債権の対外的効力~第三者に及ぶ債権の効果~

債権の対外的効力~第三者に及ぶ債権の効果~

司法書士試験に出題される民法では、物権と債権について定めています。
違うものとして扱われるこの2つですが、時には違いのはっきりしないこともあり、接点を持つようにもなります。

物権的請求権

Aさんは他人の土地を自分のものだと善意無過失から誤信し、占有を始め、勝手に建物も作ってしまいました。
本当の土地所有者であるBさんはAさんに対し、建物の収去や土地の明渡しを請求する事は可能なのでしょうか。

所有権に代表される物権は「物に対する排他的な支配権」ですから、BさんはAさんに明渡しを請求することが出来ます。
物権一般に認められる、人に対する権利を「物権的請求権」といい、返還請求権、妨害排除請求権、妨害予防請求権の3つがあります。
BさんはAさんに対してまず物権的返還請求権を行使し、土地を明け渡すようAさんに請求出来ます。

ちなみにAさんは善意無過失とされていますが、Bさんに対して返還義務を負っている以上、Bさんが主張をしたらその効力を覆すことは出来ません。

では、建物の方についてはどうでしょうか。
建物の所有権があるのはAさんですから、土地と同じようにとはいきません。
しかし土地の所有権があることを利用し、Bさんは土地の利用権を何も持っていない不法占拠者のAさんに対し、「妨害排除請求権」を行使することが可能です。
Bさんは建物のせいで自分の土地の利用を妨害されているのですから、建物をどかすよう言うことが出来るのです。

建物は他人の所有物ですが、実際の所「どかす」のは難しいため、結果的に壊すしかないということも少なくありません。
また、所有権には「取得時効」があることもおさえておきましょう。
占有開始時に善意無過失のAさんは10年で取得時効を迎えるため、もしも時効を迎えて所有権をAさんが確定していた場合、Bさんは何も出来なくなってしまいます。
Aさんがもしも悪意だった場合は20年間経過することにより、土地の所有権を得る事が出来ます。

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