社労士(社会保険労務士)の現実と将来性

社労士(社会保険労務士)の現実と将来性

社労士(社会保険労務士)の現実と将来性

【目次】

社労士(社会保険労務士)の現実

社労士(社会保険労務士)の将来性は?

最後に

 

キャリアアップとして資格に挑戦する際、誰しも気になることが2つあります。

それは、

「その資格を取った後の現実はどうか」

「その資格に将来性はあるのか」

の2点です。

社労士(社会保険労務士)資格も例に漏れず、その現実や将来性が気になる資格です。

そこで今回は、社労士(社会保険労務士)資格の現実や将来性についてお話ししたいと思います。

 

社労士(社会保険労務士)の現実

社労士(社会保険労務士)の現実はそんなに甘くはありません。

社労士の資格を取得しても、未経験では企業への就職は難しいし、開業しても顧客の開拓に一苦労です。

実際のところ、ペーパー社労士が如何に多いか、、、。

社労士会に登録しても、その資格を活かして会社の業務をしている人はまだ良い方で、その他会員といって、会社の業務で活かせず、専業主婦だったり無色だったりする人々も多いのです。

その他会員の中には、社労士会の勉強会等に参加して頑張っていても、資格が活かせず、社労士会の会費の出費ばかりだということで、社労士会を脱退してしまう人もたくさんいます。

反対に、営業力に自信があれば、社労士資格を取得して事務指定講習を修了し、個人事業主として社労士会に登録、即社労士事務所開業してしまう人もいます。

社労士として実務の勉強をしつつどうにかこうにか業務をこなし、同時に顧客開拓に勤しみ、一生懸命軌道に乗せようと独りで頑張っている社労士事務所の個人事業主が多いのも事実です。

しかし、これらの社労士達がサラリーマンの平均年収以上を稼げているかというと、疑問です。

営業力があって、社労士としての知識も経験があっても、開業して社労士事務所が軌道に乗るまで最低3年はかかるといわれています。

その間は無収入の覚悟でやっていけるだけの貯金(約1,000万円)が必要だと聞きました。

そんな大金の貯金があって、悠々自適に社労士を開業する人は少ないので、社労士会主催のアルバイトや、要請の嘱託職員、パート等をしながら生計を維持しつつ、どっちが副業か分らない状況で社労士事務所を維持している社労士が多いのも事実です。

筆者は、知人の社労士事務所を譲り受けたので、初めから顧問契約のクライアントが16社もいたという恵まれた環境で社労士事務所としてスタートしました。

しかし、こういう事例は奇跡に近いと言っても過言ではないでしょう。

また、人脈豊富だったり、営業力が飛び抜けていたりして、どんどん顧客を開拓して数年で社労士事務所を軌道に乗せている人も中にはいます。

筆者もそうですが、そういた人の多くは、ダブルライセンスを持っています。

筆者も特定社労士の他に、FPと司法書士、保険募集人、心理カウンセラーの資格を持ってます。

税理士や中小企業診断士、行政書士、ケアマネージャーの資格を持って、社労士だけでなく、合同事務所として活躍している人もいます。

彼らは、ダブルライセンスを利用して、顧問契約の顧客をたくさん抱えて、経営の維持を図っています。

社労士とさまざまなダブルライセンスを武器に、業務の単価の高い3号業務を中心に請け負っています。

筆者も人事・労務コンサルタントの顧問契約を中心に、1号・2号業務には指導をするだけで手を出しません。

時間ばかり取られて報酬が少ないからです。

顧問契約を結んでいますので、就業規則改定や労使協定書作成は引き受けています。

このようにして、報酬の高い仕事を集中して請け負っていけば、一人で事務所を維持していけます。

対して、法人社労士として、人海戦術を使って、1号・2号業務を大企業から一手にアウトソーシングして、大きく稼いでいる社労士事務所もあります。

以上をまとめると、現在の社労士の地位はまだまだ低く、ダブルライセンス無しで社労士事務所を大きくするには、人海戦術ができるほどの資金力が必要であるという現実があります。

 

社労士(社会保険労務士)の将来性は?

現在は、弁護士が余っているようなご時世です。

弁護士業界にもAIを取り入れて、簡単な法律相談をAIにお任せしている弁護士も増え始めました。

弁護士の世界も、顧客を集められる特別な何かを思いつかないと、他との差別化ができないのです。

世の中、今後AIに仕事を奪われる時代となっていきます。

これは、全職種にいえることです。

しかし、社労士(社会保険労務士)は例外といえるかもしれません。

社労士の需要は年々高まっているのです。

高齢化社会が進み、社労士の法改正はどんどん行われていきます。

1号・2号業務だけでなく、特に3号業務がどんどん複雑化してきます。

セクハラ問題だけでも、セクハラ、マタハラ、パワハラ、モラハラと、ハラスメント問題がどんどん増えていっています。

また、労災となるような精神疾患問題やブラック企業問題による会社と労働者の労働紛争代理業務、、、etc

さらには、コミュニケーションの希薄化やアレルギー問題、労働者の教育、労働者の地位の向上、IT化社会にメディアの発達、クレーマー問題、すぐ辞めてしまう新人対策のための適材適所の人材配置・社員教育問題・・・etc

と、社労士を取り巻く環境は激しく変化しており、問題は枚挙にいとまがないのです。

このように昔では考えられないさまざまな問題が起き、あるいは問題意識の高まりによって、世の中がどんどん複雑化していく中、人事・労働問題の複雑化、それに比例して会社のコンプライアンスの複雑化が要求されてきます。

それらに、その都度対応するのは、AIにはできません。

新しい時代の問題には過去の事例が少ないからです。

そんな中、新たな法律にその都度対応できる柔軟な社労士の存在が、会社の力強い味方となるのです。

現在、社労士のクライアントは主に中小企業が中心です。

大企業に対しては、社労士は1号・2号業務のアウトソ-シングのみで、人事・労務問題に対しては、人事や法務の対応できる社労士の能力は、「資格なんてなくても経験だけでできる」と大企業の人事課に軽んじられてきました。

しかし、近い将来、大企業の人事課も過去の業務上の経験だけでは対応できなくなります。

会社の規模に拘わらず、全ての企業が、どんどん複雑化してくる社会問題に対し、人事・労務問題だけでなく、労働・社会諸法令の手続きや補助金の申請、就業規則の変更にまで、社労士の専門知識に頼らざるを得なくなってくるでしょう。

 

最後に

AI社会になっても社労士(社会保険労務士)は生き残れます。

「社労士の将来性は?」と聞かれたら、「未来は明るい」と筆者は自信を持って答えます。

実際に、1・2号用務については、AIに取って代わられるかもしれません。

しかし、2号業務の就業規則改定や労使協定については、その会社の独自問題が関わってくるので、AIだけでは対応できなくなることもあるでしょう。

3号業務に対しては、前例がなく、AIに取って代わられる心配も少ない業務です。

この3号業務を独占業務(他の士業が報酬を得ることができない業務)とする社労士の未来は明るいのです。

現在、特定社労士試験は、現在は社労士会所属の社労士のみがチャレンジできる、社労士のレベルアップ試験とされていますが、近い将来「特定社労士試験」1本に絞られることになっています。

それがいつかは決まっていませんが、その話は2004年辺りから出始めています。

未来の社労士として大活躍できるように、新時代に柔軟に対応できるアイデアに溢れ知識と経験が豊富な社労士になれるように、社労士は常に勉強が必要です。

特定社労士であることも生き残る条件の1つです。

将来必須資格になることも決まっていますので、受験者の少ない今のうちに資格を取得しておきましょう。

社労士の未来は明るくても、その明るい未来の恩恵を被れる3号業務が得意な社労士は、まだまだ一握りです。

社労士の業務には、先に紹介した社労士独占業務というものがあります。

他の士業と競争する必要が無いだけ、会社の中枢を握るチャンスが大きいのが社労士なのです!

3号業務が得意な特定社労士となって、「独占業務」という他の士業にない特別な権利を活かすも殺すもあなた次第ですよ!

 

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