行政書士の試験科目より 行政手続法~処分・申請・審査基準~

行政書士の試験科目より 行政手続法~処分・申請・審査基準~


行政書士試験で出題される行政法の中にある行政手続法では、行政手続の定義がなされています。

行政手続法の各説では、各行政作用に関する手続が定められています。
まず初めにあるのが申請に対する処分に関する手続で、これは国民の行政庁への許認可等の申請に対し、行政庁が許認可処分・拒否処分を行う手続についてのものです。

処分の定義は行政手続法2条2号『処分』で「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為をいう。」とされており、申請は同条3号『申請』により

法令に基づき、行政庁の許可、認可、免許その他の自己に対し何らかの利益を付与する処分(以下「許認可等」という。)を求める行為であって、当該行為に対して行政庁が諾否の応答をすべきこととされているものをいう。

とされています。

つまり、行政庁が一方的に決定し、国民に義務を課してくるような行政行為が処分、利益を付与する処分である許認可などの処分を法令に基づき行政庁に求める行為が申請、ということになります。

1 審査基準

さて、申請の定義はそのようなものですが、申請されたものは認めるか、認めないかの判断を下さなければいけません。その基準を『審査基準』といい、これは行政庁が申請によって求められた許認可等をするか否かを、その法令の定めに従って判断するために必要な基準です。

5条『審査基準』では、

1.行政庁は、審査基準を定めるものとする。
2.行政庁は、審査基準を定めるに当たっては、許認可等の性質に照らしてできる限り具体的なものとしなければならない。
3.行政庁は、行政上特別の支障があるときを除き、法令により申請の提出先とされている機関の事務所における備付けその他の適当な方法により審査基準を公にしておかなければならない。

というように定義されています。

この1項、2項の内容を『設定義務』といいます。
つまり行政庁は審査基準を定めなくてはならないということで、かつ、それは許認可の性質に照らした、可能な限り具体的でないといけないということです。

3項は『法的義務』で、行政庁は特別何かがあるとき以外は審査基準を公開しなくてはなりません。
たとえば一定の規制が課されている医薬品の輸入を例に挙げると、もしもその規制の「どんなものが含まれているといけないのか」「どのような書類を作れば良いのか」などという基準が公表されていない場合、申請して初めて可否がわかるという事態になってしまいます。

許可されるかされないのかがわからないものをとりあえず申請するというのは無駄がありますし、必要な書類がわからないと困ってしまうでしょう。
また、明確な基準が公開されていないことにより、許認可の不公平が生じるおそれもあります。
そのため、基準はしっかり作成し、皆にわかるように公表しておく必要があるのです。

2 標準処理期間

6条『標準処理期間』では、

行政庁は、申請がその事務所に到達してから当該申請に対する処分をするまでに通常要すべき標準的な期間(法令により当該行政庁と異なる機関が当該申請の提出先とされている場合は、併せて、当該申請が当該提出先とされている機関の事務所に到達してから当該行政庁の事務所に到達するまでに通常要すべき標準的な期間)を定めるよう努めるとともに、これを定めたときは、これらの当該申請の提出先とされている機関の事務所における備付けその他の適当な方法により公にしておかなければならない。

というように定められています。

これは、従来の行政庁が申請を放置してしまう状態があったことを受けて設けられた規定で、申請が提出先事務所に「到達してからその申請に対する処分をするまでに要すべき」機関のことです。

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