
診断士試験の財務・会計は企業のお金に関する分野を取り扱う科目で、簿記の基礎、企業会計の基礎、経営比率分析などが出題されます。
計算問題が多くを占めていますが、数字が苦手という人も恐れる必要はありません。
公認会計士試験のような難しい会計知識からの出題はなく、基礎がしっかりしていれば十分合格ラインに達することが可能でしょう。
計算問題が多いためか苦手意識を持たれやすい科目ですが、実は診断士試験の中でも高得点を狙いやすい科目であるとも言えます。
最初は難しいと感じる人も多いですが1度でも理解してしまえば得点出来ますし、暗記しなくてはならないことも少ないため、勉強すれば確実に点数を伸ばせるでしょう。
とはいえ財務・会計の出題範囲は幅広く、簿記の基礎からデリバティブとリスク管理まで学習することになり、公式や語句の意味も覚えなくてはなりません。
また、計算問題が多い上に1次試験は電卓持ち込みNGなので、手計算に慣れることとある程度のスピードは必要でしょう。
試験時間は60分なので、問題演習を繰り返して時間内に解けるくらいまでは鍛えておくことが求められます。
財務・会計に関する知識は企業経営の基本であり、また企業の現状把握や問題点の抽出において、財務諸表等による経営分析は重要な手法となります。
また、今後、中小企業が資本市場から資金を調達したり、成長戦略の一環として他社の買収等を行ったりするケースが増大することが考えられることから、割引キャッシュフローの手法を活用した投資評価や、企業価値の算定等に関する知識を身につける必要もあります。
これを受けて中小企業診断士試験の財務・会計では、
⑴ 簿記の基礎
⑵ 企業会計の基礎
⑶ 原価計算
⑷ 経営分析
⑸ 利益と資金の管理
⑹ キャッシュフロー(CF)
⑺ 資金調達と配当政策
⑻ 投資決定
⑼ 証券投資論
⑽ 企業価値
⑾ デリバティブとリスク管理
⑿ その他財務・会計に関する事項
これらを中心とした出題になっています。
科目合格率の推移
財務・会計の科目合格率の推移を見てみると、高い年で19.5%、低い年で3.8%となっています。
ほかの科目と比較して合格率が低く、苦手意識を持っている受験生が多いのがここからもうかがえます。
しかしこれは逆に言えば、診断士合格のための重要科目ともいえます。
財務・会計の知識は1次試験ではもちろんのこと2次試験でも必要で、2次試験の事例Ⅳでは「財務・会計を中心とした経営の戦略および管理に関する問題」が出題されます。
1次試験で身に着けた財務・会計の知識は、2次試験の事例問題でも使うのです。
財務・会計を克服すれば他の受験生と差をつけられますし、診断士試験合格に大きく近づくことが出来ます。
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