行政書士の試験科目より 社会権~生存権と教育を受ける権利~

行政書士の試験科目より 社会権~生存権と教育を受ける権利~

行政書士試験において、憲法はとても重要な科目です。

貴重な得点源にもなり得るので、ぜひとも得意科目にしておきたいところです。

1 社会権

基本的人権に含まれている権利は様々ですが、その中の1つに社会権というものがあります。
この権利は生存権と、教育を受ける権利、勤労の権利及び労働基本権に分けられます。

勤労の権利は社会権だけでなく、自由権や民事上の権利の側面もあります。

2 生存権

憲法25条1項では、国民全員が人間的な生活を送れる権利として生存権が宣言されます。

すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

この文言は、公民や政経の教科書で見たことのある人も多いかもしれません。
これが生存権の概要なのですが、この「健康で文化的な最低限度の生活」が具体的にどのようなものなのかを巡る議論は未だ絶えない状況にあります。

その代表的な事例が生活保護なのですが、この1項だけを根拠に、国民が国へ給付請求をするのは難しいと言われています。

しかし25条2項では

国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努められなければならない。

と、生存権を保障するための国に対する努力義務が定められているため、1項は実現させなくてはいけません。

そのため、今、生存権を具体化する法律がいくつも定められており、それらによって生存権は保障されているのです。生活保護という形で生存権を具体化しているのは「生活保護法」で、この法律は25条の理念によって定められました。

3 教育を受ける権利

国民の一人一人が人格を持ち、文化的な生活を送るには教育が必要です。
そのため、憲法26条では教育を受ける権利を保障しているのです。

すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。

すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。

これが、教育を受ける権利の内容です。

教育は人格の完成が主な目的ですから、教育を受ける権利は人間として成長していく最中にある子どもに対しての保障が中心です。
子どもの学習権とも呼ばれるこの権利は、子どもが自己の人格を完成するための学習を保障しています。

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