目次
1 社会保険の一般知識
社会保険に関する一般知識は大きく分けて次の3つの出題分野から出題がなされます。
①社会保険諸法令
②社会保険の共通事項
③社会保険の理論等
社会保険全般に関する、一般知識問題や、一歩踏み込んで憶えておきたい法令等の問題が出ます。
(1)社会保険諸法令
法令について勉強します。
具体的には国民健康保険、高齢者医療保険、介護保険、社会保険労務士法などの個別法についての知識が近年必須となっており、この分野からの出題が増えています。
すでに勉強した各法令の枝葉のような形で、細かな規定の違いや、逆に重複するような知識もあり、混乱してしまう方が多い分野でもあります。
(2)社会保険の共通事項
社会保険の構成要素には6つの共通事項があります。
1. 保険者
社会保険事業について、それを責任を持って運営するもののこと。
政府がそれにあたる事が多く、責任の所在についても法律で厳格に定められている。
2. 被保険者
社会保険制度で保険されるもののこと、社会保険には強制加入と一部任意加入とがある。
3. 保険事故
社会保険の保障目的であり、保険者が保険給付を行うきっかけとなる事柄。
4. 保険給付
保険事故をきっかけとして行われる給付のこと、一般的な現金給付のほかに現物給付もある。
5. 費用
各社会保険制度を運営していく為の財源のこと、保険料と租税によってまかなわれている。
6. 不服申し立て
保険者からの処分に不服がある者に対して権利の救済を図る為の仕組み。不服審査機関が各制度に応じて設置されている。
(3)社会保険の分類
社会保険は、労災保険、雇用保険、医療保険、年金保険、介護保険の5分野で成り立っています。
その保険制度の対象者によって保険の呼び名が一部代わり、会社員や公務員を対象としている保険を「被用者保険」、自営業者、学生等を対象に含んでいる「地域保健」があります。
近年の試験傾向としては、各個別法からの出題に重点が置かれる傾向があり、こちらも広い範囲の中でポイントを絞って勉強をする必要がある科目です。
社会諸法令に含まれる「社会保険労務士法」は社会保険労務士の業務を法律で強固に保証するとともに、その懲戒処分など、厳しい責任を明確にしたものでもあります。
社会保険労務士法の目的と、職責をご紹介します。
・目的
社会保険労務士の制度を定めて、その業務の適正をはかり、もって労働及び社会保険に関する法令の円滑な実施に寄与するとともに、事業の健全な発達と労働者等の福祉の向上に資すること。
・職責
社会保険労務士は、常に品位を保持し、業務に関する法令及び実務に精通して、公正な立場で、誠実にその業務を行わなければならない。
2 最後に
ここまで勉強すると、あとは弱点の克服と演習、演習の日々です。
必ず実力が付いてきたことを実感できる瞬間が来ますから、あきらめずこつこつと勉強を続けましょう!
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