知的財産の専門家!弁理士になるための試験はやっぱり難しい?

知的財産の専門家!弁理士になるための試験はやっぱり難しい?

はじめに
弁理士という職業を知っていますか。
弁理士は一言で表すと「知的財産に関する専門家」といえるでしょう。
そもそも、知的財産とは、財産的な価値のあるアイデアや、創作物などのことを言い、世の中には膨大な知的財産でいっぱいです。
そして、この知的財産を取り巻く権利関係の話は非常に複雑かつ難解です。
本記事ではこの弁理士についてのお話をあまねく解説していきます。
弁理士という仕事がよく分からない、興味がある、という方はぜひともお読みくださいね。

1 弁理士が専門とする「知的財産権」って?

「知的財産権とは何ぞや?」という人のために主な知的財産を解説していきます。
大まかに分けて、①特許権、②実用新案権、③意匠権、④商標権、⑤著作権の5つの権利のことを「知的財産権」と呼びます。

ではそれぞれ見ていきましょう。

①特許権

特許権とは発明と呼ばれるような比較的程度の高い新しい技術的アイデアを保護するものです。
近年の代表的な特許権の事例としては、消せるボールペンの「フリクションボール」や、凍らせてもやわらかい餅とあんこの代わりにアイスを入れるという斬新なアイデアの「雪見だいふく」などがあります。

②実用新案権

実用新案権とは、発明ほど高度なアイデアではないけれど、ちょっとした日用品の構造の工夫だったり小発明と呼ばれるような考案を保護するものです。
一般的な知的財産権は出願を受けて審査したのち、登録をすることができるのですが、これは無審査で登録することができるのが特徴です。
近年の代表的な実用新案権の事例としては、朱肉のいらないハンコであるシャチハタ株式会社の「Xスタンパー」があります。

③意匠権

意匠権とは、物の形状や模様などの斬新なデザインを保護するものです。
近年の代表的な意匠権の事例としては、マスクを立体構造的にして、顔にフィットさせるだけでなく、マスクと口の間に空間を作ることで息苦しさをなくした「ユニ・チャーム超立体マスク」があります。

④商標権

商標権とは自分と他人の取り扱う商品やサービスを区別するためのマークを保護するためのものです。
近年の商標権の事例としては、額に直接貼り付けるという点で画期的であった「熱さまシート」があります。

引用:小林製薬 熱さまシート

使用目的と使用方法が一目でわかるようなネーミングとパッケージとなっています。

⑤著作権

著作権とは書籍や雑誌、絵画、音楽などの思想や感情を創作的に表現したものを保護するものです。
また、コンピュータプログラムも保護対象に入っています。
これに関しては例を言うまでもないですね。

弁理士とはこれらの知的財産権についてのスペシャリストというわけです。
また法律によって弁理士には使命が与えられています。

(弁理士法 第1条)

弁理士は、知的財産に関する専門家として、知的財産権の適正な保護及び利用の促進その他の知的財産に係る制度の適正な運用に寄与し、もって経済及び産業の発展に資することを使命とする。

つまりは、特許はもう取られているかなどの、知的財産の登録に関する調査や、特許出願の手続きの代理などを行って、経済や産業の発展に役立ってねということです。
もしかしたら「自分の知的財産なんだから、自分で責任もって、権利を勝ち取れよ」と思う方もいるかもしれません。

しかし知的財産に関する手続きはとても複雑なものとなってる上、頻繁に改正される膨大な法律、特許庁への適切な対策、登録済みの特許などこれらをいちいち自分で把握するのはとても大変な作業であり、時間もかかってしまいます。
ですので、様々な権利の出願だけでなく、知的財産に関する相談もしてくれる弁理士は、必要不可欠といえるでしょう。
グローバル化が進む現在、国際出願やコンサルティングなど活躍の場所を増やしています。

ここではそんな弁理士になるために必要な弁理士試験について詳しく解説していきます!

2 弁理士を受けるのはどんな人?


弁理士試験にはどんな人が受験しているのでしょうか。
ここでは年齢別と職業別に分けて、近年の受験者の割合を見ていきます。

参考:特許庁 弁理士試験 過去の試験統計

まずは年齢別の受験者の割合を見ていきましょう。

この表を見て分かるのは、30代に一番多く、次に40代が続いているということです。
ある程度社会人になってから弁理士を目指そうとしている人が多いということでしょう。

また、ほかの国家資格に比べて、比較的幅広い年齢層の人が受験しているようです。
令和元年度の受験者のデータでは、最年少は18歳、最高齢は83歳でした。

職業別の受験者の割合を見てみると、例年圧倒的に会社員の割合が多く、半数近くを占めています。
つまり、弁理士試験受験者の約半数が会社員ということです。
年齢別の受験者割合でも読み取れた通り、会社員になって、弁理士の重要性に気付き、資格を取ろうと考えた、もしくは、自分のスキルとしてさらなるステップアップとして弁理士の資格を取ろうとしている人が多いのではないでしょうか。

次に続くのが特許事務所勤務の方です。知的財産の権利を扱っている特許庁の事務員が弁理士の資格を持っていないのも少し変な話なのでこれは納得の数字でしょう。

また、無職の受験者も1割程度いることがわかります。
弁理士として新たな仕事をしたり、起業したりすることを考えている人も多いことが表れています。

3 弁理士試験の概要

(1)受験資格

特になし

(2)受験手数料

12,000円

(3)試験等の時期(スケジュール)

弁理士試験は大きく短答式筆記試験と論文式筆記試験、口述試験の3つに分けられ、それぞれ試験の時期が大きくずれるのが特徴です。
願書受付から、最終合格発表まで考えると8~9か月ほどかかります。

(4)受験地

短答式筆記試験:

東京、大阪、仙台、名古屋、福岡

論文式筆記試験:

東京、大阪

口述試験:

東京

例年、1月中旬から下旬頃に具体的な日程は特許庁ホームページなどで発表されています。

4 試験科目・出題形式について


弁理士試験には、①短答式筆記試験、②論文式筆記試験、③口述式筆記試験の3つの試験があります。
ここではそれぞれ順番に詳しく見ていきます。

①短答式筆記試験

・試験科目

工業所有権に関する法令

特許・実用新案に関する法令 ※1 20題
意匠に関する法令 ※1 10題
商標に関する法令 ※1 10題
工業所有権に関する条約 ※2 10題
著作権法及び不正競争防止法 10題 全60題

※1 出題には、工業所有権に関する条約に関する規定が含まれる場合があり、工業所有権法令の範囲内で条約の解釈・判断を考査する。※2 出題には、工業所有権に関する条約に関する規定が直接関係する工業所有権法令が含まれる場合がある。

・出題形式
5肢択一:マークシート形式

・試験時間
3.5時間

・合格基準
総合得点の満点に対して65%以上(あくまで基準であり、毎年多少前後する。)かつ、科目別の点数が各科目の満点の40%を下回る科目がない。

②論文式筆記試験

・試験科目
論文式筆記試験は「必須科目」と「選択科目」の2つがあります。

「必須科目」
これは工業所有権に関する法令についての知識を問うものです。
〇特許・実用新案に関する法令
〇意匠に関する法令
〇商標に関する法令

「選択科目」
これは技術や法律に関する知識を問うものです。
選択科目は以下の6科目のうち1つを選択します。
※選択問題は、受験願書提出時に選択し、その後は変更できないので注意してください。

・試験時間
「必須科目」
特許・実用新案:2時間
意匠:1.5時間
商標:1.5時間

「選択科目」
1.5時間

・合格基準
「必須科目」
必須科目の合格基準は少し独特で、まず、必須科目における採点格差の調整を配点比率(特許・実用新案: 意匠: 商標: 選択科目は、 2:1:1:1)を勘定して計算を行います。
標準偏差による調整後の各科目の得点の平均が54点以上であることが合格の基準となる。

「選択科目」
科目の得点が満点の60%以上であること。

③口述式筆記試験

・試験科目
工業所有権に関する法令
〇特許・実用新案に関する法令
〇意匠に関する法令
〇商標に関する法令

・試験方法
面接方式

・試験時間
各科目10分程度

・合格基準
採点基準をA、B、Cのゾーン方式とし、合格基準はC評価が2つ以上ないこと。

5 弁理士試験の対策方法


弁理士試験に合格するにはどんな勉強をどれくらいやればいいのでしょうか。
ここでは、勉強法、勉強アイテム、勉強スケジュールの3つに分けてそれぞれ解説していきます。

①勉強法

まず、勉強法を知る前に基本の勉強スタイルを理解してください。
最も効率的な勉強のプロセスはインプットをアウトプットを1:3の比率で高速で回しまくるというものです。

ただ何も考えず勉強するというのは効率的とは言えません。

少し脳の仕組みを考えましょう。
知っている人もいると思いますが、人間の脳には長期記憶と短期記憶というものがあります。
短期記憶は情報を”一時的に”保持するもので、長期記憶は”永続的に”情報を保持するものです。
情報というのはまず短期記憶のほうに入ります。
そして、同じ情報を何度も入れ込むことによって、長期記憶に移って行くのです。
これが高速で回しまくる必要がある理由です。

また、人間の脳の記憶する仕組みというのは、ピラミッド構造になっています。
つまり、人間の脳というのは、一番大きな全体像を理解してから、その下に大まかな要約的なものがきて、さらにその下にその要約を説明するものがきて、という風な感じになっているのです。
細かいところ、ピラミッドの下のほうから順に積み上げていってしまっている人もいるのではないでしょうか。
実はこれは、とても効率の悪いことだったのです。
「結論から先に述べよ」とよく言われるのも脳の仕組みがそうなっているからです。

細かいところの理解より、全体を高速で何周もすることでいち早く全体像を理解し、今どこを学んでいるのかピラミッドの構造的に理解することが重要です。

ではもう少し具体的な話に入っていきましょう。
弁理士試験においての勉強法には3つの重要なポイントがあります。

・「教材は必要なものに絞りそこに注力すべし」
・「過去問を敵を知るツールだと捉え、分析すべし」
・「法文集を常にそばに置き、いちいち条文に立ち返るべし」

では順番に見ていきましょう。

「教材は必要なものに絞りそこに注力すべし」
弁理士試験に落ちる人は、あらゆるテキストや参考書に手を出そうとします。
結果、どれも中途半端になって理解が浅くなってしまうのです。

「これに決めた」という参考書を選び、それを徹底的にやりこむことで理解を深めていきましょう。
また、ここで重要になってくるのが、良いテキストを選べるか、そのテキストは自分に合っているかということです。
自分に合っているかというところは実際に開いてみて読んでみるしかありません。
また、一般的によく使われる参考書については「②勉強アイテム」で説明しているのでそちらを参照してください。

「過去問は敵を知り、分析するためのツールだと捉えるべし」
弁理士試験落ちる人は、過去問をただの問題集と捉えています。
さらに悪いケースになると、実力を見るためのツールとして、試験の直前までやらずにとっておくというパターンです。

過去問をある時期というのは、勉強の初めの時期です。
最初の段階で過去問を分析することで、まず敵を知り、そして、問題の内容や傾向をつかむことでその後の勉強計画を立てやすくなります。
また、テキストを読んでいるときにも試験だったらこう出るだろうなと問題の予測もできるようになります。

「法文集を常にそばに置き、いちいち条文に立ち返るべし」
弁理士試験に落ちる人は、勉強していくうちに、条文に立ち返ることを怠ります。
テキストや参考書の解説を読むことで満足して、いちいち条文に立ち返らなくなるのです。

受かる人は法文集がぼろぼろになるまで読み込んでいる人が多いです。

全ての根拠は条文にあるといえます。
どんな説明や問題でも、法文書にいちいち振り返り、条文にこう書いてあるから、という風に理解していきましょう。
これは全体像を把握するという話にもつながってくるでしょう。

②勉強アイテム

弁理士試験には必須ともいえるアイテムが3つあります。それは、法文書、青本、過去問です。
これは受験生の誰もが持っていると言っても過言ではありません。
では順に見ていきましょう。

・法文書

弁理士の勉強法において大事なのが常に条文に立ち返るということは説明しました。
そしてその条文が載っている法文書はもちろん大事です。
法文集にはいくつか種類があるので、自分に合ったものを見つけてください。

・青本

青本とは「工業所有権法(産業財産権法)逐条解説」のことです。
これは特許庁が公式に出す「解釈」が書かれたものです。
法律の内容や立法の趣旨が網羅的に説明されています。
青本はすべての受験生が持つべき基本のアイテムといえます。

・過去問

過去問の重要性は「①勉強法」で説明した通りです。
1つ注意点として、弁理士試験は短答式筆記試験、論文式筆記試験、口述試験の3つがあるので、それぞれの過去問を入手する必要があるということです。

その入手法ですが、実は特許庁のWebサイトで、短答式筆記試験に関しては問題と模範解答、論文式筆記試験に関しては問題と論点、口述試験に関しては問題テーマが配布されているので、無料で手にいれることができます。

これで十分な人はいいのですが、短答式試験の解説、論文式筆記試験の模範解答などがさらにほしい人は別で購入する必要があります。

③勉強スケジュール

まず、勉強スケジュールの立て方についてですが、スケジュールは試験日から逆算してスケジュールを立てていきましょう。
弁理士試験に落ちる人は、コツコツ積み上げるような形でスケジュールを組んでいますが、これでは毎日自分のペースでコツコツ進んでいることで満足してしまい、大事なことが抜けていたり、試験直前になって全然勉強が終わっていないなんて自体が起きたりします。

ですのでスケジュールを立てるときは、試験日から逆算して計画を立て、常に時間軸を意識して勉強をしていきましょう。

ここからは具体的なスケジュールについてみていきましょう。

弁理士試験に合格するには、合計3000時間の勉強が必要となります。
ですので1年での合格を目指そうとすると、一日平均8時間の勉強が必要になってしまいます。
この数字は現在無職で弁理士試験に合格することで、弁理士として働こうとしているとかではない限り現実的ではないでしょう。

ですので、ここでは2年計画での合格を目指すスケジュールを説明していきます。
2年計画であれば1日平均4時間の勉強で大丈夫ということになります。

では具体的な勉強スケジュールを見ていきましょう。
弁理士試験の最後の試験である口述試験が10月にあるので、勉強のスタートも10月を考えていきます。

弁理士試験合格までの勉強スケジュールは、6つの段階に分けて考えることができます。
では、それぞれ見ていきましょう。

・10~12月「基礎インプット」

この時期は、そもそも弁理士試験についての知識がほとんどない状態なので、まずは全体像の把握をしよう、という時期です。
インプットとアウトプットを高速回転させながら、できるだけ早く1周目を終わらせることを意識しましょう。
その際、いちいち完璧に理解しようとする必要はありません。
何より大事なのは全体像の把握です。

・1~5月「基礎知識インプット&論文」

この時期は基礎知識のインプットは継続しつつ、論文対策を開始する段階です。
論文の書き方や解き方を学んでいきましょう。
基礎知識とのシナジーが生まれて、知識定着率の向上も狙っていきます。

・6~12月「青本&論文実践」

この時期は青本と論文の仕上げの時期です。

ここまでで、ある程度全体像をつかみ、弁理士試験というものがどういうものかわかって来るでしょう。
そうなったら青本に手を出す時期です。
青本をやることで、基礎をより強固なものにしていきます。

また、論文試験についてもある程度理解できてきたところで、さらに仕上げていきます。
ここでどれだけ仕上げられるかによって後の「論文対策」の時期に効いてきます。

・1~5月「短答対策」

ここでやっと試験の年に入ります。
この時期は一番最初の試験である短答式試験の対策を行う時期です。
ポイントは過去問の徹底的なやり込みと、条文に常に立ち返ることです。
試験の3か月前は本当に短答対策だけをやっても大丈夫です。

・5~7月「論文対策」

5月の短答式筆記試験が終わったら次に待っているのは6月と7月の論文式筆記試験です。
この時期は論文対策に注力しましょう。
時間がないと焦ることはなく今まで積み上げてきた知識を再確認し、問題を解いて自信をつけましょう。

・8~9月「口述対策」

ここまでこれたあなたは、弁理士について知識はばっちりといえるものになっているはずです。
口述試験の対策として実際に声を出して、練習してみるといいでしょう。
自信過剰にならず、着々と対策をすれば、弁理士試験合格は目の前です。

2年という長い期間の間勉強し続けるのは、精神的に追い詰められる時もあるでしょう。
そういう時は、一歩引いた眼で自分を見つめ、大きな目標を振り返りましょう。
そうすることで目の前の誘惑に負けず、勉強を続ける助けになることでしょう。

▼勉強法についてもっと知りたいと思った方はこちらの記事もご参照下さい。
弁理士試験の勉強法 徹底分析!!

6 弁理士に受かると?


大変だった弁理士試験の勉強。合格したらすぐに弁理士として働きたいですよね。
弁理士として働くためには、日本弁理士会が実施している実務修習を受けて、日本弁理士会に登録をしなければいけません。
ここからは、弁理士試験合格後の手続きと働き方をみていきます。

(1)実務修習

日本弁理士会に登録するために、修了しなければいけない実務修習。
これは改正弁理士法によって受講が義務付けられているのです。

では、この実務修習とはどういったものなのでしょうか。

①日程(平成30年度の例)

・受講申請書受付期間 平成30年11月12日(月)~11月20日(火)
・実施期間 平成30年12月7日(金)~平成31年3月31日(日)

②受講料

118,000円
※振込手数料は各自負担。

③実施方法

実施方法には集合研修(集合)とe-ラーニング研修(eL)の2つがあります。
課目ごとにどちらの方法でやるのかは決まっています。

Ⅰ.集合研修

集合研修とはいわゆる講義のことです。
その講義は演習中心のものとなっており、各課目ごとに課題が出されます。

Ⅱ.e-ラーニング研修

e-ラーニング研修はテキスト教材を手元において講義の映像コンテンツを視聴する形態での研修となっています。映像コンテンツでは時々問題が出され、それを解きながら、視聴していくような形になっています。

④実施内容

実施内容は大きく5つに分かれています。
さらにその中にはいくつかの課目があり、それらのすべての単位を取得しなければいけません。

Ⅰ.弁理士法及び弁理士の職業論理

-弁理士法【eL】
-弁理士論理【eL】
-弁理士業概論【eL】

Ⅱ.特許及び実用新案に関する理論及び実務

-情報調査【eL】
-PCT出願【eL】
-明細書のあり方(読み方・作成)概論【eL】
-審査基準(産業上の利用可能性、新規性、進歩性等)【eL】
-クレームの作成・解釈【eL】
-クレームの作成・解釈【集合】
-明細書のあり方・演習(化学)【集合】
-明細書のあり方・演習(機械)【集合】
-明細書のあり方・演習(電気)【集合】
-審査対応・概論(意見書・補正書)【eL】

-審査基準(補正の制限)【eL】
-審査対応・演習(化学)【集合】
-審査対応・演習(機械)【集合】
-審査対応・演習(電気)【集合】

Ⅲ.意匠に関する理論及び実務

-審査対応・演習(電気)【集合】
-出願手続・概論【eL】
-出願手続・演習【集合】
-審査対応・概論(意見書・補正書)【eL】
-審査基準の説明【eL】
-類否判断【eL】
-審査対応・演習【集合】

Ⅳ.商標に関する理論及び実務

-情報調査【eL】
-マドプロ出願【eL】
-出願手続・概論【eL】

-出願手続・演習【集合】
-審査対応・概論(意見書・補正書)【eL】

-審査基準の説明【eL】

-類否判断【eL】
-審査対応・演習【集合】

Ⅴ.工業所有権に関する条約その他の弁理士の業務に関する理論及び実務

-知的財産権に係る施策【eL】

-出願手続(オンライン出願・願書の様式)【eL】
-条約(各国の制度概要を含む)【eL】
-審判の概要(特許異議・登録異議を含む)【eL】

※実務講習には免除制度というものがあり、講義や課題を免除できるようになっているので免除の対象に当てはまっていないか忘れずに確認しましょう。

⑤実施会場

実務講習を実施している会場は全国に東京と大阪と名古屋の3つあります。

Ⅰ.東京会場

弁理士会館(商工会館・弁理士会館ビル)
東京都千代田区霞が関3-4-2

Ⅱ.大阪会場

AP大阪梅田東
大阪府大阪市北区堂山町3-3 日本生命梅田ビル5階

Ⅲ.名古屋会場

日本弁理士会東海支部室
愛知県名古屋市中区栄2-10-19 名古屋商工会議所ビル8階

(2)弁理士としての働き方

ここでは、弁理士としての5つの働き方を見ていきます。

①特許事務所で働く

弁理士の就職先で一番多いのは特許事務所です。
弁理士は特許事務所で働いているという認識がある人もいるのではないでしょうか。
特許事務所とは、特許の出願手続きなど、特許制度にかかわる様々な問題を扱うところです。
特許事務所と一口に言っても弁理士を100人以上抱える大規模事務所から一人で事務所を運営する小規模事務所まであります。
大規模事務所では、特許の出願を軸として、特許調査や契約のサポートなど幅広い分野を扱っています。
事務所の大きさが小さくなるにつれてその専門性は高くなっていきます。
小規模事務所では少ない人数で案件を回していかなければならないので、それぞれの事務所ごとに専門分野を持ち、特定の業務を取り扱う形をとっているようです。
実は特許事務所は弁理士が10人もいない小規模事務所がほとんどです。
一人で事務所を運営する個人事務所なんかでは特にその人の力量が仕事の幅や量にかかわってくる部分なので、それがやりがいにつながっていきます。

②弁護士事務所で働く

弁護士事務所でも弁理士の存在は重宝されています。
業務内容としては、依頼者との面談、明細書の作成、特許庁への意見書・補正書の作成など、基本的には弁護士事務所での仕事と特許事務所での仕事に変わりはありません。
違いとしては、弁護士と協力して仕事をする機会が多いということです。
弁理士の強みは弁護士と比べて何かの発明などの技術的な面に強いという点にあります。
法律のスペシャリストと弁理士が協力することで、スムーズに問題解決をすることができるようになります。

③特許庁の審査官で働く

特許庁の審査官とは出願を受けた特許を審査する人です。
具体的な審査の流れを見ていきましょう。

まず、発明内容の理解をします。
ここでは技術的な専門知識はもちろん、新しいアイデアの切り口などを見抜いていきます。

次に、先行技術の調査をします。
様々な検索システムを用いて特許文献や学術論文などを調べて類似した技術がないか調べていきます。
ここでは外国文献も対象となっています。
ですので、英語の語学力は必須といえるでしょう。

そして、特許性の判断をし、出願人とのやり取りをします。
特許性があると判断した場合は特許査定を、特許性が無いと判断した場合は拒絶理由通知を行います。
出願人は拒絶理由通知を受けて、手続補正書・意見書を送ることで特許審査官に再審査させることもできます。

④企業の知財部で働く

その仕事内容特許事務所と大きく変わらず、特許、商標、著作権、契約審査、ライセンスサポート、外部活動などです。
企業の知財部と特許事務所の働き方としての違いは、毎月の給料分の価値を会社にもたらさなくてはいけないということです。
事務所では担当している案件に対して全力で打ち込めばよかったのですが、会社に所属しているからには、コストに対する利益を考えなくてはいけません。
無限にある仕事に対して会社の利益につながりそうなものから取り組み、不必要なものは破棄したり、ほかに任せたりします。
そういった取捨選択や、力の入れどころを考えるのも企業で働く面白さといえるでしょう。

⑤独立し、開業して働く

独立して開業するにしても特許事務所とは働き方に違いは出てきます。
働く時間一つとっても開業したり、企業で働くとなったら労働時間にかなりの制限が出てくるでしょう。
また、事務所では案件に対して責任を持ち、取り組むという形になりますが、開業したり企業で働くとなると周りの人たちとの連携がとても多くなります。
そういったコミュニケーション力というのも大事になってくるでしょう。
そして自分で開業するとなったら、もっとも大変といえるのがお客さんを集めることでしょう。
自分で営業をして人にあったり、電話を掛けたりします。
開業するうえで営業経験のある人や人脈の多い人は有利となるでしょう。

現在経済はグローバル化やIT化が当たり前となっています。
それに伴ってイノベーションのオープン化が進展し、知財の流動性が高まっています。
こうした中で、弁理士は知財のスペシャリストとして期待が大きくなっているといえます。

また、海外における知財問題の案件も増えているので、英語での読み書きや、できれば会話できるくらいのスキルを持っておくと現場で役立つことは間違いないでしょう。

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