土地・建物

土地・建物

宅建試験に出題される分野には、「土地の形質・地積・地目および種別ならびに建物の形質・構造および種別に関すること」があり、例年2問の出題がされています。
ここの「土地」は主として、宅地として使える土地かどうかという視点からの出題です。
地震や洪水、津波等が生じた場合を想定して考えるとよいでしょう。

他の分野とは異なり法律的な内容ではありませんが、専門的な知識が問われる箇所なので油断は出来ません。
正しい情報をしっかり覚え、確実な理解を心がけましょう。

 

宅地としての適否

たとえば、平らな台地の中に浅い谷間があったとします。
そこに後から土を入れ、空いたくぼみを埋めた部分は宅地として(家を建てる場所として)適切と言えるでしょうか。

当然ながら言えません。
平らな台地自体は宅地に適していますが、谷間を埋土して造成された宅地は地盤がゆるくなりがちで、地盤沈下や排水不良といった災害を生じる可能性が高いため、家を建てることについては適していないと言えます。

宅地に適していると一般的に考えられているのは、台地・丘陵地・段丘のような場所です。
台地は平野および盆地のうち、周囲から一団と高く地表面が平らな台形状の地形です。
丘陵地にははっきりとした定義はありませんが、300メートル以下の低いなだらかな山地のことを指すことが多いです。
段丘は、川・湖・海の沿岸で、海水の後退や地殻変動、下線・海岸の浸食や堆積作用などによってつくられた階段状の地形です。
台地や丘陵地は、洪水や地震に対する安全度が比較的高いと考えられ地盤も強く、段丘も地盤が安定し水はけが良いため、これらの土地は宅地に適していると言われています。
ただ、台地・丘陵地の崖下などの縁辺部については、集中豪雨の時にがけ崩れが起きるおそれがあるため宅地には適しておらず、また、台地にある浅い谷間も周囲より低いため集中豪雨の際に水に浸かりやすいという欠点があり、宅地には不適切です。

他に宅地に適していると考えられる土地には、扇状地と言われる形状のものがあります。
扇の形をしたこの地形は、谷の出口からゆるやかに広がっていく傾斜地で、河川の氾濫が積み重なった結果成立したものです。
一般的に水はけがよく、湧水の利便性も高いため宅地として適当であると言えます。
が、扇状地を全体的に見て、扇の要にあたる谷の出口部分は土石流などの危険性が高いため、宅地としては不適切です。

ほかに、旧河道・自然堤防・干拓地と言われる、川の周りにある土地があります。
旧河道は、以前は川だった場所で、川の蛇行が進んで自然堤防などが破られ形成されたものです。
実際に日本にある旧河道には家が建っているところもありますが、軟弱地盤であることが多く地震や洪水に対する耐性も弱いため、宅地に適しているとは言い難いでしょう。
自然堤防は、川の氾濫・洪水によって周りに堆積した土砂が自然に堤防のように小高い土地を形成した部分を指します。
砂質や砂礫質の土から成っており、乾燥し安定した地盤によって昔から集落が出来ていた、比較的宅地に適した土地です。
干拓地は、海や湖などを堤防によって分断し、水を蒸発させて作った土地です。
オランダでは「ポルタ―」と呼ばれ非常に重要な役割を担っていますが、少なくとも日本の宅地としては不適切でしょう。
湖面や海面よりも土地が低く、洪水の被害を受けやすい上に地盤が軟弱で地震に弱いため、日本の環境下ではあまり住みやすい土地ではありません。

 

建物

建物は、材料による分類と、力学的視点による分類をすることが出来ます。

材料として代表的なものはまず、日本で昔から使われてきた木材でしょう。
木材は含水率が大きい状態のものほど強度が小さく、乾燥している木材の方が強いとされています。
集成材は、単板と呼ばれる薄い板などを積層したもので、大規模な木造建築物の骨組みにも使われています。

近代から使われるようになった鉄筋コンクリート構造、別名「RC造」は、コンクリートの中に鉄筋を入れた構造です。
コンクリートは圧縮に強い一方で引っ張りに弱いという強度上の欠点があるのですが、それを引っ張りに強い鉄筋によって補うという合理的な方法です。
また、鉄筋は錆を生じ、温度が500度ほどになると強度が半減してしまうのですが、アルカリ性のコンクリートを鉄筋にかぶせることによって火熱・錆から守るという利点もあります。
鉄筋コンクリート中の、鉄筋の外側の表面からコンクリートの表面までの距離を「かぶり」といいます。
コンクリートと鉄筋の熱膨張率はほぼ等しいため、コンクリートと鉄筋が熱によってずれを生じることもなく、鉄筋コンクリート構造の建築物は火災が起きても、鉄筋だけが膨張してコンクリートを突き破るということがありません。

鉄骨で骨組みをつくり、その周りに鉄筋を組み、さらにその周りにコンクリートの型枠を作ってコンクリートを流し込んだものを「鉄骨鉄筋コンクリート構造」または「SRC造」といいます。
鉄骨構造に鉄筋コンクリートがかぶさったものです。

力学的観点から見ると、「ラーメン構造」と「壁式構造」の2つに分類することが可能です。
ラーメン構造は、柱・梁・壁・床から構成された建物で、接点は剛接合されているものをさします。
ピン接合と呼ばれる方法では、接合された部分を軸に動かすことが出来るのですが、剛接合の接合部分は堅く接合されているため動かすことは不可能です。
外力が加えられた場合には、曲げによって抵抗します。
ラーメン構造が利用されるのは、鉄骨構造・鉄筋コンクリート構造・鉄骨鉄筋コンクリート構造等です。

それに対し、壁や床等の平面的な構造部材によって荷重や外力に対応する構造方式を「壁式構造」といいます。
壁式鉄筋コンクリート構造の建築物は、壁や床といった板状の構造部材のみで構成されています。
そのため柱・梁のような凹凸がなく、空間を広く使うことが出来る一方で、支えになるものが壁だけなので大きな窓やドアは作りにくいという特徴があります。

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