宅建の試験科目より 時効 ~取得時効~

宅建の試験科目より 時効 ~取得時効~

宅建試験に出題される民法には、条件や期限といったことについても定められています。

1 停止条件と解除条件

停止条件とは、契約の条件が完成したら契約の効力が生じる、という場合の条件のことです。
解除条件は、契約の条件が完成したら契約の効力が消滅する、という場合の条件です。

たとえば、「次のテストで100点をとれたらお小遣いがもらえる」という契約において、「次のテストで100点とる」という停止条件が完成すれば、「お小遣いがもらえる」という効力が生じるというわけです。

あるいは、「成績が基準点以下になったら奨学金が取りやめられる」という契約は、「成績が基準点以下になる」という解除条件が完成すると、「奨学金」という効力を失うということになるのです。

また、条件が成就することにより不利益を受ける当事者が、故意にその条件の成就を妨げた場合、相手方はその条件が成就したものとみなすことが可能です。

2 条件の成就と相手方

条件の成就が未定でも、将来条件が成就した場合において相手方の利益が期待できる場合、その期待は法律によって保護されます。条件付契約の各当事者は、条件の成否が未定の間、条件が成就した場合にその契約から生じる相手方の利益を害することは出来ません。

一方、相手方は条件成就が未定でも、その契約言置ける権利義務を処分(譲渡)し、相続し、保存することが可能です。

3 期限の利益

法律行為に期限を設定した場合、期限が到来するまで、その法律行為の履行請求はできません。借金の債務者は弁済期が来るまでお金を返す必要がないという利益があり、これは「期限の利益」と呼ばれます。しかし、この期限の利益は、放棄は可能ですがこれによって相手方の利益を害することは不可能です。

たとえば借金の場合、弁済期前に支払うことができるのに支払わなかった場合には、支払日以降の利息も支払わなくてはいけません。これは、お金を貸した側が利息を期待して待っているためです。

4 期限の利益の喪失

下記の場合、債務者は期限の利益を主張することができません。

・債務者がが破産手続開始の決定を受ける
・債務者が担保を滅失させ、損傷させ、または減少させる
・債務者が担保を提供する義務を負うのに、これを提供しない

宅建試験に出題される民法では、時効について定めています。

時効には消滅時効と取得時効があり、消滅時効は長時間権利を行使しないとその権利が消滅する時効、取得時効は長時間他人の物を使い続けると自分の物になるという時効です。

5 所有権の取得時効

時効によって所有権を取得するためには、所有の意思を持ち、かつ、平穏・公然に占有(支配して使い続ける)することが必要です。

錯誤によって自分の土地と勘違いしたため占有した場合など、善意無過失であれば10年間の占有で所有権を獲得できます。悪意または善意有過失ならば、20年占有することで所有権を得られます。

善意無過失なのか、善意有過失なのか、それとも悪意なのかという判断は占有を開始した時点で決定されます。占有を開始した時に善意無過失だったのならば、もし途中で気がついて悪意に変わったとしても、善意無過失の占有が継続していることになります。

6 前の人の占有期間

他人の物を占有している者からその物を買った場合、買主は前の人の占有も合わせて主張することが可能です。

善意・悪意の判断も前の人がどうであったかを引き継ぐため、前の人が善意無過失であれば、たとえ自分が悪意でも善意無過失の占有を継続していると扱われます。また、前の人の分だけでなく、何人分でも合わせて主張することができます。

7 所有権以外の権利の取得時効

不動産賃借権を時効によって取得するためには、「土地の継続的な用益という外形的事実が存在し、かつ、それが賃借の意思に基づくことが客観的に表現されていること」が必要です。その条件が揃っていれば、不動産賃借権は20年の占有で取得でき、善意無過失の場合は10年で取得可能です。

時効により取得出来る権利は、所有権や賃借権の他に、地上権や地役権といったものもあります。

また、時効によって権利を取得するためには、その権利の持ち主らしく振る舞う意思で占有することが必要です。アパートの住人など、賃貸借契約に基づいて占有する者は所有権の意思がないとみなされるため、所有権の時効取得は不可能です。

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