問題ごとに当事者の権利関係を図示して、誰と誰がもめているのかを整理。

問題ごとに当事者の権利関係を図示して、誰と誰がもめているのかを整理。

 宅建の受験科目の中で多くの受験生が頭を悩ませるのが権利関係に関する問題です。そして、その中でも最も難しいと言われているのが民法の問題です。実は、民法は、宅建の受験生だけでなく、司法試験や公務員試験など、法律科目が出題される試験の受験生の多くが苦手とする科目でもあります。しかし、一方で民法は日常生活に密着した法律なので、民法の考え方を知っていれば日々の生活に活かすことができるようになります。例えば、自分がかったものが最初から壊れていたら泣き寝入りせずに瑕疵担保責任を追及しようとか、損害賠償を請求しようとか考えることができるようになります。そして、法律は議論によって伸びる科目でもあります。法律を勉強している友達同士と集まると、法律問題について時を忘れて議論するということもあるかもしれません。しかし、相手が法律に関心がない人だとすごく嫌な顔をされるので、法律の議論をする相手はよく選んでください。

 さて、前回の記事で民法を難しくしている要因の一つがその条文の多さにあることはすでに述べました。また、民法はパンデクテンシステムという方式を採用していて、一般的な条文ほど、最初の方の条文にあります。例えば、いろいろな法律問題に適用できる信義誠実の原則は民法1条に規定されています。なので、民法の勉強においては、全体を何度も勉強していくことで少しずつ実力を伸ばしていくという必要があるのです。

 民法を難しくしている理由の二つ目が、問題の条件が複雑であることです。たとえば、憲法の問題であれば、「衆議院が条約を議決したあと、参議院が30日以内に条約を議決しないときは、参議院はその条約を否決したとみなせる」という記述は正しいかどうかを問う問題が出題されることがあります。これは、条文の知識があればすぐに答えが出せる問題です。しかし、民法は、甲の所有者Aとか、債権者Bとか、悪意の譲受人Cとか、善意の転得者Dなどのように、いろいろと登場人物が問題中に出てくることがあって、そのまま考えようとしてもなかなか事案を把握することができません。なので、民法はシンプルに法律知識を問う他の法律科目と異なり、事案を正確に理解するというステップが大切になります。なので、過去問を解くときは、問題ごとに当事者の権利関係を図示して、誰と誰がもめているのかを整理していくことがまず大切になります。図の書き方などについては、資格スクエアでも授業を提供しているので、授業で先生方が描かれる図の書き方を参考にしてみてください。

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