社労士(社会保険労務士)の将来性を徹底解説!AIに代替されない業務とは?

社労士(社会保険労務士)の将来性を徹底解説!AIに代替されない業務とは?

働き方改革で大きく注目されているのが、社労士(社会保険労務士)の資格です。昨今は、さまざまな業務においてAIの導入やIT化の検討が進められていますが、社労士の仕事がAIに代替されるようなことはあり得るのでしょうか。本コンテンツでは、こういった側面から社労士の将来性を解説します。

1. 社労士の将来性

社労士は、労働保険や社会保険のエキスパートとして昭和43年に成立した資格で、「ヒト」に関わる業務を主としています。社労士は、将来性のある国家資格と言えるのでしょうか。以下から考えていきましょう。

(1)社労士の独占業務と将来性

社労士には独占業務があります。そのため、他の士業の有資格者であっても、報酬を得て社労士の独占業務を行うことは禁じられています。まずは社労士の独占業務について確認し、その内容を踏まえた上で、これから求められる社労士像について解説します。

①独占業務「1号業務」

1号業務の内容は、労働保険や社会保険に関する申請書の作成、提出の代行です。これは、会社で人を雇ったとき、退職したとき、転勤したときなどに生じます。

現在はインターネットによる電子申請の手続きも可能なため、手続きのハードルは下がってはいますが、やはり社労士に代行を依頼している企業は多いようです。

また、申請や届け出などの手続きや行政官庁等の調査・処分に関して、社労士は代理人として主張・陳述を行うことが可能です。これを「事務代理」といいます。一般の企業が単独で行うケースは非常に少なく、ほとんどが専門知識を有する社労士によって行われています。

②独占業務「2号業務」

2号業務は、労働保険や社会保険の法令に基づいて作成しなければならない帳簿書類の作成をすることです。例えば、就業規則や賃金台帳などがそれにあたります。

就業規則は労働者にとっても条件が決定する重要なルールですので、社労士が担当する必要があります。法律が変更になった場合も、社労士が更新を担当する必要があるため、常に最新の法令情報を入手しておかなければなりません。

賃金台帳は、全ての労働者に対して作成する義務があり、賃金が支払われるたびに作成しなければなりません。どの程度働き、どのような計算で給与を算出したのかが具体的に記載されています。賃金帳簿に作成漏れがあると懲罰の対象ともなるため、社労士の責任の範疇でもれなく作成することが重要なものです。

(2)ニーズが高まる社労士の業務

社労士には、独占業務ではありませんが「3号業務」としてコンサルティング業務があります。労働法律のプロフェッショナルとして、知識をフルに生かして労務管理の問題に関するコンサルティングを行うものです。これは昨今、働き方改革の影響を受けてニーズが高まっています。

社員向け教育も重要な業務内容となります。社員評価の制度作成や、それを用いた教育を行うことによって、社員のスキルアップを図り、同時に雇用状況などを確認します。また、管理職への労務管理教育を任されるケースもあるでしょう。

社労士の業務としては、このコンサルティング業務のウエイトが大きくなっていくと予想されています。

2. 社労士にとってAIは脅威か?

IT化やAIの導入によって、さまざまな仕事が減っていくと話題になっています。これは社労士の仕事にもあてはまるのでしょうか。

(1)今後求められる社労士像

働き方改革にともなう法改正で、「時間外労働の上限規制」が導入されています。加えて、大企業では2020年4月から「同一労働同一賃金制」が導入される予定です。

このような状況を鑑み、多くの企業から「総合的にコンサルティングができる社労士」が求められています。

働き方改革は、これまでの会社のルールを根本から見直さなければならない法改正をともなっています。企業はそれに合わせた社内制度の整備を、施行日までに行わなければなりません。また、実際に運用を開始すると思い通りにならないことも出てくるでしょう。そんな時が社労士の出番です。

(2)AIで代替できない「人間力」

社労士は、独占業務に限らず、コンサルティングなどで人とより深く関わる業務を重視されるようになっていると考えられます。「この社労士さんになら悩みを相談できる」、「先生に相談すれば、解決策を一緒に考えてくれる」という存在にならなければ、コンサルティング業は成り立ちません。

つまり、これからの社労士にはより確かな「人間力」が求められます。たとえAIが台頭したとしても、社労士の仕事はそれに取って代わられることはない領域だといえるでしょう。

3. サマリー

いかがだったでしょうか。

社労士の業務のうちコンサルティング業については、AIでは代替できないと考えられます。社労士の将来性は、コンサルティング業務への注力で開かれていくことがわかりました。

4. まとめ

・働き方改革で、独占業務を持つ社労士のニーズは引き続き高い
・社労士の将来性は、労務管理に関するコンサルティング業務にあり
・AIに取って代わられることのない「人間力」の高い社労士が求められている

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