行政書士の試験科目より 相続法~遺言と相続分~

行政書士の試験科目より 相続法~遺言と相続分~

行政書士試験の出題科目である民法では、家族に関する規定を定めている家族法という領域があります。
この家族法は親族法と相続法に分けられ、相続法では誰かが死亡した場合にその人が有していた権利・義務を誰がどう受け継ぐかということが定められています。

被相続人は遺言があればそれに基づき、無かった場合は法律の定める法定相続分に基づいて、相続人の権利・義務を引き継ぐことになります。

1 遺言

遺言とは、人が自分の死後において、身分上・財産上の権利や義務について書き残したものです。
死後に効力を発生させるためには、単独の場合は満15歳に達していることの他、民法の定める一定の方式を満たしていることが必要です。

効力の生じる普通方式としては「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」、特別方式としては「危急時遺言」「隔絶地遺言」があり、最も簡単に作成できるのは自筆証書遺言です。
自筆証書遺言は自分の名前と日付、遺したい内容を自分で書き、押印するだけでできるのですが、作成が容易な分、偽造されたり失くしたりといったリスクもあります。

また、近年はパソコンによる文書作成も普及していますが、自筆証書遺言は全てが自筆であることが条件であるため、もし自筆のサインが添えられていたとしても、パソコンやワープロで書いたものは認められません。

2 遺留分

とはいえ、遺言を残しさえすれば財産を自由に処分できるわけではありません。

取り残された遺族の生活は保障されるべきであるため、被相続人は一定割合の財産については自由に処分することができないのです。
この一定割合の相続を保障しているのが「遺留分制度」という仕組みで、被相続人による自由な財産処理と、最低限の財産を相続したいという相続人の思いのバランスをとっています。

3 相続人

原則として、被相続人の配偶者や子は常に相続人です。
しかし、被相続人に子がいる場合、直系尊属(被相続人の親や祖父母など)は相続人となりません。

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