国会~会議の原則~

国会~会議の原則~

 

行政書士試験で出題される憲法では権力分立の考え方がとられていて、「立法権」「行政権」「司法権」に分散された権力のうち、立法権を担っているのは国会ということでした。
国会には、通常国会・臨時国会・特別国会・緊急集会という種類があります。

会議の原則

さて、そんな国会は、どんな時にでも開けるというわけではありません。
インフルエンザが流行って学級閉鎖が起こるように、あまりにも国会議員の欠席数が多い場合には、国会を開くことが出来ないのです。

国会を開くにあたって必要最小限の出席者数を「定足数」、意思決定を行う上で必要となる賛成表決数を「表決数」といいます。
憲法56条第1項「両議院は、各々その総議員の三分の一以上の出席がなければ、議事を開き議決することができない。」の通り、定足数はどんな時でも3分の1以上です。
これを満たさなければ国会は開けません。
表決数については同条第2項に定められていて、「両議院の議事は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、出席議員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。」と原則過半数とされています。

その例外となるケースもいくつかあります。

議院の資格争訟の裁判については55条ただし書の「両議院は、各々その議員の資格に関する争訟を裁判する。但し、議員の議席を失はせるには、出席議員の三分の二以上の多数による議決を必要とする。」にあるよう、3分の2以上の表決数が必要です。
公開されない国会である秘密会の決定、議員の除名、衆議院の再議決、憲法改正の発議についても同様で、それぞれ57条1項「両議院の会議は、公開とする。但し、出席議員の三分の二以上の多数で議決したときは、秘密会を開くことができる。」、58条第2項「両議院は、各々その会議その他の手続及び内部の規律に関する規則を定め、又、院内の秩序をみだした議員を懲罰することができる。但し、議員を除名するには、出席議員の三分の二以上の多数による議決を必要とする。」、59条第2項「衆議院で可決し、参議院でこれと異なつた議決をした法律案は、衆議院で出席議員の三分の二以上の多数で再び可決したときは、法律となる。」、96条第1項「この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行われる投票において、その過半数の賛成を必要とする。」と、3分の2以上とされています。
憲法改正の発議については現在話題になっている改正法案において、表決数が過半数と緩和されており、さらに現行では国民投票における「その過半数の賛成」とされている部分についても「有効投票の過半数」になっています。

 

議事公開原則と秘密会

憲法57条第1項「両議院の会議は、公開とする。但し、出席議員の三分の二以上の多数で議決したときは、秘密会を開くことができる。」、第2項「両議院は、各々その会議の記録を保存し、秘密会の記録の中で特に秘密を要すると認められるもの以外は、これを公表し、且つ一般に頒布しなければならない。」、第3項「出席議員の五分の一以上の要求があれば、各議員の表決は、これを会議録に記載しなければならない。」に基づき、原則、国会の会議は公開されるべきであり、かつ会議録の保存、一般公開頒布が求められます。
これを「会議公開原則」と言います。

さらに、出席議員の5分の1以上の要求があった場合、各議員の表決はこれを会議録に記載する必要があります。
その例外が、出席議員の3分の2以上の多数の議決で開会される秘密会ですが、原則として、秘密会においても会議録の公開は必要です(特に秘密であると要されるものに限り、会議録も非公開にできます)。

 

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