今、賃貸不動産経営管理士試験が国家資格化されるのではないか?
と注目を集めています。
実際、国家資格化される可能性は高いです。
この記事では、ご紹介する内容は2つございます。
1つ目は、高いと言える理由を考え、どんな要件を満たせば国家資格化するのか。
2つ目は、国家資格化された場合、受験者にどんな影響があり、今後どう勉強すべきか。
目次から気になる方をご覧ください。
目次
1.賃貸不動産経営管理士の国家資格化への取り組みは?
まずは、どんな取り組みをしてきたのかを簡単に振り返りましょう。
2007年に、賃貸不動産経営管理資格を業界統一の資格にすることを目的に、いくつかの業界団体が結成し賃貸不動産経営管理士協議会が設立され、賃貸不動産経営管理士制度が誕生しました。
その後、国土交通省が2011年12月には「賃貸住宅管理業者登録制度」を施行しました。
その数年後に、国土交通省が「賃貸住宅管理業者登録制度に係る検討委員会」を何度か開催し、国家資格化へ動き出します。
2016年には賃貸住宅管理業者登録制度が改正されて、賃貸不動産経営管理士または管理事務に関し6年以上の実務経験者の設置義務が追加されていました。
そして、2017年国家資格化への動きが本格化されていきます。
賃貸不動産経営管理士協議会手動で、国家資格化実務検討会が開催されました。
国家資格化まで順調に進んでいるように言えます。
ですが、現在国家資格化はされておりません。それは一体なぜでしょうか?
そこには、2つの壁がありました。
2.国家資格化するための壁
国家資格化するためには、2つの壁があると言われています。
- 法律改正の問題
- 問題の難易度
この二つについて詳しく説明していきます。
1.法律改正の問題
国家資格化するには、国会で法律に規定されなければいけません。
現在は、国土交通省の賃貸住宅管理業者登録制度で定められているだけで、他の不動産関係の国家資格のように法律で規定されている訳ではありません。(下に、国家資格化されている不動産関連資格を記載)
そんな中、2020年度1月20日に「賃貸住宅の管理業務等の適正化」に関する法案が提出予定であると好評されるなどして、着実に国家資格化に近づいたと言えます。
不動産関連の国家資格化されている資格リスト
国家資格の種類 | 合格率 | 実施日 |
宅建士 | 約15% | 通常、10月の第3日曜日 |
マンション管理士 | 約10% | 例年11月 |
管理業務主任者 | 約20% | 例年12月 |
不動産鑑定士 | 短答式試験:約25% 論文式試験:約10% |
短答式試験:例年5月 論文式試験:例年8月 |
土地家屋調査士 | 約8% | 例年5月下旬 |
司法書士 | 約3% | 筆記試験・例年7月 口述試験:例年10月 |
2.問題の難易度
国家資格化をするにあたり、問題の難易度を上げなければいけなくなります。
そこで、今年の試験から試験体系が変わりました。
2 : 試験時間 90分 → 120分
この要件は、今年の試験形態の変化により解決出来そうです。
詳しく試験概要について知りたい方は、併せてこちらの記事もご覧ください。
まとめると、以前に比べ国家資格化は本格的なフェーズに入ってきています。
では、国家資格化した場合、受験者にどんな影響があるのでしょうか?
3.賃貸不動産経営管理士が国家資格化した場合、受験者への影響は?
まず、国家資格化することにより、資格自体へ及ぼす影響はいくつかあります。
- ネームバリューが上がる
- 資格の信頼度が高まる
例えば、上記のものが挙げられます。
これに伴い、試験自体への影響も出てきます。
一言でいうと、難易度が高くなります。
これは、受験者数が増加するという簡単な理由ではありません。
今回の記事は、国家資格化されるかを紹介する記事なので、省略させて頂きます。
試験の難易度の変化について気になる方は、こちらの記事をご覧ください。
4.賃貸不動産経営管理士の勉強法はどう変わる?
難易度が上がることにより、2つのことを変える必要があると考えます。
-
- 勉強時間の量を増やす
-
- 勉強の効率を良くする
勉強時間は、最低100時間するべきだと考えています。
今までは、試験1~2か月前から勉強を始めて合格したというお話を耳にしたことがありますが、2020年度以降はそうはいきません。
何故100時間なのか、詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
勉強の効率を良くするには、自分が立ち位置を知ることが大切です。
つまり、過去問をどう活用するかがカギになります。
過去問をいつから始め、何回解くかによって勉強の効率は大きく変わります。
過去問の使い方を詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
5.まとめ
賃貸不動産経営管理士の国家資格化は可能性が高い状況です。
国家資格化されることにより、取得はより難しくなることが想定されます。
まだされていない今年のうちに取得してしまいましょう。
とはいえ、試験に合格するためには最低100時間の勉強が必要です。
特に忙しい社会人の方は多くの時間をアウトプットに使い、インプットの時間は最小に済ませるように心がけましょう。