行政書士の試験科目より 〜 司法権独立の2つの原則「司法府の独立」と「裁判官の職権の独立」

行政書士の試験科目より 〜 司法権独立の2つの原則「司法府の独立」と「裁判官の職権の独立」

行政書士試験で出題される憲法には、統治機構という概念があります。
立法・行政・司法の3つに分かれた権力が互いにバランスを取り合い、国を治めていく権力分立を日本は採用していますが、司法権を担っているのは裁判所ということでした。

しかしこの司法権は、他の2つの権力に比べて少し特殊な点があります。

1. 司法権の独立

日本は議院内閣制をとっていますから、立法権を持つ国会と行政権を持つ内閣は深く関わり合っています。
ですが司法権を持つ裁判所は、この2者のように連帯責任を負ったりということはありません。

また、立法や行政は政治に大きく関係するのですが、司法は非政治的権力です。
それゆえ、立法権や行政権が司法権を侵害してしまう可能性が高いとされています。

司法は裁判によって国民の権利を保護することが目的ですから、政治的権力の干渉は排除されなくてはいけません。
少数者の保護を図るため、日本国憲法では司法権の独立がかなり強化されているのです。

2. 独立の種類

司法権独立の原則には、2つの原則があります。

「司法府の独立」は、司法権が立法権と行政権から独立していることを指し、「裁判官の職権の独立」は裁判をするにあたり、裁判官が独立して職権を行使することを指します。
司法権の独立のうち、後者の「裁判官の職権の独立」が中心となっています。

76条3項に「すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。」とありますが、これは裁判官の一人一人が裁判官としての客観的な良心に基づいて、他者の指示や命令ではなく自分の判断によって裁判を行う、という意味です。
裁判官の自由な判断形式がなされなくてはならない以上、それに対して大きな影響を及ぼすような行為は許されるものではありません。

独立した権力である司法権に、行政権や立法権といった他の権力が圧力を加えることは、司法権の独立を侵害するということに等しいのです。

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