契約~相対立する複数の意思表示の合致で成立~

契約~相対立する複数の意思表示の合致で成立~

司法書士試験に出題される民法では、債権について定められています。
債権とは人に対する権利であり、特定の者に一定の行為を請求するためのものでした。

契約

契約とは、相対立する、複数の意思表示が合致する事で成立する法律行為のことを言います。
「売った」「買った」という意思表示は相対立の関係にあり、売買は契約の典型例だと考えられます。

前ページまでの事例ですと、AB間、AC間のどちらにも契約が成立しています。
契約は両方有効であり、BさんとCさんは自分の債務を履行しています。
が、Aさんが履行出来る債務は、Bさんに対しての債務か、Cさんに対しての債務か、どちらか一方だけです。
結果、AさんはCさんに対する債務を履行したため、Bさんに対する債務が履行出来なくなりました。
そうすると、AさんはBさんに対し「時計を引き渡す」という債務に代わって損害賠償債務を負うことになるのです。

債務とは、たとえ事実上両立不可能だとしても、1人に対していくつでも成立します。
事実上履行が不可能になった場合には、損害賠償という形で最終的に決着をつけることになります。

債務不履行

債務不履行とは、債務者が債務の本旨に従った履行をしないことを指します。

たとえば利息・損害金等が発生している場合にはそれらを含む債務全額の支払をすることが「債務の本旨」であり、もしも「利息までは支払えないから元本のみ」というのは本旨履行とは言えません。
また、民法136条第1項では、債務者の利益のために定めたものと推定される期限に言及されており、賃金の弁済期前の繰上げ払いは債務の本旨に従ったものであると一般的にされます。
同条第2項より、期限の利益は放棄出来ますが、利息付の債権である時には債権者側にも期限の利益(期限まで待てば利息を得られるという期待権)が存在します。
この場合には、同項ただし書より、期限の利益の放棄によって相手方の利益を害することは出来ないため、債務者が繰り上げ返済をするときでも元本に弁済期までの利息を一緒に提供しなくてはならず、そうしないと本旨弁済とされないことになります。

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