行政上の強制措置

行政上の強制措置

行政書士試験の出題科目である行政法のうち、行政作用法において最も重要な概念は行政行為です。

行政における強制措置

行政行為には下命のように、国民に義務を課すものがありますが、もしもそれに国民が従わなかった時はどうなるのでしょうか。

行政上の義務が果たされない場合のための手段として、行政主体が自力で執行する『行政上の強制執行の制度』、または行政上の義務に違反したことへの制裁としての『行政罰の制度』があり、行政上の義務不履行を前提としない手段としては『行政上の即時強制』が用意されています。
代執行は行政による力づくの行為とも考えられるため、行政代執行法という法律で手続が決められています。

行政上の強制執行には代執行、執行罰(間接強制)、直接強制、行政上の強制徴収の4つがあり、これは国民が義務を履行しない場合に行政権が強制的に義務を実現させることです。

行政罰には刑事手続による行政刑罰と、刑事手続によらない秩序罰があり、行政上の義務違反行為に対して罰則が科されます。

行政上の即時強制は、例えば火事の拡大防止のために風下の建物を倒壊するなど、あらかじめ義務を命じる余裕が無い場合、義務を命じず直地に国民に規制を加えて行政上必要な状態を作り出すことを指します。

その他の行政作用

行政作用は他に、行政立法、行政計画、行政契約、行政指導といったものがあります。

行政立法は行政機関が法規範を作ることで、行政主体と私人間における権利義務に関する一般的規律である法規命令(政令や省令など)と、行政機関の内部的規律である行政規則(通達や内規など)に分けられます。
行政計画は環境基本計画や都市計画などのように行政権が公の目的のために設定した目標を達成するための手段の掲示、行政契約は行政庁と国民による対等な契約です。
行政指導は、行政機関が行政目的の達成のために助言や指導などの手段で国民に働きかけ、任意の協力を求めることで行政機関の希望する行為をさせようと誘導することです。

これは強制力や罰則が無い『お願い』ですが、不本意ながらでも従わざるをえない場合もあるという問題点もあります。

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