ビジネス実務法務検定とは? 試験の概要と対策を解説!

ビジネス実務法務検定とは? 試験の概要と対策を解説!

近年、企業にとって「コンプライアンス」は、経営戦略上不可欠なものとなりました。そんな中、法律の専門家資格とは別の、ビジネスシーンで必要とされる実務的な法律知識のニーズが生まれています。

それに応えるのが、ビジネス実務法務検定です。

本記事では、ビジネス実務法務検定の概要と試験対策について解説します。

1 ビジネス実務法務検定とは

ビジネス実務法務検定は、法務部門のみならず営業、販売、総務、人事などあらゆる職種で要求される法律知識を習得できる試験です。

一般のビジネスパーソンが習得しておくべきスキルとして、会計・IT・英語などに加えて「コンプライアンス」が求められています。正しい法律知識を身につけることによって業務上のリスクを回避し、会社へのダメージを未然に防ぐと同時に、自分自身を守ることにもなるからです。

ビジネス実務法務検定は、企業活動の主要な分野を多くをカバーしているため、業種・職種・部署などを問わないスキルとして役立てられるのも大きな特徴です。こういったことを踏まえて、ビジネス実務法務検定を社員に推奨している企業も増えています。

2 ビジネス実務法務検定の概要

ビジネス実務法務検定は3級・2級・1級から構成されています。
例年およそ4万人が受験し、合格率は3級が70%前後、2級が20~40%、1級は10%前後となっています。合格率から考えると、ビジネス実務法務検定は一定の勉強時間を確保すれば挑戦できる難易度と言えるのではないでしょうか。

効率的な勉強方法としては、問題集やテキストを一周すること、過去問を解くことが挙げられます。

試験概要

現在、2級と3級は、IBTで受験することができます。
IBTとはInternet Based Testの略のことで、自分のパソコンを使用してインターネット経由で受験する仕組みのことです。(1級は会場集合型の統一試験ですが、2022年度からIBTに移行予定です。)

IBTでは、受験日時を自由に選ぶことができます。2級と3級は年2回(6~7月と10~11月)の期間が設けられており、期間内から好きな日時を選択します。
1級は、毎年1回(12月)に試験が行われています。

問題形式・配点

1級:論述式、共通問題2問、選択問題2時間、記述方式、140点(200点満点中)
2級:2時間、マークシート方式、70点
3級:2時間、マークシート方式、70点

問題形式 試験時間 合格基準
3級 多肢選択式 90分 100点満点中70点以上
2級 多肢選択式 90分 100点満点中70点以上
1級 論述問題
(共通問題2問、選択問題2問)
共通問題2時間、選択問題2時間 共通問題2問・選択問題2問の合計200点満点で、
各問題ごとに得点が50%以上かつ合計点が140点以上

※“準1級制度”・・・1級の不合格者のうち得点上位者は、1級合格に準じ、「準1級」として認定されます。
認定の条件は、140点以上ではあったが各問題ごとに50%以上をとるという合格条件を満たせなかった場合、もしくは、110点以上140点未満の場合です。

称号付与制度

各級の合格者には称号が与えられます。

1級:商工会議所認定 ビジネス法務エグゼクティブ
2級:商工会議所認定 ビジネス法務エキスパート
3級:商工会議所認定 ビジネス法務リーダー

合格率

3級の受験者数はおよそ1万人で、7割は合格しています。
2級では、8000人が受験し約4割が合格しています。
1級は難関で、受験生も1000人以下で合格率も10%近辺となっています。

 

3級 2級 1級
受験者数 合格者数(合格率) 受験者数 合格者数(合格率) 受験者数 合格者数(合格率)
第48回
(2020年12月)
9,372 7,097 (75.7%) 6,890 2,990 (43.4%) 372 46 (12.4%)
第46回
(2019年12月)
11,195 7,906 (70.6%) 7,143 2,170 (30.4%) 453 78 (17.2%)
第44回
(2018年12月)
10,783 8,186 (75.9%) 8,017 3,744 (46.7%) 509 56 (11.0%)

 

3 ビジネス実務法務検定の試験対策

ここからはビジネス実務法務検定3級・2級・1級について、それぞれの特徴と対策を見てみましょう。各級の試験範囲などは、以下の記事をご覧ください。

 

3級

「法務」という名称から、法務の仕事をしている人だけが取得するものと思われがちですが、営業や開発、経理部門に所属する方も多く受験しています。
ビジネス実務法務3級では、ビジネスに関する法律について、基礎的な内容が出題されますが、範囲が非常に広いため、テキストを単に読んでも、合格にたどり着くのに時間がかかってしまいます。過去問が繰り返し問われるので、テキストの内容をざっと理解したら、過去問演習にとりかかるのが効果的な学習方法です。

2級

ビジネス実務法務2級では、3級で学んだ知識をさらに幅広く学んでいきます。紛争の解決方法や国際法務など、3級の範囲となっていない分野についても学習したうえ、3級の範囲についてはより深く学んでいきます。

合格者は「ビジネス法務エキスパート」と名乗ることができますし、このレベルであれば弁護士への依頼の窓口として恥ずかしくないレベルの知識が身につきます。3級同様、過去問を学習してからテキストの学習に入るのが効率的。過去問を中心にした学習を心がけましょう。

1級

ビジネス実務法務1級は論述試験で、2級合格が受験の条件となります。
試験問題は、民法および商法・会社法を中心に、全業種に共通して発生しうる問題が出題される「共通問題」と、特定の業種に関連する一定の法律にクローズアップし、法務実務担当者が遭遇するであろう場面を想定して出題される「選択問題」からなります。

この論述試験に必要な知識は3級・2級で身につけているものですので、効率的に学んできた基礎知識を発揮できるのが大きなポイントです。

 

4 まとめ

ビジネス実務法務検定は、ビジネスの現場ですぐに使える知識が身につけられる試験です。
資格としての価値よりも、合格した「実績」が評価されるという側面をがあるため、社内評価はもちろんのこと、転職活動に有利になることは言うまでもありません。ビジネス実務法務検定に合格して、企業のみならず社会でのさらなる活躍を目指しましょう!

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