弁護士の年収は?稼げなくなるってホント!?

弁護士の年収は?稼げなくなるってホント!?

はじめに

弁護士と聞くと、それだけでできる人間!というイメージがありますよね。

また、それに応じて年収も高いと思っている方が多いと思いますが、弁護士の給料が下がっているという驚きの噂もあります。

では、実際に弁護士の収入事情はどのようになっているのでしょうか?

ここでは、弁護士の収入について解説します。

1.弁護士の給料が下がってきているって本当!?

まずはじめに、弁護士が稼げないと言われているのが本当であるのかについて解説します。

政府統計ポータルサイトなどの情報を基に年収データを探っていくと、以下のような傾向が見えてきます。

 

2010年 2015年
新人弁護士 770万円 560万円
登録5年目 2,160万円 1,410万円
登録10年目 2,650万円 2,250万円
登録15年目 3,700万円 3,080万円

 

サンプリング数は決して多くありませんが、特に登録5年目の弁護士では2/3程度まで年収が減少していることが分かります。

ここまで顕著に低下しているには、相当な理由があるわけですが、主な理由の一つに弁護士の増加があります。

弁護士数の推移を見ると、以下のように年々増加傾向を示しています。

正会員総数
2017年 38,980人
2016年 37,680人
2015年 36,415人
2014年 35,045人
2013年 33,624人
2012年 32,088人
2011年 30,485人
2010年 28,789人
2009年 26,930人
2008年 25,041人
2007年 23,119人

年間で、約1,000人以上が増加している傾向があることが分かります。

特に、2000年代に入って顕著に数字が伸びており、カーブを見ても明らかな増加傾向があります。

これには理由があって、1999年に始まった司法改革制度により、弁護士の数を意図的に増加させている流れがあったのです。

一方で、一時期テレビCMでよく見られた過払い請求の流れが終了したことも要因として挙げられます。

過払い請求が活発であったときには、なんと1億円以上の年収を手にした弁護士も多く存在していました。

ただ、単純にお仕事が減ることで、収入にも反映されることになってしまったのです。

他にも、司法書士が弁護士が行っていた業務を担当するようになったことも挙げられます。

弁護士の数が足りずに司法書士の業務拡大が進んだわけですが、それによって弁護士が増えてきた中で徐々に仕事量が減っていき、弁護士としての収入源につながっている側面があります。

このように、様々な要因が相まって弁護士の収入が減少しているのです。

2.2018年版!弁護士の年収に迫る!

弁護士の中にも、様々な方が存在しています。

ここでは、最新の2017年の統計調査において得られたデータから、弁護士収入の実態に迫ります!

まずはじめに、10名以上の企業規模における年齢別の給与額データとして次のような傾向があります。(数字の単位はk円)

年 齢

男 性

女 性

平 均

668.0

424.9

    ~ 19歳

 20 ~ 24歳

 25 ~ 29歳

449.6

 30 ~ 34歳

486.6

546.1

 35 ~ 39歳

782.4

620.3

 40 ~ 44歳

807.1

433.9

 45 ~ 49歳

736.9

 50 ~ 54歳

2322.7

187.2

 55 ~ 59歳

183.9

 60 ~ 64歳

 65 ~ 69歳

400.0

 70歳~

年齢が上がるに連れて年収がアップしているのが分かります。

特に、45~49歳がピークとなっていて、月収ベースで100万円を超えることがあります。

次に、各都道府県別でみた時のデータです。(数字の単位はk円)

年 齢

男 性

女 性

全国

668.0

424.9

北海道 337.7

青森

岩手
宮城 443.8 522.1
秋田 442.0

山形

福島

栃木

群馬

埼玉

千葉

東京

654.2

神奈川

新潟

1132.5

富山

石川

福井

山梨

長野

岐阜

静岡

愛知

三重

滋賀

京都

大阪

401.0

兵庫

奈良

和歌山

鳥取

島根

岡山

543.7

653.0-

広島

185.6

山口

徳島

香川

愛媛

高知

389.1

433.9

福岡

佐賀

長崎

熊本

大分

722.5

676.7

宮崎

鹿児島

沖縄

615.0

420.0

この結果を見ると、都市部が高いわけではないという事がわかりますね。

企業の規模別で言えば、次のようなデータとなります。(数字の単位はk円)

男性 女性
10人以上 668.0 424.9
10~99人以上 658.6 579.2
100~999人 1727.7 185.6
1,000人以上 392.3 403.2

最も高いのが中小の規模であり、大企業だからといって収入があるわけではありません。

3.結局稼げる弁護士は稼いでいる!

年収が下がっていると言われている弁護士ですが、まだまだ稼いでいる方が多く居ます!

先のデータも加味すると、大企業だからといって稼げるというわけではない点はしっかりと把握しておきましょう。

というのも、仕事の総数は変わらないものの、単純に弁護士と司法書士の人数が増加しているので、その分だけパイの取り合いとなっている側面があります。

よって、少しの工夫や努力をしない限りは、残念ながら年収がアップすることはなく目減りしていく一方です。

4.稼げる弁護士になるにはどうしたらよいのか?

非常に難易度の高い司法試験を見事に突破して、その後の研修を終えいざ弁護士になると、まずは法律事務所に就職するケースが殆どです。

就職先において、まずは弁護士としてのいろはを覚えていき、徐々に実務をこなせるようになります。

大手の事務所に所属すれば、継続して新しいお仕事が舞い込んできますが、成果を上げれば給与アップとして跳ね返ってきますが、あくまでも企業側の利益を優先して成果報酬が支払われます。

もっと年収を上げていきたいと考えれば、独立して個人で活動していく方法がおすすめです。

ただ単に独立しても、成功するとは限りません。

その中で、如何に年収を挙げることができるかを考える必要があります。

その中で、特に次に挙げるような方法を取り入れると、より稼げる弁護士となることが可能です!

(1)大手法律事務所のパートナー弁護士まで上り詰める

大企業などの弁護を担当するのは、やはり大手法律事務所となることが多いのが実情です。

大きな裁判ともなれば、その分だけ弁護費用も高くなりますので、その点で大手法律事務所のパートナー弁護士となることで、より高額な報酬を得ることが可能です。

あくまでもその事務所に所属するのではなく、パートナー弁護士となるという点がポイントです。

(2)弁護士×医者、弁護士×ITなどの付加価値で専門性を高める

オールマイティに活躍する弁護士の場合、確かに多くの仕事が舞い込んで来ることが想定できますが、一方で何でも屋というイメージで見られかねません。

これでは、高額な弁護報酬を獲得するのは困難で、ある特定の付加価値をつけることが重要です。

例えば、弁護士×医者の組み合わせの場合、とても難しいとされる医療関係の裁判に特化して対応することで、スペシャリティを意識付ける事が可能です。

他にも、弁護士×ITの組み合わせでは、近年頻繁に発生するインターネット上のトラブルに対処するスペシャリストとして多くの案件で引く手あまたになること間違いありません。

(3)法整備のなされていない分野のアドバイザリー(相当難易度高い)で価値を高める

皆が注目するジャンルは、その分だけ多くの弁護士も目をつけるので、トータルでみた時に決しておいしいものではありません。

逆に、ニッチなジャンルというところも必ずやあるものです。

特に、法整備されていない分野にあえて飛び込んで、その分野でのアドバイザリーとなるという手段も有効です。

但し、ありきたりな知識では意味がなく、相当な努力が必要なので相当難易度が高い方法とも言えます。

ブティック型法律事務所とも言われているこの手法は、近年注目されています。

(4)法律事務所、事業会社の二足の草鞋で社会にインパクトを与える

様々な弁護を担当していると、自分自身でも様々な知識を得ることができます。

その中で、事業会社との二足のわらじで活躍するのもおすすめです。

事業会社は特許など法的にも難しいことが多々あるので、弁護士としてのスキルも大いに活かすことが可能ですし、まだまだ成功したケースが少ないので、社会的に大きなインパクトを与えることも可能です。

(5)リーガルセキュリティ型法律事務所で一定した収入を得る!

企業のコンプライアンスが叫ばれている昨今、個人や中小企業への予防法務を中心としたリーガルセキュリティ型法律事務所という考え方にも注目が集まっています。

なにか起こってからでは遅いので、事前に相談を受けてそれに対して的確なアドバイスを与えることになりますが、顧問契約を獲得できるチャンスがあるのも魅力となっています。

5.サマリー

いかがだったでしょうか?

弁護士の年収は下がっているのが実情ですが、日本の各業種の中でもナンバーワンの収入があるのには変わりありません。

また、創意工夫をすれば高額な年収を得ることができる仕事ですので、先見の明を意識して活動されることをおすすめします。

6.まとめ

  • 弁護士の年収は確実に低下傾向を示している
  • 年収が下がった原因として、弁護士数の増加と仕事量の減少がある
  • 年収ベースで言えば45~49歳がピークとなっている
  • 大手の会社だから収入アップするわけではない
  • 工夫次第ではまだまだ弁護士は稼げる仕事である

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