行政書士の試験科目より 行政手続法~陳述書等の提出・当事者不出頭・聴聞調書および報告書~

行政書士の試験科目より 行政手続法~陳述書等の提出・当事者不出頭・聴聞調書および報告書~


行政書士試験で出題される行政法の1つである行政手続法では、行政機関の行う行政手続について定めています。

義務を課されたり権利を制限されたりする不利益処分時には、意見陳述のための手続がとられます。
不利益処分の程度が大きい場合には、聴聞手続をするということでした。

1 陳述書等の提出

行政手続法21条では、

1. 当事者又は参加人は、聴聞の期日への出頭に代えて、主宰者に対し、聴聞の期日までに陳述書及び証拠書類等を提出することができる。

2. 主宰者は、聴聞の期日に出頭した者に対し、その求めに応じて、前項の陳述書及び証拠書類等を示すことができる。

と、当事者または参加人が、聴聞期日の出頭を陳述書の提出に代替出来ることを認めています。

2 当事者不出頭の場合の聴聞の終結

当事者や参加人の全員、または一部が正当な理由なく聴聞期日に出頭せず、陳述書などの提出もなかった場合、主宰者は聴聞を終結することが可能です。
意見陳述の機会をあらためて設ける必要はありません。

これは23条で、

1. 主宰者は、当事者の全部若しくは一部が正当な理由なく聴聞の期日に出頭せず、かつ、第二十一条第一項に規定する陳述書若しくは証拠書類等を提出しない場合、又は参加人の全部若しくは一部が聴聞の期日に出頭しない場合には、これらの者に対し改めて意見を述べ、及び証拠書類等を提出する機会を与えることなく、聴聞を終結することができる。

2. 主宰者は、前項に規定する場合のほか、当事者の全部又は一部が聴聞の期日に出頭せず、かつ、第二十一条第一項に規定する陳述書又は証拠書類等を提出しない場合において、これらの者の聴聞の期日への出頭が相当期間引き続き見込めないときは、これらの者に対し、期限を定めて陳述書及び証拠書類等の提出を求め、当該期限が到来したときに聴聞を終結することとすることができる。

と定められています。

正当な理由があって、期日出頭が相当期間引き続き見込めないという場合には、再度陳述書等の提出を認めた上での聴聞終結が可能です。

3 聴聞調書および報告書

24条では、

1. 主宰者は、聴聞の審理の経過を記載した調書を作成し、当該調書において、不利益処分の原因となる事実に対する当事者及び参加人の陳述の要旨を明らかにしておかなければならない。

2. 前項の調書は、聴聞の期日における審理が行われた場合には各期日ごとに、当該審理が行われなかった場合には聴聞の終結後速やかに作成しなければならない。

3. 主宰者は、聴聞の終結後速やかに、不利益処分の原因となる事実に対する当事者等の主張に理由があるかどうかについての意見を記載した報告書を作成し、第一項の調書とともに行政庁に提出しなければならない。

4. 当事者又は参加人は、第一項の調書及び前項の報告書の閲覧を求めることができる。

というように、聴聞調書と報告書について定めています。

主宰者が聴聞の審理の経過を記載した証書を作るのは、当事者及び参加人がどのような陳述をしたのかを明らかにするためです。

4 聴聞の再開

聴聞終結後、行政庁が必要だと認めた場合には25条

「行政庁は、聴聞の終結後に生じた事情にかんがみ必要があると認めるときは、主宰者に対し、前条第三項の規定により提出された報告書を返戻して聴聞の再開を命ずることができる。第二十二条第二項本文及び第三項の規定は、この場合について準用する。」

より、主宰者に聴聞の再開を命ずることが可能です。

5 不服申立て

不服申立てに関しては27条より、

1. 行政庁又は主宰者がこの節の規定に基づいてした処分については、行政不服審査法 (昭和三十七年法律第百六十号)による不服申立てをすることができない。2. 聴聞を経てされた不利益処分については、当事者及び参加人は、行政不服審査法 による異議申立てをすることができない。ただし、第十五条第三項後段の規定により当該通知が到達したものとみなされる結果当事者の地位を取得した者であって同項に規定する同条第一項第三号(第二十二条第三項において準用する場合を含む。)に掲げる聴聞の期日のいずれにも出頭しなかった者については、この限りでない。

と定められています。

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