宅建の試験科目より 〜金銭債務の特則・解除権の不可分性

宅建の試験科目より 〜金銭債務の特則・解除権の不可分性


宅建試験に出題される民法では、債務不履行について定めています。

1 金銭債務の特則

代金債務や賃料債務など、金銭を支払う義務を金銭債務といいます。

金銭債務者である借金した人が、弁済期に金銭を払わなかった場合には常に履行遅滞となります。
国家が消滅しない限りお金はなくならないため、履行不能にはならないのです。
金銭を貸した者である金銭債権者は損害の証明をする必要はなく、債務者は不可抗力だったとしても支払わなくてはなりません。

金銭債権者は被害がない場合でも、年5%、または契約で定められた利率(約定利率)を請求することが可能です。
しかしこの利率を超えた損害を立証しても請求できない、という決まりもあります。

2 債務不履行と解除

解除権には、当事者が特約で発生させた解除権である約定解除権と、債務不履行があった場合には被害者に解除権が発生して契約を解除できると民法で定めている法定解除権があります。
解除の効果が民法上で生じるのは、解除の意思表示が相手方に到達した時とされています。

履行遅滞に基づく解除を、急にすることはできません。
債務者に履行遅滞があった場合には相当な期間を定めて債務者に催告し、その期間内に履行がなかったら、債権者に解除権が発生するのです。
しかし、その時期にやらないとほとんど意味がない行為(誕生日にケーキを届けるなど)である定期行為においては、その時期を過ぎれば直ちに解除することが可能です。
履行不能の場合は、履行が不可能な時点で催告する意味がないため、直ちに解除できます。

3 解除の効果

契約が解除された場合には、契約は最初から無効であったものとして扱われます。

契約がなかったのですから、契約がなかった場合の状態に戻さなくてはいけません。
これを原状回復義務といい、買主が物の引渡しを受けている場合は売主に返還する義務が発生しますし、売主が買主から代金を受け取っている場合には、売主は利息をつけて返還する義務があります。
利息の計算は、解除時からではなくお金の受領時からになります。

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