働き方改革 各企業の取り組み事例から実施のポイントを徹底解説!

働き方改革 各企業の取り組み事例から実施のポイントを徹底解説!

2018年6月に働き方改革関連法が成立し、2019年4月から、企業には、時間外労働の上限規制や年次有給休暇の取得義務などさまざまな事項に対応することが求められています。この記事では、働き方改革によって企業に何が求められているのか、また、各企業の実際の取り組み事例を紹介したうえで、そのポイントについて解説しています。

1. 働き方改革で求められる取り組み

働き方改革で企業に何が求められているのかについて、政府が目指す「一億総活躍社会」との関係から説明します。

(1)一億総活躍社会と働き方改革の関係

よく耳にする「一億総活躍社会」とは、2015年10月に発足した第3次安倍内閣(第1次改造内閣)の目玉プランであり、年齢や性別などを問わず、誰もが生きがいを持って活躍できる社会のことを意味しています。
この社会を目指す目的は、少子高齢化の流れに歯止めをかけて日本経済を立て直すことにありますが、具体的には、「新・三本の矢」として、次の目標が掲げられています。

①希望を生み出す強い経済
経済最優先で政権運営に当たって、戦後最大のGDP600兆円の実現を目指すこと、女性が輝く社会の実現に取り組むことなどが掲げられています。
②夢を紡ぐ子育て支援
誰もが努力次第で大きな夢を紡ぐことができる社会を創り上げることや、希望出生率1.8の実現を目指すこと、あらゆる面で子育てに優しい社会へと改革を進めることなどが掲げられています。
③安心につながる社会保障
介護離職ゼロの実現を目指すことや、意欲あふれる高齢者に多様な就労機会を提供することなどが掲げられています。

さらに、働き方改革を「一億総活躍社会の実現に向けた最大のチャレンジ」と位置付け、多様な働き方を可能とする社会を目指し、長時間労働の是正、同一労働同一賃金の実現など、労働制度の大胆な改革を進めることとしています。つまり、働き方改革は一億総活躍社会を実現するための手段であるということです。

【参考】[平成29年11月1日 基本方針(閣議決定)/首相官邸]

【参考】[平成28年版少子化社会対策白書 少子化対策の現状/内閣府] 

(2)働き方改革で何が求められるのか

働き方改革としては、政府は、2018年6月に働き方改革関連法(働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律)を成立させ、労働基準法ほか労働関係法を改正することで改革を推し進めています。
法改正によって企業に求められている事項、今後求められる事項と適用される時期は次のとおりです。

働き方改革による改正事項適用時期
①時間外労働の上限規制の導入大企業については2019年4月1日から適用されており、
中小企業については、2020年4月1日から適用されます。
(建設事業など、さらに適用が猶予されている
事業や業務もあります)
②勤務間インターバル制度の導入促進大企業、中小企業とも2019年4月1日から、
その導入が努力義務とされています。
③年5日間の年次有給休暇の取得義務化大企業、中小企業とも2019年4月1日から適用されています。
④月60時間超の時間外労働に対する
割増賃金率引上げ(25%→50%)
中小企業に対して、2023年4月1日から適用されます。
(大企業については2010年4月1日から適用済み)
⑤労働時間の客観的な把握義務や
産業医の機能強化など
大企業、中小企業とも2019年4月1日から適用されています。
⑥フレックスタイム制の拡充
(清算期間の上限を1か月から3か月に延長)
大企業、中小企業とも2019年4月1日から
拡充された制度を利用できます。
⑦高度プロフェッショナル制度の創設大企業、中小企業とも2019年4月1日から制度を利用できます。
⑧同一労働同一賃金の導入大企業については、2020年4月1日から直接雇用の契約社員や
パートタイム、派遣社員に対して適用されます。
中小企業については、直接雇用の契約社員や
パートタイムに対しての適用は、2021年4月1日からです。
(派遣社員に対しては大企業と同じく、
2020年4月1日から適用されます)

【参考】[働き方改革 ~一億総活躍社会の実現に向けて~/厚生労働省]

(3)企業で講じるべき対策とは

働き方改革で企業に求められている事項、今後求められる事項については、上記のとおりですが、義務とされているものの中でも、「時間外労働の上限規制」、「年5日間の年次有給休暇の取得義務」、「同一労働同一賃金」については、一定の制度化も求められるため、特に重要と言えます。

※「同一労働同一賃金」については、2020年4月1日以降の適用ということもあり、各企業ではこれから準備を進めていく状況であると推察されます。

また、法制化されているわけではありませんが、働き方改革の目的でもある「多様で柔軟な働き方の実現」に対応していくためには、育児や介護などを行う従業員に働き続けてもらえる環境を整備していくことも重要です。

このあとは、次の3事項について、主要企業ではどのような取り組みを行っているのかをご紹介します。

①時間外労働の削減
②年次有給休暇等の取得促進
③育児・介護等の対応

2. 働き方改革の事例① ~ 時間外労働の削減

時間外労働(残業)の削減に関する企業の取り組み事例をご紹介します。

【参考】[取組・参考事例検索/働き方・休み方改善ポータルサイト(厚生労働省)]

(1)日本たばこ産業(JT)

日本たばこ産業株式会社(JT)では、時間外労働削減のために次のような取り組みを実施しています。

①労使での目標設定
20数年前から労使で時短に向けた取組を推進してきており、現在は年間の総実労働時間1,800時間の定着を目標に、事業所ごとに労使で時短推進委員会を設置し、ノー残業デー等各職場の実態に応じた取組を実施している。

②時間外労働及び年次有給休暇の取得実績の幹部共有
部門内役員会議において、四半期毎に部署ごとの時間外労働及び年次有給休暇の取得実績を共有している。また、他部門の実績と比較可能なデータを提供し、時間外労働削減及び年次有給休暇取得促進に向けた取り組みを促している。

③適正な労働時間管理
勤務管理システムにPCのログイン・ログオフの時間を反映させ、上司が部下の申請時間とログイン・ログオフの時間を照合して、承認する形をとっている。
また、上司が部下の時間外労働を把握しやすくするため、個人毎の週次、月次の時間外労働の合計がわかるようにして職場単位での管理を促すとともに、人事部門でも一定以上の時間外労働を行う従業員の確認を行っている。

日本たばこ産業では、直近5年の時間外労働時間は、月平均で約18時間程度であるとしています。(2016年2月作成資料より)

(2)リコー

事務機器、光学機器製造の大手である株式会社リコーでは、時間外労働の削減のために次のような取り組みを実施しています。

①管理職教育の実施
管理職に対し、弁護士を講師として、部下の労務管理を怠った場合のリスクなどを教育することで、労務管理に対する意識向上を図っている。

②ノー残業デー(フレッシュアップデー)の導入
全事業所統一で、月曜日および水曜日(他の曜日も実施している事業所もあり)を「フレッシュアップデー」として当該日の終業時刻には館内放送で退社を促している。その他にも、フレックスタイム制を活用して、所定終業時間よりも早く帰ることを呼びかける「早帰りデー」も実施している。

③残業時間のアラートメールを送信
勤務管理システムを用いて、残業時間が月40時間を超えた場合には、その本人と直属の上司宛にアラートメールを送信している。

④健康チェックや産業医面談を実施
勤務管理システムで健康管理もできるようにして、健康チェックや産業医面談を実施している。

⑤所定外労働時間削減の目標設定
所定外労働時間削減の目標設定を対前年で20%減とし、あわせて、毎月の所定外労働時間の実績データを全部門に送付している。他部門の進捗も見えるようにすることで、取り組みへの意識向上を図っている。

リコーでは、所定外労働時間について、2014年度の月平均が20時間であったところ、2015年7月には16時間にまで削減されたとしています。(2015年10月作成資料より)

(3)旭硝子(AGC)

ガラス製造の大手である旭硝子株式会社(AGC)では、時間外労働削減のために次のような取り組みを実施しています。

①所定外労働時間の厳密な把握
IDカードの出退社時間と、本人が申請する労働時間との乖離時間を検証し、より客観的な労働時間を把握できるようにしている。

②労働時間の弾力性の確保
コアタイムのないフレックスタイム制を常昼勤の従業員を対象に導入し、業務の繁閑にあわせた柔軟でメリハリのある働き方を推進している。

③労働生産性の向上
・部門ごとの実情に応じた業務改善活動を実施している。また、業務効率化の取り組み結果を役員幹部にプレゼンし、優れた案件については表彰している。
・日常業務や改善活動の遂行に役立つデータ処理スキルなどの研修を開催している。
・電子メールの効率化(不要なCCの削減による送受信数削減など)や会議の効率化(紙資料の印刷数の削減など)を図っている。

④帰社時間の意識付け
本社においては20時に一斉消灯し、それ以降は自部門以外のエリアへの入室を制限している。

旭硝子では、時間外労働時間について、2007年の月平均が22.6時間であったところ、2014年には18.8時間にまで削減されたとしています。(2015年8月作成資料より)

3. 働き方改革の事例② ~ 年次有給休暇等の取得促進

年次有給休暇等の取得促進に関する企業の取り組み事例をご紹介します。

【参考】[取組・参考事例検索/働き方・休み方改善ポータルサイト(厚生労働省)]

(1)TOTO

住宅設備機器の製造販売の大手であるTOTO株式会社では、年次有給休暇の取得促進やその他の休暇を増やすために次のような取り組みを実施しています。

①リフレッシュ休暇
年次有給休暇は、勤続4年超で20日間付与するほか、リフレッシュ休暇(勤続10年時に連続5日、勤続20年時に連続10日、勤続30年時に連続5日)など、法定の年次有給休暇以上の有給休暇を付与している。

②有給休暇の積立
発生後2年間に取得できず消滅する年次有給休暇について、30日を限度に積立可能とし、育児・病気療養・介護・看護・ボランティア・転勤準備・不妊治療等で利用できるようにしている。育児事由では暦日5日以上を連続で取得できることとし、子育て支援を推進している。

③ゴールデン休暇
年次有給休暇は、半日単位・時間単位(年40時間まで)でも取得可能とするほか、ゴールデン休暇として所定休日を含めて5連休の取得を勧奨している。また、ボランティア活動の提示・カフェテリアプランでの旅費支援制度などにより、休暇の有効活用策も講じている。

TOTOでは、年次有給休暇の取得率(正社員)ついて、2004年は55.6%であったところ、10年後の2014年には74.0%まで上がったとしています。(2015年10月作成資料より)

(2)LIXIL

建築材料・住宅設備機器業界の大手である株式会社LIXIL(リクシル)では、年次有給休暇の取得促進やその他の休暇を増やすために次のような取り組みを実施しています。

①「ゆとり休暇」の導入
心身のリフレッシュの為、連続した年次有給休暇を取得する制度(有給3日間・会社休日等との連続取得可)。期初に個人の希望をふまえて休暇の取得計画を作成している。

②「メモリアル休暇」の導入
自身や家族の記念日等に年次有給休暇を取得する制度。期初に個人の希望をふまえて取得計画を作成している。

③「取得奨励日」の導入
指定日を年次有給休暇取得推奨日と定め、全社で休暇の取得を奨励している。

LIXILでは、年次有給休暇の取得率について、2011年度は31%であったところ、2014年度には45%まで上がったとしています。(2015年8月作成資料より)

(3)住友商事

住友グループの大手総合商社である住友商事株式会社では、年次有給休暇の取得促進やその他の休暇を増やすために次のような取り組みを実施しています。

①年次有給休暇の取得促進
2016年度から有給休暇取得の「全社定量目標」を設定し、2017年度は各人14日以上に加え、全社平均16日以上を目指している。また、実効性を高めるため、年初に各人が年間取得計画をたて、各組織で任命されたプロジェクトリーダーを中心に適宜レビューを行う等、計画的な休暇取得に努めている。

②プレミアムフライデーの取り組み
経済産業省が推進する「プレミアムフライデー」を月末金曜日に限定せず、「プレミアムフライデーズ」と称し、2017年1月から毎週金曜日を実施日としている。当日は全休・午後半休取得奨励日とし、有給休暇取得が難しい場合は、フレックスタイム制度を活用して、コアタイム終了時刻(15時)の退社を奨励している。

③「メリハリのある働き方サポートハンドブック」の作成
メリハリのある働き方を実現するために、2017年度は、社長メッセージ、住友商事の働き方改革の趣旨、働き方見直しシート(自身の働き方を分類し、タイプ毎の対策を記載)等を盛り込んだハンドブックを作成し、従業員に配布している。

住友商事では、2016年度の年次有給休暇の平均取得日数が前年度比で約2日増加し、プレミアムフライデーの取り組みについては、実施の前年度同時期の金曜日と比較して、有給休暇取得およびフレックス退社する従業員が1.5倍程度増加したとしています。(2017年7月作成資料より)

4. 働き方改革の事例③ ~ 育児・介護等の対応

育児・介護等の対応に関する企業の取り組み事例をご紹介します。

【参考】[取組・参考事例検索/働き方・休み方改善ポータルサイト(厚生労働省)]

(1)ブラザー工業

プリンターやファクシミリ、ミシンなどの製造の大手であるブラザー工業株式会社では、仕事と育児、介護の両立を支援するために次のような取り組みを実施しています。

①柔軟な働き方
フレックスタイム制度の対象者については、コアタイムの出社義務を外すことで、柔軟な勤務を可能としている。

②選択制による柔軟な短時間勤務制度の導入
小学4年生始期までの子の養育ならびに家族の介護を行う社員を対象に、1日の所定労働時間(通常7時間50分)を5時間50分または6時間50分のいずれかに短縮できる制度を導入している。また、フレックスタイム制度の適用も可能とすることで、ワーク・ライフ・バランスに合わせた柔軟な勤務制度を導入している。

③子の看護・家族の介護のための休暇制度の拡充
・子の看護休暇制度は小学校就学前の子を養育する社員が対象だったが、2015年4月より中学校就学前の子を養育する社員まで対象を拡大した。
・子の看護及び家族の介護のための休暇として、子や家族の人数に関係なく、1年間につきそれぞれ10日間取得可能としている。(無給)

④在宅勤務制度の新設
・育児や介護などを行う勤続3年以上の社員を対象とし、週2日までの在宅勤務制度を2015年10月よりスタートした。これは、育児や介護を行う社員の能力発揮の機会選択を広げ、早期の復職を促すこと、また、復職後のキャリアの停滞を避けることを目的としている。
・終日在宅のほかに一部在宅制度もある。子の急病など早退するようなケースで、所定労働時間勤務できなかった場合には、在宅で労働した時間を通算することができるようにしている。

ブラザーでは、在宅勤務について、2016年12月時点で30名(うち男性3名)が活用しており、TV会議の利用等によって、育児等を行いながらでもキャリアをあきらめない働き方が可能となったとしています。(2016年12月作成資料より)

(2)花王

洗剤や化粧品製造の大手である花王株式会社では、仕事と育児、介護の両立を支援するために次のような取り組みを実施しています。

①仕事と育児の両立支援
「育児はパートナーと協力し合うもの」、「時間制約があっても、能力を発揮して就業を継続できる環境の整備」を方針に各種支援を行う。
・復職前セミナー
これからの子育てやキャリアについてパートナーと一緒に考えてもらえるよう、パートナー同伴での参加を推奨し、復職に必要な準備や心構え、家庭や職場での協力関係を築くコツ、などを学ぶプログラムを提供している。
・社内託児施設
首都圏の保育園不足に対応すべく、本社事業場に社内託児施設を設け、時差出勤で働く社員に対応して、午前7時30分から受け入れている。
・男性社員の育児休業取得促進
新たに子が生まれた男性社員とその上長に、育児休業取得に向けた啓発リーフレットを配布している。

②仕事と介護の両立支援
2009年に行った社員の介護実態の調査から、一番の問題は「心理的な負担(戸惑い、不安)」と分かり、中長期的な取組計画を立案し、介護相談体制の強化や職場風土啓発など介護を行う社員にメンタル面からのサポートを中心に取り組んでいる。

具体的には、介護セミナーやニュースレターによる介護情報の発信、新任マネージャー向けのケーススタディ研修などのサポートを社員が介護に直面する前に受けられるよう実施している。

花王では、男性の育児休業取得者数について、2013年が国内グループ全体で75名であったところ、2015年には127名になったとしています。(2017年3月作成資料より)

(3)マツダ

自動車メーカーの大手であるマツダ株式会社では、仕事と育児、介護などの両立を支援するために次のような在宅勤務制度を導入しています。

①対象範囲
1年以上勤務している者であり、かつ、次のいずれかに該当する者
・小学6年生までの子供を育てている者または要介護親族がいる者
・出張に出発または帰着する場合で、在宅勤務を行うことでより効率的に業務が遂行できる場合
・在宅勤務を行うことで業務効率がより上がる特段の事由がある場合(例えば、海外との電話会議に自宅で参加するなど。)

②利用方法
事前に上司に申請し、PCの社外持ち出し許可も得たうえで利用する。

③利用範囲
月の所定労働時間の25%までの範囲で、1日単位または時間単位で利用可能とする。

マツダでは、在宅勤務の利用者数について、2013年が53名、2014年が85名であるとしています。(2016年1月作成資料より)

5. 働き方改革に取り組むにあたってのポイント

各企業では、上記のような取り組みが実施されていますが、実際に時間外労働の削減や年次有給休暇の取得を促進していくに当たってはいくつかのポイントがあります。最後にそれらについて説明します。

(1)現状把握と対策の決定

効率的な対策を講じるためには、まずは、従業員の残業時間や、年次有給休暇の取得状況などを把握する必要があります。さらに、従業員の労働環境などに対する意見や希望を面談やアンケートなどで聴き、それらも考慮した対策を講じなければなりません。

(2)現実的かつ具体的な目標設定

会社としての対策が決まれば、その目標を設定して従業員に示す必要があります。
例えば、残業については月の上限時間を設定する、年次有給休暇については年間の最低取得日数を設定するなど、より具体的かつ現実的な目標を設定した方が効果を上げることができます。

(3)経営トップによる牽引

これまでの体制を変えるためには、経営のトップが率先して働き方改革に取り組んでいく必要があります。
実際には、担当部署が進めていくとしても、役員を責任者として、改革の状況を役員会などで議論するような体制で進めなければ、管理職や従業員に改革の本気度を示すことができません。

(4)管理職の労務管理教育

働き方改革を統一的に進めていくためには、管理職が働き方改革の重要性を理解できていなければなりません。定期的な研修やセミナーなどを実施し、部下の労務管理の必要性などについて教育していく必要があります。

(5)業務の平準化

会社として働き方改革に取り組む以上は、多忙であるなどを理由に特定部門を放置してはいけません。
特定部門だけに負荷がかからないように人員を調整、あるいは、一部の業務を他部門へ割り振るなど、業務の平準化を図る必要があります。

(6)業務の効率化

各業務の中で、必須でないもの(無駄な資料作成や長時間の会議など)を洗い出し、それらを徹底的に排除していく必要があります。さらに、必須業務をいかに効率的に進めることができるのかを考えていかなければなりません。単純作業については、予算が許す範囲でアウトソーシングすることも有効です。

(7)労務管理・業務管理ツールの活用

時間外労働を削減していくためには、各従業員の正確な労働時間を管理できていなければなりません。最近のクラウド型の勤怠管理システムを導入すれば、場所やデバイスを問わず、どこからでも打刻が可能になり、あらゆる働き方において正確な労働時間を把握できるようになります。
また、各業務を効率的に進めるためにも、従業員の業務進捗を管理するシステム、ソフトの導入も求められます。

6. サマリー

いかがでしたでしょうか。

働き方改革の真の目的は、少子高齢化社会への対応です。企業には、法改正によって導入された事項に対応していくだけでなく、業務を効率化し、従業員に働き続けてもらえるような環境を整備していくことが求められます。

他社における取り組み事例なども参考にしつつ、自社にとって最も効果的な方法で対応していってください。

7. まとめ

・政府が進める働き方改革は、一億総活躍社会を実現するためのものであり、一億総活躍社会を目指す目的は、少子高齢化の流れに歯止めをかけて日本経済を立て直すことにある

・働き方改革によって、企業に義務付けられる事項は決まっているが、それらに対応するだけでなく、従業員がより多様で柔軟な働き方ができる環境を整備していくことが必要である

・企業における働き方改革は、現状把握や目標設定、経営トップによる牽引、管理職教育、業務効率化などが重要である

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