メンタルヘルス・マネジメント検定の内容や合格率、試験対策を解説します!

メンタルヘルス・マネジメント検定の内容や合格率、試験対策を解説します!

はじめに

メンタルヘルス・マネジメント検定という検定をご存じですか?

最近では、職場での環境や人間関係からストレスや悩みを抱えている社会人に対して、職場環境を改善したり、またうつ病などで休職している人が職場復帰しやすい環境づくりをするなど、メンタルヘルスケアの重要性が高まってきています

ここでは、メンタルヘルスケアに役立つ、メンタルヘルス・マネジメント検定の概要合格率コース別の説明などをご紹介します。

1 メンタルヘルス・マネジメント検定とは

メンタルヘルス・マネジメント検定とは、どのような検定なのかご紹介します。

(1) メンタルヘルス・マネジメント検定の概要

メンタルヘルス・マネジメント検定とは、働く人たちの心の不調の未然防止と活力ある職場づくりを目指して、職場内での役割に応じてメンタルヘルスケアに関する知識や対処方法を学ぶ検定です。

メンタルヘルス・マネジメント検定は、労働者のセルフケア(働く人自らがストレスに気づいて対処する)のためのものに限らず、労働者を雇用している使用者側(管理監督者)に対する職場環境の改善のための検定にもなっており、会社全体としてのメンタルヘルスケアに繋がるようになっています。

(2) メンタルヘルス・マネジメント検定が導入された背景

もともとは、厚生労働省が「労働者の心の健康の保持増進のための指針」(メンタルヘルス指針、平成18年3月 策定、平成 27 年 11 月 30 日改正)を策定し、メンタルヘルスケアを推進していく中で、メンタルヘルス・マネジメント検定ができました。

メンタルヘルス・マネジメント検定は、大阪商工会議所、施行商工会議所が実施しています。

2 メンタルヘルス・マネジメント検定を受けることのメリット

メンタルヘルス・マネジメント検定を通じて、働く人のセルフケアができるようになるだけではなく、管理監督者や使用者側にとっても良好な職場環境づくりのための工夫ができるようになるので、労働者にとっても、使用者にとっても大きなメリットがあります。

働く人にとっては、職場生活におけるストレスの原因で最も大きいのは、人間関係です。

出典:厚生労働省「職場における心の健康づくり」

また、精神障害等による労災認定件数増加傾向にあります。

出典:厚生労働省「職場における心の健康づくり」

このように、職場環境においてストレスや悩みを抱えるケースが多い現状を打開するには、労働者が自ら不調に気づき、仕事や生活に支障が出る前に食い止めるためには、セルフケアが重要になります。

メンタルヘルス・マネジメント検定を通して、労働者はセルフケアに関する知識が身につくので、未然に防止できるようになります。

さらに、使用者(会社側)も、

①労働者の不調に気づいて早期に対応できる体制を作り

②休職している労働者の職場復帰を積極的に支援できる体制を構築するなどして、

会社全体としての利益にも繋がるような工夫ができるようになります。

このように、労働者にとっても、会社にとっても、メンタルヘルス・マネジメント検定を受けることに大きなメリットがあるのです。

3 メンタルヘルス・マネジメント検定の種類と試験内容

メンタルヘルス・マネジメント検定には、

①Ⅲ種(セルフケアコース)

②Ⅱ種(ラインケアコース

③Ⅰ種(マスターコース)

の3つのコースがあります。

それぞれのコースは、受験する対象や目的、出題方法が異なっていますので、詳しくみていきましょう。

コース Ⅰ種(マスターコース) Ⅱ種(ラインケアコース) Ⅲ種(セルフケアコース)
対象 人事労務管理スタッフ 経営幹部 管理監督者(管理職) 一般社員
目的 社内のメンタルヘルス対策の推進 部門内・上司としての部下のメンタルヘルス対策の推進 組織における従業員自らのメンタルヘルス対策の推進
問題構成・時間

選択問題:2時間

論述問題:1時間

選択問題:2時間 選択問題:2時間
配点

選択問題:100点

論述問題:50点

100点 100点
合格基準 選択・論述問題の合計が105点以上。

但し、論述問題の得点が25点以上。

70点以上の得点 70点以上の得点

参照:メンタルヘルス・マネジメント検定ホームページ

(1) Ⅰ種(マスターコース)

Ⅰ種(マスターコース)とは、人事労務管理スタッフや経営幹部を対象とするコースです。

このコースでは、他のコースと異なり、選択問題に加えて論述問題が出題されます

このコースを受験することで、

「自社の人事戦略・方針を踏まえたうえで、メンタルヘルスケア計画、産業保健スタッフや他の専門機関との連携、従業員への教育・研修等に関する企画・立案・実施ができる」

(出典:メンタルヘルス・マネジメント検定ホームページ)

(2) Ⅱ種(ラインケアコース)

Ⅱ種(ラインケアコース)は、管理監督者(管理職)を対象とするコースです。

メンタルヘルス対策の中で、管理監督者の役割は特に重要です。毎日部下と接する中で、部下の変化に気づきやすく、早い対応ができるようになるからです。

そして、ラインによるケアで大切なのは、管理監督者が「いつもと違う」部下に早く気付くことです。

このコースを受験することで、

「部下が不調に陥らないよう普段から配慮するともに、部下に不調が見受けられた場合には安全配慮義務に則った対応を行うことができる」

(出典:メンタルヘルス・マネジメント検定ホームページ)

(3) Ⅲ種(セルフケアコース)

セルフケアコースは、一般社員を対象とするコースです。

このコースは、社員が自らストレスに気づき、これに対処する方法を知るために重要な検定ですが、同時に事業者が労働者に対してセルフケアが行えるように教育研修、情報提供を行うなどの支援が重要になってきます。

このコースを受験することで、

「自らのストレスの状況・状態を把握することにより、不調に早期に気づき、自らケアを行い、必要であれば助けを求めることができる」

(出典:メンタルヘルス・マネジメント検定ホームページ)

4 メンタルヘルス・マネジメント検定の合格率は?

メンタルヘルス・マネジメント検定の合格率は、以下のようになっています。

参照:メンタルヘルス・マネジメント検定試験ホームページ

この表から、Ⅰ種(マスターコース)の合格率は10%台で最も低く、Ⅲ種(セルフケアコース)の合格率は66%台~80%台で最も高くなっています。

このことから、Ⅰ種(マスターコース)の難易度が最も高く、Ⅲ種(セルフケアコース)の難易度が最も低いことが分かります。

なお、2020年3月15日(日)に実施予定だった第28回メンタルヘルス・マネジメント検定試験は、新型コロナウイルスの影響で中止となっています。

5 試験の概要

(1) 受験資格

メンタルヘルス・マネジメント検定には、学歴・年齢・性別・国籍に制限はありません。

したがって、誰でも受験することができます

また、Ⅰ種と Ⅱ種、Ⅱ種とⅢ種を同日に受験することも可能です(ただし、3月の公開試験はⅡ種とⅢ種の受験コースのみ)。

さらに、団体特別試験というものがあります。

団体特別試験とは、企業・団体・学校が、所属する従業員や職員、学生を対象に、メンタルヘルスケアに関する教育・研修の一環として、メンタルヘルス・マネジメント検定試験を実施する制度です。

この制度は、Ⅱ種及びⅢ種のみを対象としています。

各コースにつき受験者10人以上いれば、団体で任意に日時・場所を設定することができます。

(2) 受験日程

公開試験は、年2回、3月と11月に全国15都市の指定会場で一斉に実施されます。

もっとも、Ⅰ種(マスターコース)は、11月実施のみとなっているので、ご注意ください。

(3) 受験料

公開試験の受験料は、以下のとおりです。

Ⅰ種:11,000円(税込)

Ⅱ種:6,600円(税込)

Ⅱ種:4,400円(税込)

また、団体特別試験の受験料は、以下のとおりです。

Ⅱ種:5,280円(税込)

Ⅲ種:3,520円(税込)

(4) 受験者数

2019年11月3日(日)に実施された第27回検定試験では、

Ⅰ種を受験した人数は1,620人

Ⅱ種を受験した人数は9,936人

Ⅲ種を受験した人数は5,248人となっています。

6 メンタルヘルス・マネジメント検定に合格した後の流れ

メンタルヘルス・マネジメント検定に合格すると、合格証明書を発行することができます。

1通につき、1,250円(税込)の発行手数料がかかります。

手続きとしては、

身分証明書(あるいは合格証カード)のコピーと、

検定試験合格証明書交付願を大阪商工会議所に提出する必要があります。

7 メンタルヘルス・マネジメント検定の試験対策

独学で勉強することも可能ですが、Ⅰ種は合格率も低いので、通信講座を利用して試験対策をするのが最も有効的かもしれません。

詳しくは通信講座などのホームページをご参照ください。

8 サマリー

メンタルヘルス・マネジメント検定は、合格することで得られる達成感もありますが、それ以上に、メンタルヘルスケアに関する知識が身につくので、自らのセルフケアができるようになったり、職場環境の改善に繋がるなど、検定試験に合格する以上に得られるものがたくさんあると思います。

是非この検定を通じてメンタルヘルスケアに寄与していきましょう!

9 まとめ

・メンタルヘルス・マネジメント検定は、メンタルヘルスケアのためにできた検定試験

・メンタルヘルス・マネジメント検定を受けることで、セルフケアや、職場環境の改善に繋がる

・メンタルヘルス・マネジメント検定には、Ⅰ種、Ⅱ種、Ⅲ種の3つのコースがある

・それぞれのコースの合格率は、Ⅰ種(10%台)、Ⅱ種(40%~60%)、Ⅲ種(60%~80%)

誰でも受験することができる

・Ⅰ種・Ⅱ種・Ⅲ種を同時に受験することができる

・公開試験は年に2回、3月と11月開催される(※Ⅰ種コースは11月のみ)

・試験対策としては、通信講座を利用するのがおすすめ

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