行政事件訴訟~行政事件訴訟には、どんな種類がある?~

行政事件訴訟~行政事件訴訟には、どんな種類がある?~

行政書士試験では、行政法の出題が非常に多くなされています。
行政法は出題量が多いために配点も高く、よりしっかりとした理解が必要になるでしょう。

その行政法の中でも難易度が高く、深いところまで問を出してくるのが行政争訟制度の分野です。
これは行政に対して国民が不満をぶつけ、自分たちの権利利益を守るというもので、大きく行政不服申立てと行政事件訴訟に分けられます。
この両者の違いは、合格するためにもしっかり覚えておきましょう。

比較による学習はこちらにもある通り、法律を学ぶ上でとても重要です。

 

行政事件訴訟法

行政書士事件訴訟の根拠となる法律が、文字通り、行政事件訴訟法です。
これは「訴訟」、つまり裁判所に訴えるもので、違法な行政処分の違法性を是正するため救済を申し立てるというものです。

憲法では裁判を受ける権利が保障されていますし、行政機関による終審裁判も禁止されているため、行政・国民間の法律上の争いは、裁判所で決着をつける必要があるのです。

 

行政事件訴訟の種類

行政不服申立ての種類は覚えているでしょうか。
異議申立て、審査請求、再審査請求の3つです(どこに何が含まれるかのグループ分類を頭に入れることが、への第一歩です!)。
一方、行政事件訴訟には多くの種類があるため、丁寧な勉強が必要でしょう。

まず大まかに、主観訴訟と客観訴訟に分けます。
主観訴訟は抗告訴訟と当事者訴訟に分かれ、さらに抗告訴訟は法定抗告訴訟と無名抗告訴訟に、そしてさらに法定抗告訴訟には処分の取消訴訟・裁決の取消訴訟・無効等確認訴訟・不作為の違法確認訴訟・義務付け訴訟・差止め訴訟が含まれます。
当事者訴訟に戻りますが、こちらは形式的当事者訴訟と実質的当事者訴訟に分類出来ます。
客観訴訟は民衆訴訟と、機関訴訟に分けられます。

それでは、1つずつ見ていきましょう。

 

主観訴訟

自分の権利利益の救済、つまり主観的・個人的な目的に基づく訴訟を「主観訴訟」といいます。

これは裁判所本来の役割でもあり、「法律上の争訟」に該当します。

 

抗告訴訟

行政庁の公権力の行使に関して不服がある場合に提起されるのが「抗告訴訟」です。
このうち、行政事件訴訟法に規定されている抗告訴訟が「法定抗告訴訟」、その他のものが「無名抗告訴訟」にあたります。

法定抗告訴訟のうち、行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為の取消しを求めるのが「処分の取消訴訟」、審査請求や異議申立てその他の不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為の取消しを求めるのが「裁決の取消訴訟」です。
処分でも裁決でも、公定力がありますから、もし違法であったとしても権限のある機関が正式に取り消さなければ有効なものとして拘束力を持ち続けます。
違法な処分や裁決を放置すると強制執行をかけられかねないため、公定力を失わせて無効にしてしまう取消訴訟が必要なのです。

行政行為の違法性を争点とするものには、行政不服申立てと行政事件訴訟の2つがあります。
この2つは、全くかけ離れたものでは決してなく、どちらを先にすべきかというところが行政書士試験合格のポイントになってきます。
とはいえ、原則としては自由選択主義に基づくため、法律で特別な規定が無い限りはどちらを選択してもよいことになっています。
例外として、法律に「審査請求を先にすべきだ!」という規定があるときは審査請求前置主義となり、それに従う必要があります。
さらなる例外として、「審査請求があった日から3ヶ月経過しても裁決が無い」「処分、処分の執行または手続きの続行により生ずる著しい損害を避ける緊急の必要がある」「裁決を経ないことについて正当な理由がある」場合には、取消訴訟の提起を直接することが可能です。

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