「賃貸不動産経営管理士試験って最近人気が高まってて難易度が高いのでは?」
「合格率ってどれくらいなの?自分でも受からないかな…」
と、疑問や不安をお持ちの方へ向けた記事になります。
この記事では、合格点、合格率等から多角的に賃貸不動産経営管理士試験の難易度をご紹介します。
2020年度までの賃貸不動産経営管理士試験の合格率や合格点を参考にするだけでなく同じ不動産関連資格の宅建試験やマンション管理士試験と比較して難易度を解説していきます。
目次
1 賃貸不動産経営管理士試験の合格率・合格点
まずは試験の今までの結果を確認していきましょう。
年度 | 申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | 合格点 |
2016年度 | 13,682名 | 13,149名 | 7,530名 | 55.9% | 28問 |
2017年度 | 17,532名 | 16,624名 | 8,033名 | 48.3% | 27問 |
2018年度 | 19,654名 | 18,488名 | 9,379名 | 50.7% | 29問 |
2019年度 | 25,032名 | 23,605名 | 8,698名 | 36.8% | 29問 |
2020年度 | 29,591名 | 27,388名 | 8,146名 | 29.8% | 34問 |
この表を見て行きましょう。上記は賃貸不動産経営管理士の2016年から2020年の結果になります。こちらは賃貸不動産経営管理士協議会のHPを参考に作成しております。(参照:賃貸不動産経営管理士試験結果)
受験者数
受験者数は毎年増加しております。
特に、2018年から2019年にかけてかなり増加しています。
これは、賃貸不動産経営管理士資格が国家資格化されることをみこし、今のうちに取得をしておこうと考えた受験者が増えたためだと考えられます。
合格者数・合格率
合格率は常に約50%でしたが、2018年から2019年にかけては大きく下がっております。
これは、合格率は申込者数が伸びたのに対して、合格者数が減ったため大きく下がりました。
合格点
合格点は、試験が始まっていらい大きな変化はありません。
約7割が水準になっています。
では、ここから難易度の説明をしていきます。
難易度には2つの見方があります。
1.他の不動産関連の資格と比較した際の難易度
2.賃貸不動産経営管理士の過去に比べての難易度
2 賃貸不動産経営管理士試験の難易度は?
では、この2つを分けて説明していきます。
(1) 他試験と比べて
賃貸不動産経営管理士試験の合格率だけ見ていても難易度はわからないと思うので、不動産関連資格である宅建とマンション管理士の合格点をご紹介致します。
この2つを選んだ理由は、国家資格化されており、将来の賃貸不動産経営管理士試験と重なるためです。
合格率は、下記のようになります。
宅建士試験:17.0%
マンション管理士:8.2%
賃貸不動産経営管理士試験はこの2つの試験と比較すると、合格率は高い方なのです。
これはまだ歴史が浅く、合格率を定めきれていないのではないかと考えられます。
それに比べ、この2つの国家試験は歴史があり、合格点だけでなく合格率も共にある程度定まっております。
(2) 過去の試験と比べて
実際、難易度は上がっています。
これは、合格点・合格率の2つの視点から考えることが出来ます。
① 合格率
例年に比べ下がっていることから、難易度が上がったと考えます。
試験開始当初は約8割の方が合格する年度もありました。
近年では、合格率が5割の試験が続いていましたが2019年度は急激に下がり難易度は上がりました。。
② 合格点
合格点はあまり推移していません。
受験者数は増加しているのに、なぜ合格点が上がっていないのでしょうか?
理由は2つの考えられます。
2.問題が難化している
国家資格化するため、とりあえず受けようと考える受験者が多いということもあるでしょう。
また、増加する受験者から、質の高い合格者を出すために問題を難化させ、結果的に合格点が変わらないという考え方も出来ます。
このように、賃貸不動産経営管理士試験の難易度は、他の資格と比べると低いですが、賃貸不動産経営管理士試験だけで見た際は年々難易度が上がっているのは間違いないでしょう。
では、今後の試験の難易度はどうなるの?
3 今後の賃貸不動産経営管理士試験の難易度は?
試験の難易度はますます上がっていくと考えられます。
1でも述べたように、難易度は合格率・合格点の2つの視点から見ていくことが出来ます。
ここでもの視点で見て行きましょう。
(1) 合格率
正直、どうなるか予測するのは難しいと考えております。
理由は先述したように、賃貸不動産経営管理士試験は歴史が浅いためです。
今後、まだ合格率を下げるのか、あるいはこの合格率でキープするのか、両方の可能性があります。
ただ現在、賃貸不動産経営管理士の需要は高まっており、資格保有者が必要な段階ですので、合格者数は近年同様あるおはそれ以上出る可能性はあります。
そうなると、去年のように受験者が増加した場合、合格率は下がると考えられます。
(2) 合格点
合格点はこれからもさほど変わらないと考えます。
しかし、これは先述の通り、問題内容の難化に繋がる可能性があります。
統計として数値は出てきませんが、問題は難しくなっていくため注意しましょう。
とはいえ、急に合格率が宅建やマンション管理士のような合格率が低いテストになることは考えにくいため、国家資格化される前こそ合格のチャンスです。
今年の試験日はこちらになりますので、ご確認ください。
このように先行きが分かりづらい試験だからこそ、賃貸不動産経営管理士講習というものを受けるべきです。
4 賃貸不動産経営管理士講習の修了者は合格率が高い
皆様、賃貸不動産経営管理士には講習があることをご存じでしょうか?
賃貸不動産経営管理士講習とは、賃貸管理業務に必要な専門知識の習得と実務能力を高めていただくための講習のことです。(参照:令和2年度 賃貸不動産経営管理士講習)
賃貸不動産経営管理士協議会が発行する公式テキスト「賃貸不動産管理の知識と実務」を教材に使用し、会場に集まって講習を受け、確認テストを受けるものになります。
講習のメリットは、受講することにより本試験の50問のうち5問免除される点です。つまり、何もしないでも5点加算されるということです。
今後を予測しづらい試験だからこそ、講習を受けて合格率を上げておくことをおすすめします。
講習について知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
5 まとめ
賃貸不動産経営管理士試験は今後、難易度が上がる可能性が高いです。
記事中にも述べましたが、国家資格化し受験者が激増する前に受験して、合格しておくべきです。
合格をするためには、勉強の量と質を上げていくしかありません。
普段から忙しい社会人の方は、勉強の量を確保するのは難しいと思います。
勉強の質を上げるには、試験に出る範囲のみを勉強して覚えることが効果的です。