行政書士試験の合否は直前対策で決まる?最高の直前期を過ごす方法を伝授!

行政書士試験の合否は直前対策で決まる?最高の直前期を過ごす方法を伝授!

行政書士試験は、全体の6割さえ得点できれば合格できる試験です。もちろん、合格基準点による足切りを回避する必要はありますが、学習が完璧でなければ合格できない試験ではないのです。

すると、合格するための学習計画をいかに立てるかが重要になってきます。学習の総仕上げをおこなう直前対策は、特に重要になります。この記事では、行政書士試験に合格するためには、大事な直前対策をどうおこなうべきかについて、分かりやすくまとめていきます!

1 直前対策はどうおこなうべきか?

令和2年度行政書士試験の公示は、7月6日(月)におこなわれます。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、試験が延期になった資格試験もありますが、行政書士試験に関しては例年通りの日程(11月第2日曜日)でおこなわれます。

試験日が近づいたらテキストの精読から問題演習に移行するべきですが、もし過去問や問題集に歯が立たず、全く合格基準に届かない場合は焦ってしまいますね。その場合は再びテキスト精読に立ち返るのではなく、過去問集などを解きながらテキストを振り返るインプット・アウトプット同時並行型で、どんどん学習を進めていく必要があります。

このように、試験日が近づくほど計画的で戦略的な学習が必要になります。時間的に余裕がないなら、苦手科目に優先順位をおいて取り組むことも重要です。

(1)直前期とはいつ?

直前期とは、行政書士試験当日までの2週間の期間をいいます。この期間を有効活用できるかどうかは合格に大きく関わってくるため、「最後の2週間で合格が決まる」という人もいるほどです。

直前期はどのように過ごせば良いのでしょうか。直前期に効率的に学習するためには、実は試験本番の2か月前(9月)から、逆算して学習計画を立てる必要があるのです。

試験に合格するにためは、自らの学力のピークを試験日にもっていくことが大事だと言われます。そのためには、学習計画を試験日本番から逆算して立て、8月上旬から10月下旬を「実力完成期」、10月下旬から試験日までの2週間を「直前期」として、2段階のステップでゴールを目指すと良いでしょう。

(2)実力完成期(8月上旬~10月下旬)

可能ならば試験日本番の2か月前には、受験勉強のラストスパートをかけ始めたたほうが良いですが、それが難しいなら、遅くとも1か月前にはその段階に突入しましょう。

「試験はまだまだだから、なかなか気分が乗らない」という人もいるでしょう。しかし、試験日が近づいてくると、誰でも本気モードに入ってくるものです。この時期が、最も成績が伸びる時期です。ですから、いかにラストスパートで学力を伸ばせるかが、行政書士試験合格への鍵となってくるのです。

この時期になると、プレッシャーや不安、焦りとの戦いも生じてきます。しかし、そのように苦しむのはあなただけではありません。自分がこれまで積んできた努力を信じて、あとひと踏ん張りしましょう。

(3)直前期(10月下旬から試験日までの2週間)

直前期こそ、ラストスパートをかけるべき時期です。ここでどれだけスパートをかけられたかが、合否を決定すると言っても過言ではありません。とことんやり切って、「これで不合格でも悔いはない」という境地に至ることができたら最高です。

2 直前対策としてやるべきこととは?

本番前にやるべきことは、「実力完成期」と「直前期」で変わってきます。例えば、自らの弱点の把握と克服は、試験2か月前から着手しておいた方が良いでしょう。

それぞれの時期にやるべきことをまとめていきます。

(1)実力完成期(8月上旬~10月下旬)

この時期は、まだまだ時間が残されているため、模試や直前講座に果敢に挑戦するのも良いでしょう。

①公開模試を活用する

公開模試は、できれば本試験までに1回は受けておきましょう。各予備校が英知を結集して作成する予想問題である公開模試は、「教材」として良質であるだけでなく、受験生が「本番」を擬似体験できる尊い機会でもあるからです。時間との勝負でもある本番試験の前に、ペースの配分や解答の順番などのシミュレーションもできます。「まだまだ勉強不足だ」などと思わずに、実力が合格レベルに達していなくても、是非模試を活用してみましょう。下表にて、数ある模試のなかでも評判の高いLECと伊藤塾の模試について、日程などをまとめてみます。

LEC 到達確認模試 ①7/17(金) ②8/21(金)
全日本行政書士公開模試 ③9/4(金) ④9/18(金)
ファイナル模試 ⑤10/2(金)
厳選!直前ヤマ当て模試 ⑥10/16(金)
伊藤塾 中間模試 ①9/11(金)
最終模試 ②10/16(金)

②直前講座を利用する

予備校が実施している直前講座も、直前対策として有効です。直前講座には、総合的なものもあれば、行政法や民法、記述問題、一般知識などに特化したものもあります。

直前講座の受講にあたって注意すべきなのは、あれもこれもと手を出さないことです。いろいろと受講しすぎると情報過多に陥り知識として定着しない可能性もあるので、直前講座は1つか2つに絞って受講しましょう。

数ある直前講座のなかでも、資格スクエアの「2020年度行政書士法律既修者向けパック」をおすすめします。

本講座は、独立した直前対策講座ではなく、基礎講座、演習講座と共に構成された「中上級者向け講座」です。行政書士試験受験の経験者ならば、この講座を直前対策に充てるのもおすすめです。

対象 以下のどれか一つに当てはまる受験生

・行政書士試験受験経験者
・他の法律系資格(宅建など)保有者
・予備校に通うお金と時間がない受験生
・基礎を飛ばして演習を多めにおこないたい受験生
・今年こそ合格したい受験生

講座内容 ①基礎講座(約25時間)
②演習講座(約25時間)
③直前対策講座(約5時間)
価格 55,000円(税込)
配信

スケジュール

①基礎講座(約25時間)配信中
②演習講座(約25時間)5月下旬配信予定
③直前対策講座(約5時間)6月下旬配信予定
視聴期限:2020年11月30日
テキスト 「コンパクト行政書士基本テキスト」
「コンパクト行政書士の問題集All-in-One」
講座申し込み者に無料送付

※行政書士法律既修者向けパックは、試験で配点の高い憲法・民法・行政法の対策に絞った内容となり、商法・一般知識を含めた対策には、資格スクエア「合格パック」をご検討ください。

③弱点分野の克服

まずは総復習をおこない、弱点の洗い出しをおこないます。直前対策として、全科目を総復習して弱点を発見しましょう。

得意分野を更に強くするべきか、不得意分野を上げるべきかは、全ての受験生が迷う選択でしょう。一般的には弱点を強化するほうが伸びしろがあるため、得点が伸びる可能性が高いと言われています。 合格基準点による足切りを回避するためにも、この時期は弱点の強化・克服に努めましょう。結局、弱点の克服が、合格への近道だということですね。

特に、問題集や模試で不正解だったところは繰り返し解きなおしして、克服しておきましょう。この時期は新しい問題集にどんどん手を出すよりも、既に勉強した箇所を徹底的に復習したほうが学習効果が高いでしょう。

④事例を図に書く訓練をする

「事例問題」は、行政書士試験の出題範囲では、特に民法で多く出題されます。事例問題を解くには「図に描き表す」と分かりやすいと、既に聞いたことがあるでしょう。一目で分かるように図に表せると関係性を簡単に整理できるので、何が問われているかを考えるときに大変便利です。

図には、事実関係や登場人物などの情報を付け加えていきますが、ポイントは「自分だけが理解できれば良い」ということです。例えば、登場人物や関係性を「権利者」や「債務者」、「抵当権」や「登記」などと丁寧に書く必要はありません。自分が混乱しない範囲で、略語や絵などを使って描けば良いのです。ただし、本番試験で上手く描けるように、練習はしっかりしておくと良いでしょう。

事例問題によっては、時系列が重要になってくることがあります。このようなケースは、出来事の順番で番号付けをおこない、出来事についての情報も書いておきましょう。時系列が関わってくるパターンはそれほど多くはないものの、下記のような事例が該当します。

①売買契約や賃貸借契約などの契約
②代理
③不動産の二重譲渡などの物権変動
④相殺や債権譲渡
⑤抵当権や保証のような担保
⑥相続

テキストや問題集のなかには、事例問題での図の描き方について触れているものもあるので、参考にしても良いでしょう。慣れてくると、図を描かないで事例問題に臨む時よりも、はるかに解答しやすいことに気付くはずです。

⑤記述の対策

記述問題も苦手意識を持つ受験生が多い科目です。

行政書士試験は300点満点の試験ですが、そのうち60点の配点を占めるのが記述式問題です。民法から2問、行政法から1問出題される記述式は、40字の文章形式で解答する問題ですが、読解力や文章力を要求されることから、学生時代に履修した現代文のようだとよく言われます。

解答にあたっては、事例問題のときと同様に、状況を図に描き表すと分かりやすくなります。記述を解答するときのポイントは以下の3つです。

①出題者の位置を探ること
②条例や判例などからキーワードを引っ張ること
③40字前後の文章でまとめること

記述問題に関しては過去問などで何回か訓練して、コツをつかんでおきましょう。

(2)直前期(10月下旬から試験日までの2週間)

繰り返しますが、この直前の2週間の過ごし方が、行政書士試験の合格に関わってきます。

①全科目をもう一度見直す

本試験直前の2週間で、全科目をもう一度見直すことが重要です。手を広げすぎるというよりは、これまでやってきたことを定着させる努力をしましょう。 正解率の高い基本問題は、満点が取れるくらいのレベルを目指しましょう。

②重要判例をもう一度読み直す

ここで、重要判例の判旨を読み返しておくこともしておきましょう。判例とは一言で言うと、「裁判において裁判所が示した法律的な判断」のことです。最近の行政書士試験では、この「判例の知識」が重要視されています。特に、憲法の多肢選択式では判決文を引用した問題が多いため、重要判例の読み直しは多肢選択式の対策にもなります。

判例が行政書士試験で重要視される理由は、一旦なされた法解釈は先例となって、後に同様の事件が起こったときに適用される可能性があるからです。裁判所は、まず事件の事実関係を明らかにしてから、そこに法律を適用して判決を下しますが、その際に裁判所が示す法律的な判断が「判例」なのです。

基本的学習が終わっているなら、判例の読み返しは直前期におこなうと良いでしょう。憲法は、事件をイメージすると理解しやすくなりますが、その場合は以下の3点をセットにして理解しましょう。

Ⅰ 事件の概要
Ⅱ 問題となった点
Ⅲ 判旨判決の要旨

③予想動画やブログで出題予想を学ぶ

出題予想を学びたかったら、各予備校の講師が運営する動画チャンネルやブログが非常に有効です。LECやTAC、伊藤塾など、大手予備校の講師が運営するものを探してみましょう。これらは特に、直前対策に必須の「法改正」について取り扱う場合が多いので、ぜひチェックしてみてください。

2020年民法改正の内容とは? 時効消滅や成人年齢改正など、行政書士業務から改正のポイントを解説!

3 直前期にありがちな失敗に陥らないために

直前期は本番試験前の最後の大事な2週間であるにも関わらず、意図せず台無しにしてしまうパターンも起こり得ます。直前対策でありがちな失敗を以下に挙げておきますので、同じ轍を踏まぬように気を付けましょう。

(1)難問、奇問にとらわれない

難問・奇問は、思い切って捨てる勇気も必要です。これらが正解できなくても、正解率に大きな差は生じません。

行政書士試験に合格する秘訣は、「正答率の高い、皆が正解する問題を間違えないこと」です。そのためには頻出論点や基本問題を確実に押さえ、取りこぼしなく正解できるようになることです。難問・奇問とはいわば細やかな問題ですので、これらにとらわれずスルーする方が、合格に近づきます。

(2)新しい問題集に手を出さない

直前期は、復習に徹するべき期間です。それなのに焦りから新しい問題集に手を出してしまい、基本問題の習得にほころびがあるまま、受験当日を迎えるのも実にありがちな失敗パターンです。

実力があるにも関わらず最後の調整で失敗するのは、行政書士試験に限らずよくあることですが、実にもったいないです。直前期は焦る気持ちを押さえて、これまでやってきた学習の復習や基本問題の総仕上げに、余力を残さず尽力しましょう。

4 科目別の直前期対策

これまで、本番試験の2か月前と、2週間前からの「時期別直前対策」についてまとめてきました。

最後に、科目ごとの直前対策について解説します。

科目で優先順位をつけるなら、得点配分の高い行政法、民法、そして憲法・基礎法学の順位になるでしょう。また、不得意科目を優先するのも良いでしょう。

記述問題が出題されるのは行政法と民法ですが、このための対策もしっかりおこないましょう。解答のポイントさえ理解すれば、それなりに得点できるはずです。

一般知識については、足切りが設けられている点は要注意ですが、とにかく対策が立てづらいのであまり深追いしない方が賢明です。

▼こちらの記事も合わせてご覧ください。
行政書士試験の一般知識問題 〜 ほぼ「国語の問題」

行政書士試験の一般知識問題 〜 ほぼ「国語の問題」

科目 科目の特徴 学習のポイント
憲法 ・初見は、判旨の言い回しが難しく感じる。
・基礎学習の一巡後は、読み返してみるとかなり読みやすく感じるはず。
・判例の結論に対する理解と法律用語に対する慣れが重要。
多肢選択式問題対策として、重要判例の判旨の理解が重要。
民法 ・繰り返し復習するたびに知識が深まる。
・事例問題への対応もしやすくなる。
・直前期こそ、基本知識の具体例を吸収できる。
・基礎学力期には理解できなかった内容も直前期には理解しやすくなる。
例:「94条2項の第三者」
「同時履行の抗弁権を認められるか否か」など。
・40字記述の問題演習に取り組む。
行政法 ・行政書士試験の40%を占める科目

①行政組織法(行政の組織に関する法律)
②行政作用法(行政の活動に関する法律)
③行政救済法(統制、救済に関する法律)

・これまでに不正解だったり理解が不十分な問題を選んで弱点克服をする。
・アウトプット中心の学習方法で良いが、テキストに立ち返る時間も重要視すること。
・手続法(行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法)については、最後まで条文に目を通して知識をつける。
商法 ・商法・会社法の出題は択一式から5問のみ。
・配点も20点なので重要度は低い。
・それに出題験範囲はとても広いので頻出分野に絞って勉強すること。
・商法:個人事業主の法律
・会社法:法人の法律
・商法から1問、会社法から4問出題される。
・会社法は「設立」「株式」「機関」からよく出題されるので重点的に勉強しておく。
基礎法学 ・基礎法学の出題は択一式から2問、配点も8点のみ。
・出題が予測不能で得点しにくいため勉強しづらい科目。
・合格における基礎法学の重要度は限りなく低い。
・復習する場合テキストや過去問を見直せば十分。
・基礎法学を学習するより、配点の高い行政法や民法に時間を割く方が賢明だと言える。
一般知識 ・非常に対策が立てづらい。
・あまり多くの時間を割くのは、効率的ではない。
・よく勉強してきたかよりも常識を知っているかどうかが問われる。

5 サマリー

行政書士試験の直前対策の重要性について、お分かりいただけましたか? ただ漠然と受験勉強に取り組んでいては、月日はあっという間に過ぎ去ってしまうものです。

この記事が、あなたが計画的かつ効率的な直前対策をおこなうための、参考となれば幸いです。

6 まとめ

・直前期とは、試験当日まで2週間の期間をいう。

・「最後の2週間で合格が決まる」といわれるほど直前対策は重要である。

・直前対策を効率的にするには、本番の2か月前から逆算して計画を立てる必要がある。

・直前期に最も成績が伸びるため、いかにラストスパートで学力を伸ばすかが合格への鍵。

・実力完成期(8月上旬~10月下旬)に弱点の把握・克服、模試受験や公開講座の受講などをおこなう。

・直前期(10月下旬から試験日までの2週間)は総仕上げと予想問題チェックをおこなう。

・直前対策に陥りやすい失敗は、難問奇問にとらわれることと、新しい問題集に手を出すことである。

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