過去問攻略が合格のカギ!?社労士(社会保険労務士)試験対策で効率的に力をつける方法

過去問攻略が合格のカギ!?社労士(社会保険労務士)試験対策で効率的に力をつける方法

はじめに
社労士(社会保険労務士)試験は、過去問制覇がカギともいわれています。

しかし、いきなり過去問を解いてもまったく歯が立たない、過去問はいつ頃からどんなふうに勉強していったら良いのか?という点について悩んでしまう人もいるのではないでしょうか?

この記事では、そんな方のために、過去問の取り組み方について解説します。

1 社労士の過去問はここで探す!

過去問といえば、大学受験の赤本のように、街の本屋さんで社労士過去問集というものが販売されています。

大学の赤本同様に、試験会場で配られた試験問題と同様のものが年度別に編集され、その解答&解説も付いています。

しかし、ネットが普及した現在、六法全書の全条文をネットで検索できる時代です。

そんな時代だからか、合格発表と同時に試験を管轄する団体のオフィシャルサイトに、合格者のさまざまなデータだけでなく、資格試験の試験問題と解答も掲載されています。

社労士試験も例外ではありません。そこで、以下では社労士試験の問題が掲載されているサイトを紹介します。

(1)社会保険労務士試験オフィシャルサイト

社労士試験は、厚生労働省から委託を受けた全国社会保険労務士連合会試験センターが管轄しています。

そのオフィシャルサイトはこちらです。

・【社会保険労務士試験オフィシャルサイト|全国社会保険労務士連合会試験センター
平成30年 第50回 社会保険労務士試験の情報
社会保険労務士試験の合格基準及び正答について(PDF)
選択式(PDF)
択一式(PDF)

社会保険労務士試験オフィシャルサイト」は、誰でも見ることができます。

そして、このサイト内で、その年の社労士試験と回答は掲載されますが、過去問題集のように、解答の解説がついていないのが欠点です。

そして合格発表後、厚生労働省は、広報が発表する

・合格者の合格率
・受験者や合格者の職業・年齢・性別等の分析結果など

も毎年掲載しています。

(2)社労士過去問ランド

社労士試験オフィシャルサイトが発表した試験問題を科目別にして勉強しやすいように編集した過去問のオンライン問題集のようなものを掲載しているサイトがあります。

・【社労士過去問ランド
社労士過去問資料(択一式:H16~H30) ※択一試験の問題は、誰でも自由に閲覧できます。

過去問(択一式)の選択肢の正誤とその解説が詳しく掲載されています。

解説は、

・関連条文
・ポイント
・難易度
・出題根拠(条文や通達)
・知っておくべき条文や判例
・その他解説

にまで至ります。

関連条文の解説があることで、参考書の読むべき箇所がわかるようになります。

一問一答式ですから、スマホでどこでも問題に取り組めますし、すぐに関連箇所の参考書を読むことができる問題なのです。

では、「選択式は?」と興味を持ったところで、ここからは無料ではありますが、サイトの会員登録が必要となります。

メールアドレスとユーザーIDとパスワード登録が必要です。

このサイトに登録したユーザーは、ユーザー同士で問題で対戦したり、交流したり、自分に合った学習環境を提供するサイトでもありますので、使い方次第で、社労士試験の受験勉強に、非常に役立つサイトといえます。

2 社労士の過去問の解き方のコツ!

(1)過去問の解き方

過去問の解き方は、問題を問いて答え合わせをして、その解説を読む、これで終わっては、過去問の答えを丸暗記するだけで終わってしまいます。

これだけでは、理解までには及びません。社労士試験は長丁場で、多くの問題を時間に追われるように一気に解く、集中力の持久力勝負でもあります。

しかし、時間はもちろんですが、せっかくの過去問を記憶力試しの時間の訓練だけに使うのはナンセンスです。

問題を解き、その関連条項について、参考書を深く読み込んでいれば、関連知識が一緒に紐付けされて、深い理解となるのです。

社労士は、労働・社会諸法令の法律の専門家です。関連法に対し、深い知識・応用力が必要です。

そのためには、たくさんの判例や、法律の仕組みとともに深い法解釈ができなければなりません。

深い法解釈ができるようになるには、過去問を解いて、その問題の正誤だけでなく、

その回答に至った根拠
・関連法
・参考書の解説頁を読み直す
・重要判例
・よくある間違い

などをまとめて理解する必要があります。

そのために、回答と一緒に、その問題の解説ページ、解答根拠の解説ページをイチイチ読み直すことで、紐付け理解をして行くのです。

何度もその根拠の解説ページの参考書を読んでいるうちに、その参考書のどの辺に書いてあったかも頭に浮かんでくるようになります。

参考書の左上の辺りとか、○ページ辺りとか、備考覧にあった、あそこの注意書きにあった・・・etc.

その結果、過去問や問題集制覇をした頃には、参考書丸ごと理解ができている状態が理想です。

そのために、初めのうちは、問題を解いては参考書を読む、読んだ部分に印をつける等の作業をオススメします。

問題を解く回数が進むにつれて、参考書も同じ回数読み直すわけです。繰り返すうちに、参考書の解説箇所を探すのも早くなり、少しずつ、参考書丸ごと理解へと進んでいきます。

その頃には、過去問全問正解、問題文を読むだけで回答がどんどん解けるようになるでしょう。

(2)過去問に対する時間のかけ方

①とにかく問題を解けるだけの知識を頭に叩き込もう

まだ知識が不十分な場合は、時間をかけずに納得する事を重視して、一問一問答え合わせをして、参考書で回答の根拠を探しましょう。

先に解説したように、問題を解いては、答えを参考書やテキストで探す感じです。

解説部分を探さなくても回答できるようになっていけば、過去問回答時間も短縮していきます。

参考書の解説ページを探す時間も短縮していくでしょう。この方法で、取り敢えず、全科目制覇しましょう。

時間がかかっても、8割以上正解できるようになったら、次は時間内に解く練習をしましょう。

ここまでを、社労士試験受験の年の前年の12月末までにはできるようになるのが理想です。

このときまでに、問題集の解答も同じようにマスターしておきましょう。

②過去問を時間内に解けるようになろう

次は、一科目ずつ、時間を決めて解くようにします。

選択式なら、80分ですから、一問(一科目ずつ)10分です。

5問ずつですから、1問2分で解くことになります。

択一なら210分ですから、一科目30分です。

一科目10問で、選択肢が5つずつです。つまり、1問3分ですから、選択肢1つを20秒で読んで回答を出し、5つで100秒、残りの80秒で回答を選び、回答がなければ間違いを探す感じで行います。

選択も択一も、一科目ずつ行うときは、テキストの問題集を制覇して最後にチャレンジしましょう。

しかし、この時間配分では見直しの時間がありません。最終的には、自分が必要な見直し時間を考えて、問題の回答スピードを上げるようにしましょう。

目安としては、試験のある年の3月までです。

③通しで社労士試験本番の時間ないに解くチャレンジをしよう

こうして、全科目を制覇できたら、最後は試験当日と同じ時間帯で問題にチャレンジして、試験本番の体力をつける練習をして、本番の環境に慣れる訓練をしましょう。

通しで試験当日の時間配分になれる訓練は、5月を過ぎてからでも大丈夫です。

この頃は、講座でも直前模試や直前講座が行われるようになるでしょう。

3 問題を解く順番は試験当日までに決める!

試験本番の時間配分になれる訓練の問題を解く順番は、何も問題の設問順に従う必要はないのです。

3月までに行っていた一科目ずつ制覇で、自分の弱点科目がわかってきたと思います。

とくに時間がかかる科目がある場合は、その科目を先に片付けましょう

苦手科目を後回しにすると、時間で焦って、ただでさえ時間がないのに、余計に混乱してしまうからです。

ただし、時間をかけるといってもエンドレスというわけにはいきませんので、MAXの制限時間を決めておく必要があります。

社労士試験は、全科目に基準点が設けられているので、とにかく全問解くのが最重要課題だからです。

苦手科目に時間をかけすぎて、得意科目を全問と九時間がなくなってしまっては、元も子もありません

全問解く事を考えて、1問にかけるMAXの時間を決めておくのです。

だから、問題を解くときは、常に腕時計を横に置いて、時間を気にしながら解く習慣を身につけましょう。

択一式なら、選択肢1つかける時間、選択式なら、一科目の1問の文章を読む時間を決めましょう。

選択の穴埋め部分の言葉をカッコ内に記入して、その答えを解答欄から探します。

解答欄に答えがないときは、カッコ内の解答に印をつけておきます。

そして飛ばした問題を一科目5問読んだ後に、解答欄から回答を探します。

自信がある回答が3問あれば基準点クリアです。

飛ばした問題がどうしてもわからないときは、とにかく解答欄の中のどれかを回答しておけば、まぐれ正解となる可能性もあります。

だから、未回答の空欄だけは一番損だという事を認識しておきましょう。

ただし、まぐれ回答を期待した部分は、全科目問題を解いた後に、再度見直すことができるよう、印をつけておきましょう。

さらに、最後まで自信のある回答が出せず、迷いに迷ったときは、最初の回答がオススメです。

あるいは、自分の直感に賭ける事も重要です。

運も実力のうちですから、あなたの運に賭けましょう。

4 社労士の過去問を解いて勉強する際の注意点

(1)法改正の勉強の仕方

社労士試験は、法改正がしょっちゅう行われます。今年の社労士試験も働き方改革で法改正が行われます。

一般的に社労士試験の受験対策は、前年度の試験が終わった後、9月から始まります。

一方、翌年の試験の出題範囲となる法改正は、試験のある年の4月までに施行された法改正が、その年の社労士試験の試験範囲になります。

つまり、詳しい情報は4月にならないとわからないというわけです。

しかし、法改正については、前年度から国会で話し合いが進んでいますので、法改正があるかどうかの情報は前年9月辺りには入ってきます。

しかし、詳しい条文や通達は未定です。「法改正があるぞ!あるぞ!」と噂されていて、野党の反対で、施行に至らないなんて事もあるので、あるかどうかわからない法改正に脅えて十分な勉強をしていないなんて事が一番損です。

ですから、法改正に振り回されず、現行の法律をしっかり理解しておいて、4月に施行されてから、どこがどう変わったのか、どうしてそう変ったのかをじっくり勉強すれば、却って理解が深まるというわけです。

この法改正が行われた背景については、一般常識の試験範囲の厚生労働白書等にも必ず書かれている内容ですから、無駄にはなりません。

法改正は、時代の移り変わりとともに世の中に迫られて、従前の法律では時代にそぐわないからという理由で、あるいは政府の目論見によって行われます。

その時代の移り変わりと、政府の目論見、法改正が行われることによって起こりうる弊害に対する対策等が重要となってきます。

法改正問題は、絶対出題されます。法改正が行われたことによって、必要な手続きや労務管理の課題等をしっかりと理解しましょう。

(2)法改正に対する勉強の仕方の例

例えば、あなたの会社が「副業解禁」になったとします。必要な手続きとしては、就業規則の改正が必要になります。

就業規則が改定されたら、労働者の過半数を超える者の代表者の意見や労働組合の意見を聞き、労基署に届け出が必要です。

フレックスや裁量時間制度を設けるなら、労使協定が必要です。

もしも月をまたぐフレックスなら、

・コアタイムの設定
・1ヶ月の最高労働時間
・1日の最高労働時間
・3ヶ月以内の消えられた期間の総労働時間の決定
・残業代の持ち越しについて労働者の承認

などなど決める事はたくさんあります。

残業時間の貸しが生じるわけですから、よほど気をつけないと、労働者も経営陣も思わぬ弊害に悩まされる結果になってしまいます。

労使協定が決まった事も就業規則改定届けと一緒に労基署に届け出が必要です。

就業規則が改定されて労基署のOKが出たら、周知徹底しなければなりません。

月をまたぐフレックスは、政府が、夏休みのある子供を育児中のシングルマザーのために考えついた制度です。

しかし、会社としては、月をまたぐのでこれまではフレックスの方が都合が良いのに、裁量労働制をわざわざ設けていたという会社がけっこう多いことがわかりました。

そこで、フレックス制度を多くの会社に広めて、残業時間削減に繋げようという案に発展していきました。

政府の思惑以外のところでも、この政策は役立つことが、専門委員の話し合いでわかったのです。

このように、法改正によって大きく変わった部分の何がどう変わったのかを理解し、それに必要な手続きを正しく理解する必要があります。

必要な手続きだけを列記すると、覚えることが多すぎるようですが、手続きに関しては、法律を正しく理解していたら、従前の法律によって、必要な手続きが表面化していくのです。法改正も、そうやって必要手続きを条文に列記しているのですから。

法律の仕組みから理解するということは、こういうことです。

5 サマリー

いかがだったでしょうか?

過去問は、全国社労士連合会の社労士試験センターオフィシャルサイトに毎年、問題と回答が掲載されます。

また、「社労士過去問ランド」という、登録者同士で、コミュニケーションを取ったり、対戦したりできるアプリケーションもあります。

社労士過去問ランドにおいては、ドリル式に1問1等でき、サイト内で正解にクリックして回答すれば、その回答の根拠条文・通達・凡例やその解説、さらにその問題の難易度等についても知ることができます。

回答の根拠が明確化されているので、参考書の根拠条文・通達の解説が詳しく書かれている部分を読み直し、一層深い理解もできます。

今や、このように、ネットで過去問を無料で探せる時代なのです。

さて、この過去問の利用の仕方ですが、ただ解答して、根拠条文等を読み、何度も繰り返し解くだけでは、その条文の関連条例や関連事項、間違いやすい事例等の紐付け理解ができずに、答えを覚えるだけの、応用力のない知識となってしまいます。

問題を解き、その解答を導く根拠条文関連の解説部分を読むことで、1問で幅広い紐つけ理解に繋げていく事が重要です。

この紐付け理解で、応用力が身につきます。

また、法改正問題については、詳細が出てくるのは、試験のある年の4月以降、実際に施行されてからです。

そのため、前年の勉強は、現行の法令のまま勉強を進め、法が実際に施行されてから、どこがどのように改正されたのか、手続きがどう変ったのかをその理由とともに理解しなければなりません。

法改正は、世の中の移り変わりとともに、現行法では都合が悪く、国民に不利益となるから、国民の幸せのために行われるのです。

その法案を成立させるのは、政府の目的のために必要だからでもあります。

今回の政府の働き方改革の根本は、「自由な働き方」の推進ではなく、超高齢化社会の年金問題の解決のために、人口を増やし、若い世代の負担を少しでも減らすことにあります。

人口増加のためには女性の結婚、出産が必要です。

しかし、現在の社会では、不景気のため、女性は安心して出産して子育てできる状況ではないのです。

そのため、女性が安心して働きながら出産・子育てができる社会を作るために、まず、女性が働きやすい職場を作りのために、子育ての合間に少しでも仕事ができるテレワークを考案しました。

テレワークは、クリエイティブ系の職種で、1900年代後半から既に導入されていたので、その方法を、育児・介護休暇中の人のスキルにも応用しただけのことです。

また、夏休みの子育てママが安心して働ける月をまたぐフレックスタイム制度が提案され、それがフレックス制度受け入れが人材の生産性アップにも役立つとわかり、女性だけでなく、男女とも月をまたぐフレックス制度が提案されました。

さらに、残業が殺人的な裁量性の大きすぎる職種に限って、高度プロフェッショナル制度導入案も考案されました。

ただし、これは、ブラック法ともなり得るので、該当者本人の承諾と撤回の権利を確保しなければなりません。

このように、政府の働き方改革は、人口増加と、世の中の不景気対策のために取り上げられた法案です。

そして、このような法改正が行われると、手続きに変更が必要となります。

就業規則の改定と労使協定、労務管理のためのさまざまな規定等々、これらは法改正というよりは、今までの法の仕組みが理解できていれば、現行法の問題です。

就業形態が変れば、就業規則改定や労使協定が必要なのは、当然のことです。

そしてさまざまな決め後とは、それを決めないと労働基準法に反すから、法改正に付随して、現行法の理解から改定が余儀なくされた事柄ばかりなのです。

つまり、法律を正しく理解していれば、法改正は、どこがどう変わって、付随して変更すべき手続きがわかります。

法改正に至った政府の目的を考えると、自ずとその弊害が出てきて、その対策として、さまざまな規定が生まれただけのことです。

政府が改訂した部分は、実はほんの少しなのに、現行の法律がその改訂に付随して変更すべき点を生み出しているという事を理解しましょう。

そもそも、政府は、労働・社会諸省令にそんなに詳しくはないのです。

政府の単純な変更とその変更に至った背景を知ることで、そこに合わない点を改定して,後はそれに付随する現行法に則ったことばかりなのです。

この政府が法改正に至った世の中の背景に関しては、厚生労働白書等に詳しく解説されています。

一般常識問題として出題可能性が高いので、白書や厚生労働省の統計等は、是非一読しておきましょう。これらは10月末には厚生労働省から発表されます。

6 まとめ

  • 社労士の過去問は「社労士試験センターオフィシャルサイト」「社労士過去問ランド」を活用しよう
  • 社労士の過去問は、第1弾は時間を気にせず設問の回答の根拠部分の参考書をくまなく読んで、1問から関連事項を紐付けで解けるよう応用力を身につけよう
  • 問題集や過去問利用で、参考書の内容を出題傾向の高い部分塗装でない部分がわかるようになったら、過去問を一科目ずつ本番時の時間配分で解くように訓練しよう
  • 全科目を制覇したら、本番と同じ試験時間で解く練習をして、本番の時間配分に慣れよう
  • 苦手科目は先に!ただし、かけられる時間のMAXを決めておくこと
  • 見直し時間も含めて、1問にかける時間を決める事。全問取り敢えず埋めること
  • 法改正問題については、実際に施行された4月以降からの勉強で十分。それまでに、法改正が予想される部分の現行の法律の理解を深めてくこと
  • 法改正が施行されたら、どこが変って、何故そのような改定があったのかその理由となる世の中の背景、法改正のために生じたさまざまな手続き、予想される弊害対策のための規制や罰則の程度、これらを重点的に学習すれば、法改正は至って単純で、恐くない
  • 法改正の理由となった世の中の背景は、一般常識で出題されやすいので、厚生労働省の白書対策は必須である

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