは権利の行使できる期間が特許権と比べて10年ほど短くなってしまうということ。

・プログラム等は実用新案権による保護を受けることができない。

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