行政書士の試験科目より 〜 一般知識問題/情報通信・個人情報保護の分野

行政書士の試験科目より 〜 一般知識問題/情報通信・個人情報保護の分野


一般知識の情報通信・個人情報保護の分野についてはどのような問題が出題されるのでしょうか。
比較的新しい法律は情報が出るのではという推測もできそうですが、実際に見てみましょう。

インターネット及びその利用に関する記述の中から誤っているものを選ばせる問題です。

2008年 問57

1. インターネットの歴史は、アメリカで国防用を主目的として開発されたコンピュタネットワークの構築にさかのぼるといわれる。

2. IPアドレスとは、インターネットに接続しているコンピュータごとに降られている識別番号のことである。

3. クッキーとはWebページにアクセスした利用者を、Web・サーバ側でチェックする為の機能である。

4. Web2.0とは、ネットワーク型、双方向型の高度な機能を有するビジネスを、旧来のビジネスモデル(1.0)と比べた表現である。

5. ウィキペディア(Wikipedia)とは、イギリス発祥の出版事業者が運営する百科事典の無償オンラインサービスのことである。

この問題の場合は、単純に知識を聞く問題です。
Wikipediaはアメリカの機関ですから、誤っているのは「5番」です。

少し古い知識からの出題ですが、5年後の今でも残っている名称、サービスが多いことからも、基本問題が出題されていることがお分かりいただけるのではないでしょうか(もちろん当時としては時事問題的なものでもあったはずですが)。

行政書士がインターネットを駆使して問題を解決していくために、というよりは、顧客の相談に幅広く関わっていく行政書士の仕事においては、最低限の通信に関する知識が必要になると理解していただければと思います。

では、個人情報保護法からも1題、ご紹介します。

原則として個人情報の保護に関する法律による規律の対象にはならないものを問う問題です。

2007年 問54

1. 死者の個人情報

2. 法人の有する顧客情報や従業者情報

3. 6歳未満のものの個人情報

4. 外国人の個人情報

5. 民間の病院のカルテに記載されている個人情報

さて、なんとなく身近な感じもする問題といえるのではないでしょうか。
正解を導き出すには、そこにほんの少し法律の知識を足すだけです。

正解は1番(原則として個人情報にあたらないとされているものが1番)です。
個人情報保護法は、現存する個人の権利・利益を守る為という観点に基づいており、死者に関する情報は原則として個人情報には該当しません。

原則としてあたらない、という言い方も法律の試験独特のものです。

1番が個人情報ではないとすると、なくなった方に対して、何をしても構わないと思ってしまう方がいるかもしれませんが、法律には異なる権利が対立してしまった場合に、「公共の福祉」というものを用いて紛争の解決を図ります。
異なる権利同士がに折り合いをつけるために、もう一つの権利を発動させる、というような考え方です。

例えば「個人情報の保護」と「知る権利」も場合によっては対立します(実際にしやすいです)。一方の権利の主張によって、著しい権利の侵害が他方にも起こらないように異なる権利同士がに折り合いをつけるために、もう一つの権利を発動させる、というような考え方です。

そのため、常に権利というものが絶対ではない以上、死者の個人情報が規律の対象に絶対になりえないということはなく、今後公共の福祉に基づいた新たな判例が出ることは充分にありえるからです。

一般知識という趣旨からは少し逸れましたが、法律の試験において「絶対」とか「必ず」という言葉が出てきたときは、一度立ち止まって考えてみる、と憶えておくとよいかもしれません。

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