債権者と債務者の地位や立ち位置は、着目する権利によって異なる

債権者と債務者の地位や立ち位置は、着目する権利によって異なる

債権者と債務者の地位や立ち位置は、着目する権利によって異なる

行政書士試験の出題科目の1つである民法は、財産法と家族法に大きく分類することが出来ます。
共通部分がまとめられた部分が個別の規定よりも前に配置されているため、何か規定を見たい時には上位にある規定まで遡ることが必要でしょう。

権利と義務、債権と債務

売買契約を結ぶと、それまでの関係が赤の他人であろうが友人であろうが、たとえ家族であったとしても、その2人は「買主」と「売主」になります。
そして、契約を結んだ当事者である買主と売主の間に発生するのが権利と義務である、債権と債務なのです。

債権とは、特定人が他の特定人に対して一定の行為(給付)を請求出来る権利で、債務とはその反対、特定人が他の特定人に対して一定の行為(給付)をする義務です。

たとえば、売主と買主の間で、売主が所有していた家についての売買契約が締結されたとします。
この場合、買主は売主に対して「建物引渡請求権」(権利・債権)を有し、同時に「代金支払義務」(義務・債務)を負うことになります。
また、売主は買主に対して権利・債権たる「代金支払請求権」を有しますが、義務・債務の「建物引渡義務」も同時に負うのです。

ここで注目したいのが、両者とも権利と義務、債権と債務を両方手に入れているということです。

売買契約を交わしたという場合、金銭を払わなくてはいけない、代金を支払う必要がある、という意識のせいか、恐らく多くの人が買主=義務(支払い)売主=権利(お金を払ってもらう)というイメージを抱くと思います。
債権や債務という言葉からは金銭を想像しやすいのですが、指す内容はそれだけでなくもっと広い範囲を意味しているのです。

債権者と債務者の地位や立ち位置は、着目する権利によって異なるものなのです。
上記の事例の場合、建物の引渡しから見ると債権者は買主、債務者は売手となりますが、金銭について見てみると全く反対の関係になります。

お金のやり取りだけに気を取られないよう、何がどう行き来しているのかしっかり見る必要があるでしょう。

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