モジュール化によるメリットとデメリットをしっかり区別し、その結果何が引き起こされるのか考えよう

中小企業診断士の企業経営理論において、モジュール化と製品開発は受験生が見落としやすいポイントといえます。
☆モジュール化について
部品の事を指します。
モジュール化された製品は一般的には電化製品が良く例に持ち出されます。
モジュール化の特長は部品の組み合わせだけで製品が作れ、部品を変えるだけで機能もそれに従い変化させる事が出来るという点です。
メリットとしては、部品を繋ぐ際にかかる調整コストを削減できることや、部品を変えれば機能も変化させる事が出来ること、それ故に様々な組み合わせが出来る為結果的にシステムの多様性が確保できることがありますが、当然デメリットもあります。
診断士試験においてモジュール化は、部品と機能を対応する事により低コストで多様な種類の商品を作れることに強みがあると考えてよいでしょう。
しかし同時に、低コストになれば低価格化が起こります。
その結果として、日本の家電業界は苦しい立場に立たされています。
品質とコストはトレードオフの概念で捉えることが可能ですが、家電業界の現状では機能(品質)が頭打ちになり、結果的にコストでしか勝負できなくなっています。
日本の家電業界ではモジュール化が起こり、低価格化が起きた時には、品質が頭打ちになっている為、勝負できる点が価格のみになってしまいます。
モジュールは機能と部品を1対1の関係にしていると考えれば、品質は結果的に部品に集約化され、品質での差別化は難しくなるのは想像に難くないでしょう。
尚、これに対してブランドや貴重価値、情緒的価値などの追求により対策が診断士試験で訴えられた例があります。
・製品開発(コンカレント型とシーケンシャル型)
コンカレント型は製品開発において異なる工程を同時に行うのに対し、シーケンシャル型は一つの行程が終わってから次の行程へ移っていきます。
コンカレント型の開発手法の方が、開発スピードも速く、低コストで、行程間のフィードバックも得られるため、良いこと尽くしと考えてよいでしょう。
豆知識ですが、昔は自動車の開発には3年ほどかかっていたようですが、今は1年以内で開発しているという話も聞きます。
これにもまた、コンカレント型製品開発が関わっている様です。