司法書士試験ではどんな科目が出題されるのでしょうか。まずは午前の部から見ていきましょう。
午前の部では択一式問題がマークシート方式で出題されます。
全部で35問、9:30~11:30に行われます。
1 憲法
国家と国民との関係、国家の機関相互間の関係について定めている憲法は日本の法律の基盤であり、国家の根本法とも言われています。
司法書士試験では第1問から3問が憲法の問題となっています。
憲法は補足も含めて103条という、非常に条文が少ない法律と言えるでしょう。
しかし内容はとても奥深く、じっくり考えることの必要な法律です。
2 民法
憲法とは対照的に、民法は1,044条という膨大な条文数を持っています。
内容も総則、物件、担保物件、債権騒音と債権各論、契約総論と契約各論、親族、相続と幅広く、その量だけで気圧されてしまう受験生も多いでしょう。
民法は最も出題数の多い科目で、例年20問程度が出題されています。
司法書士試験では、不動産登記に関連する物件と担保物件が特に重要になってくるので、重点的に学習すると良いでしょう。この2分野から半分近い出題がされています。
3 刑法
刑法は犯罪と刑罰について定めてある法律で、総論と各論から構成されています。
総論はいわゆる「犯罪論」が中心で、犯罪が成立して刑罰を科すためにはどんな要件が必要か、などということが定められています。
各論では、窃盗罪や横領罪など犯罪それぞれについて、ある行為に対してそれがどんな犯罪を構成するのかといった個別の要件などが定められています。
司法書士試験では、刑法は例年3問出題されています。総論、各論両方の出題が基本です。
4 商法・会社法
こちらも民法に負けないくらい分量が多い法律です。
出題分野はある程度限られていますが、まれに珍しい判例が出ることもあります。
例年9問程度の出題がなされ、会社法から8問、商法から1問という構成が基本です。
会社法は株式会社に関する問題が頻出しています。
特に近年では、設立や合併といった組織再編に関する問題がよく出題されているので要チェックです。