宅建に合格するためのアクションは?効率的な勉強方法を解説

宅建に合格するためのアクションは?効率的な勉強方法を解説

はじめに

インバウンドの需要が高まる中で、建物に関してもリノベーションしたり空き家を買い取って民泊にするなどの動きが活発に見られます。

その上で、建物や土地を取引することも多くなっていますが、そこで重視される資格として宅地建物取引士資格試験(通称:宅建)があります。

宅建は国家資格であり、簡単に取得できるものではありませんが、どのように取得することが可能でしょうか?

ここでは、宅建という資格の概要とともに、取得に向けた準備方法などを紹介していきます。

1.宅建とは

まず、宅建とはどのような資格であるのかについて紹介します。

宅地建物取引業を営もうとする場合、宅地建物取引業法にしたがって国土交通大臣又は都道府県知事の免許を受ける必要があります。

この免許を受ける要件として、事業主の事務所、または国土交通省令で定める場所毎に、事務所の規模や業務内容等を鑑みて、国土交通省令で定める数の成年者である専任の宅地建物取引士を設置しなければなりません。

宅地建物取引士となるためには、宅地建物取引業法で定められている宅地建物取引士資格試験に合格する必要があります。

ちなみに、平成26年度までは宅地建物取引士資格試験は宅地建物取引主任者資格試験という名称で知られていました。

宅地建物取引士の職務としては、宅建業法第35条に定められている重要事項の説明を行い、重要事項説明書への記名押印と同第37条に定める書面への記名押印を担当します。

署名は誰でも良いというわけではなく、宅地建物取引士の重要なお仕事となります!

 

このように、契約にも関連する重要な説明を行うことが職務として定められている宅建ですが、試験は都道府県知事が、国土交通省令の定めに従って実施しています。

昭和63年度から、国土交通大臣が指定した指定試験機関である、

一般財団法人不動産適正取引推進機構が、各都道府県知事の委任を受けた上で実施しています。

よって、現行では一般財団法人不動産適正取引推進機構が一本化して実施していると解釈しても構いません。

試験委員が毎年指名されており、その中には弁護士や大学教授、国土交通省職員、農林水産省職員、総務省職員などが名を連ねています。

 

宅建試験は、特に年齢、性別、学歴などの制約はなく、誰でも受験できます。

但し、宅建業法第18条の中で合格後、資格登録に当たっての制約事項が生じることがあります。

試験は毎年1回、10月の第3日曜日の午後1時~午後3時の間で行われます。

試験実施の詳細については、毎年6月の第1金曜日に、官報や一般財団法人不動産適正取引推進機構ホームページに情報が掲載されますので、忘れずにチェックしましょう。

受験料は7,000円で、受験はお住まいの都道府県で行われます。

 

宅建の試験においては、宅地建物取引業に関する実用的な知識の有無を判定することに比重が置かれています。

これは、宅建業法施行規則第7条で規定されていることであり、法律が変化しない限りはその傾向は変わる事はありません。

また、試験の内容についても宅建業法施行規則第8条で、次の内容について出題されるように規定されています。

 

  1. 土地の形質、地積、地目及び種別並びに建物の形質、構造及び種別に関すること
  2. 土地及び建物についての権利及び権利の変動に関する法令に関すること
  3. 土地及び建物についての法令上の制限に関すること
  4. 宅地及び建物についての税に関する法令に関すること
  5. 宅地及び建物の需給に関する法令及び実務に関すること
  6. 宅地及び建物の価格の評定に関すること
  7. 宅地建物取引業法及び同法の関係法令に関すること

 

なお、国土交通大臣の登録を受けた者が行う講習を修了し、その修了試験に合格した日から3年以内に行われる試験を受ける場合は、上記1と5について免除することができます。

以上を基準として、試験科目は、「権利関係」「宅建業法」「法令上の制限」「税と価格に関すること」の4科目となっていきます。

それぞれの関連法令は以下となります。

 

  • 権利関係       : 民法、不動産登記法、建物区分所有法、借地借家法
  • 宅建業法       : 宅建業法、住宅瑕疵担保履行法
  • 法令上の制限     : 土地計画法、建築基準法、国土利用計画法、農地法
  • 税と価格に関すること : 不動産取得税、固定資産税、所得税、印紙税、登録免許税、贈与税、時価公示法、不動産鑑定評価基準など

 

各々の問題に対して、4肢択一マークシート方式で回答していき、最終的に合格を目指します。

問題は全50問であり、概ね35点前後の得点率で合格することができます。

試験結果は、毎年12月の第1水曜日又は11月の最終水曜日に行われることが多く、合格者には合格証書が送付されます。

 

2.宅建に合格するのは難しい!?

世の中には多くの資格がありますが、例えば司法試験では法律の専門的な知識を持ったものが合格するイメージがありますよね。

逆に宅建の場合は主婦の方でも合格されていることも多く、どちらかと言えば難易度は低いように感じます。

実際に合格率を見てみると、そのイメージとは真逆で難易度が高い試験として知られています。

最新の平成30年の実績を見ると、受験者数が213,993人に対し、合格者数は33,360人であり、合格率は15.6%となっています。

試験のボーダーラインは37点と、過去最も高いボーダーとなったのも特徴です。

前年までの傾向を見ても、合格率は概ね15~17%台に収まることが多く、誰でも合格できるものではないことがわかります。

なぜ主婦の方が多く合格しているイメージが有るかというと、単純に他の資格と比較して誰でも受験できるという点が大きいものと推測します。

また、合格率が低い理由としては、資格として人気でありあまり勉強せずにいきなり本番で試験に臨む方が多いという点もあります。

司法試験のように、全員がある一定のスキルを持ち合わせている試験と違い、誰でも受験できるので一見さんのような形で受験する方が多く、合格率にも響いているのです。

 

3.宅建合格のための勉強法とは!?

宅建で合格するレベルの知識を得るためには、最低でも100時間程度の勉強時間が必要であると言われています。

毎日コツコツと1時間勉強すれば、約3ヶ月程度で一通りの知識を習得することが可能です。

ただ、様々な方法があって、それぞれにメリトとデメリットがあります。

ここでは、主な勉強方法とその特徴について紹介します。

 

3-1.独学

独学の場合、他の方法と違いリーズナブルな費用で知識を習得することができます。

基本的に、書店で販売されている参考書や過去問題を購入して勉強を行っていきます。

本当にこのような方法でも大丈夫…と疑心暗鬼になるかも知れませんが、実は宅建試験合格者の約8割は独学で学んで試験に臨んだ方というデータがあります。

よって、購入する参考書などの内容をしっかり把握して勉強していくことが重要です。

 

また、独学においてはスケジューリングも重要になります。

なるべく毎日一定の時間を確保してコンスタントに勉強していくようにしましょう。

最初はざっくりと参考書を読んでいき宅建という資格のいろはを学び、2周目はじっくりと読んで知識を確実なものとしていきます。

民法、業法、法令上の制限、その他関連知識で使われている各単元を意識して勉強すると、より高い効果を発揮します。

一通り知識を習得したら、過去問題に手を付けましょう。

自分がそれまでに得た知識を活かして解いていきますが、初回から100点を取れるほど甘い試験ではありません。

間違ったところは、改めて参考書などでどこを間違えたかの棚卸しをしつつ、正しい知識を植え付けていきます。

 

また、過去問題で試験の傾向がどのようなものなのかをチェックしておくことも重要です。

参考書によっては、そこまで具体的に記載されている場合もありますが、ある程度自分の中でもこの問題はどのような意図で出題されてるんだろう?などを意識してください。

そうすることで、本番の試験において過去問題にないようなものが出題されても、そこに必要な知識を得ておくことが可能となります。

10月前になると、徐々に試験本番が近づいて緊張感も高まってきますが、この時期はとにかく過去問題をメインとしてほぼ100点満点取れるまでになりましょう。

ただ、どうしても法令上の制限に関しては難易度が高い問題が多い傾向があり、全問正解が困難です。例年、8問程度出題されていますが、正解数の平均は4問程度となっています。

よって、わからない問題に対して必死に知識を得るというのではなく、絶対に正解しなければならない問題を確実に正解できるような勉強を行うことが重要です。

他にも、宅建実務講習を受けて修了テストに合格してから臨むとという方法もおすすめです。

この講習で自分の知識をある程度ブラッシュアップすることができますし、試験自体も有利に働くというのも魅力的です。

 

3-2.通信教育

宅建は人気資格であるので、多くの通信教育も用意されています。

通信教育では、テキストと場合によっては動画やスマートフォンアプリを使用した教育を行っているところもあります。

テキストでは飽きっぽくなりがちでも、動画なら素直に知識として習得する事ができますよ。

また、スマートフォンの場合は通勤途中などのタイミングでもスマートに勉強することが可能です。

会社によってはサポートも充実していて、勉強している上での悩みなども気軽に相談することができます。

通信教育におけるデメリットとしては、費用面があります。

独学と違って高い費用が発生する場合もありますが、資格スクエアでは宅建合格パックでも64,800円と他社と比較してとてもリーズナブルな設定となっています。

後述するスクールに通うよりも確実にリーズナブルですので、バランスの取れた勉強方法であると言えます。

 

3-3.スクールに通う

人気資格だけあり、宅建に関するスクールが用意されています。

短い場合は3ヶ月程度、長い場合は1年に渡って教室内で講師の指導のもとに知識を習得することができます。

テキストだけ読んでいても理解しきれない部分も、講師が間近でわかりやすく教えてくれることで、知識の習得も容易に行えるのが魅力的です。

また、講義の後で理解しきれなかった部分をすぐに講師に質問できるのも良いですね。

他にも、スクールに定期的に通うことで確実に勉強する癖をつける事ができる点も魅力となっています。

スクール式の場合、費用的には通信教育よりも高くなる傾向があり、更に教室まで通う時間と費用的余裕がなければなりません。

中には、都心部のみで開催しているスクールもあるので、その場合は物理的に通うことができないという問題もあります。

 

4.宅建に合格した後は・・・

決して簡単ではない宅建試験ですが、見事にクリアすると明るい未来が待っています!

但し、すぐに宅建士となることができません。

宅建士になるためには、以下の要件をすべて満たさなければなりません。

資格登録をするためには、次の3つの要件を満たさなければなりません。

  1. 宅建士資格試験に合格していること
  2. 実務経験が2年以上あること
  3. 登録の欠格要件に該当していないこと

 

学生の場合は、実務経験もなくいきなり宅建士になることができないように思えますが、実務経験が2年未満の場合、登録実務講習を修了することで資格登録することができます。

登録実務講習では、通信講座の教材が送付されるので、テキストを基に学習していきます。中には演習問題なども用意されています。

通信講座が終了した後、2日間のスクーリング学習があります。

演習会場に出向き、物件調査の手法を学び、重要事項説明書や契約書を実際に作成しつつ学んでいきます。

2日目には修了試験があり、80%以上の正解で合格になると終了したこととなります。修了試験の合格率は99%ですので、さほど気張ることなく臨んでも差し支えありません。

登録実務講習の費用としては概ね2万円前後かかります。

 

宅建士に登録するためには、次の書類などを用意して都道府県知事に提出します。

  • 登録申請書(記名・押印)
  • 誓約書(記名・押印)
  • 身分証明書(本籍地の市区町村が発行。成年被後見人及び被保佐人ではないこと、破産者で復権を得ない者ではないことを証明する)
  • 登記されてないことの証明書(法務局が発行、成年被後見人及び被保佐人ではないことを証明する)
  • 住民票(申請者本人のみ記載。本籍・続柄記載不要。)
  • 合格証書コピー
  • 顔写真(縦3cm×横2.4cmのカラー写真)
  • 登録資格を証する書面(実務経験証明書、登録実務講習の修了証など)
  • 登録手数料(37,000円)

 

不備がない場合は、2ヶ月程度で宅地建物取引士証が交付されて、晴れて宅建士となることができます。

 

5.サマリー

いかがでしたでしょうか?

宅建試験は誰でもチャレンジできる反面、合格率は高いとは言えません。

スケジューリングを意識して、しっかりと勉強した上で試験に臨むことが重要です。

独学でも取得できますが、不安な場合は通信教育なども視野に入れて、準備を進めましょう!

 

6.まとめ

  • 宅建は宅地建物取引業を営もうとする場合に必要となる宅建士に必要な資格
  • 試験は50問のマークシート式で、合格率は概ね15~17%台
  • 勉強方法としては、独学、通信教育、スクールへの通学がある
  • 勉強時間は最低でも100時間以上は確保する
  • 宅建の試験に合格しても宅建士にすぐになることはできず、要件を満たしたものだけが宅建士として認められる

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