行政書士の試験科目より 情報公開法~行政組織に対する開示請求~

行政書士の試験科目より 情報公開法~行政組織に対する開示請求~


行政書士試験に出題される行政法には、情報公開法が含まれています。
出題される可能性は地方自治法や国家補償制度に比べるとあまり高くはありませんが、情報技術の発展が良くも悪くも目覚ましい今日、見逃せる法とはいえないでしょう。
特定秘密保護法(正式名称は「特定の秘密の保護に関する法律」)が施行されてからまだ時間も経っていませんが、この法とも深く関わっています。

1 情報公開法とは

私たち国民には「知る権利」がある、というのは憲法の基本的な条項ですが、知ってしかるべきとされる情報の中にはもちろん、行政機関の管理するものも含まれています。
主権者である国民が知る権利を持っているのですから、行政機関はそういった情報を国民に知らせる義務があります。
そのために定められているのが行政機関情報公開法で、政府の説明責任を前提とし、行政の情報は国民に開かれるべきだとされているのです。

公開対象となっているのは「行政文書」という、行政機関職員が職務において作成・取得した文書・図画・電磁的記録です。
情報公開の対象である国の行政機関はこの行政文書を、請求されたらそれが何人によるものかを問わず(外国人や法人、財団による請求でも)公開する必要があります。
しかし、開示請求が認められていても、どんなものでもオープンになるというわけではなく、個人の識別が可能な情報や法人に関する情報、国防・外交に関する情報などの開示は認められていません。
特定秘密保護法における「防衛に関する事項」「外交に関する事項」「外国の利益を図る目的で行われる安全脅威活動の防止に関する事項」「テロ防止に関する事項」も、当然この不開示情報にあたります。

開示の請求は、開示請求書を行政機関の長に提出することで行われ、開示があった場合は請求の日から30日以内(30日以内の延長は可能)に開示するかどうかの決定をしなくてはなりません。
とはいえ、上記のような不開示情報が記録されていなければ原則開示しなくてはならず、もし記録されていてもそこを除いて開示できるならば部分開示、公益上の理由があれば裁量的開示といった方法も取れます。
また、行政文書の存否のみで不開示情報の開示にあたってしまう場合には、それは明らかにしないで開示請求を拒否することも可能です。

2 開示請求結果に対する不服申立て・取消訴訟

しかし、住民からしてみれば請求を拒まれるわけですから、不服を抱く人も出てくるでしょう。
そのため、開示決定等の処分に不満があった場合には、行政不服審査法に基づき不服申立てをすることが認められています。
これがあった場合、行政機関の長は原則、内閣府の情報公開・個人情報保護審査会に諮問し、その答申を参考に裁決・決定をおこなうことになります。
委員会または委員による処分に対しての不服申立てをすることはできません。

不開示決定が下された時には、それを「処分」とみなし、行政事件訴訟法によって取消訴訟を提起することもできます。

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