資格試験初心者でもわかる! 宅建試験の申込方法と試験対策

資格試験初心者でもわかる! 宅建試験の申込方法と試験対策

はじめに

宅建試験の受験を考えている方の中には、

・法律の知識を生かして、何らかの国家資格を取得したい
・会社から宅建士の資格取得をすすめられている

など、さまざまな方がいるかと思います。

宅建試験は法律資格の登竜門といわれることもあり、法律系資格取得の第一ステップと考える人も多いのが特徴です。

今回は、

「宅建士になるためには、まず何から始めればよいかわからない」
「宅建試験のスケジュールについて、より具体的にイメージしたい」
「宅建試験の内容について詳しく知りたい」

という方のために、今回は宅建試験のスケジュールや申し込み方法、試験科目に関する情報をお伝えします。ぜひ合格までの道のりを具体的に思い描きながら、この先の勉強計画を立ててみてください。

1. 宅建試験の年間スケジュール

「宅建」や「宅建士」とは、国家資格である「宅地建物取引士」の略称です。その業務内容や社会的な役割などについては、下記の記事をご参照ください。

宅建の試験は年に一度、おおよそ下記のスケジュールで行われます。

  6月  実施公告
  7月  試験案内の掲載・配布、受験申込の受付
  8月  試験会場通知の送付
10月  宅建試験
12月  合格発表

実施公告(6月)

その年の宅建の試験について、官報および一般財団法人不動産適正取引推進機構ホームページへの掲載によって発表されます。内容は以下の項目です。

試験の方法(出題数)
受験資格
試験地
試験日
受験手数料
合格発表
問い合わせ(協力機関一覧)

宅建試験の受験はここからスタートします。受験を決めたら、まずは実施公告を確認しましょう。

試験案内の掲載・配布、受験申込の受付(7月)

いずれもインターネットと郵送で行われます。ただし、期間が異なるため注意が必要です。詳しい申し込み方法は次項で解説します。

<インターネット>毎年7月1日~15日まで(原則)

試験案内:一般財団法人不動産適正取引推進機構ホームページに掲載
受験申込:一般財団法人不動産適正取引推進機構ホームページで受付

<郵送>毎年7月1日~31日まで(原則)

試験案内:各都道府県ごとに指定の場所で配布
受験申込:試験地により異なるため、試験地の受験申込書(試験案内)入手が必要

試験会場通知の送付(8月)、受験票の送付(9月)

8月頃に受験会場通知があり、9月末頃には受験票が送付されます。

宅建試験の実施(10月)

原則として、宅建試験は毎年10月の第3日曜日に実施されます。
当日の試験時間は、13時〜15時までの2時間。12時30分から試験に関する説明が行われるので、それまでに自席に着席しておきましょう。登録講習修了者は、試験の一部が免除※されるため、試験時間は13時10分〜15時までとなります(※免除制度については後述)。

合格者の発表(12月)

原則として、毎年12月の第1水曜日に合格者が発表されます。合格者の受験番号は、都道府県ごとの所定の場所に掲示され、その後、合格者に合格証書が郵送されます。
※合格後、宅地建物取引士(宅建士)となるためには、受験地の都道府県知事の宅地建物取引士資格登録を受け、かつ、宅地建物取引士証の交付を受ける必要があります。

2. 宅建試験の申し込み方法(インターネット/郵送)

宅建の試験申し込みは、上述の通り<インターネット>もしくは<郵送>での受付となります。ここからは、改めてそれぞれの申し込みの際に注意すべき点を確認していきましょう。

(1)インターネット申し込み

言うまでもなく、期間中は24時間申し込み可能であることがインターネット申し込みのメリットです。確認しておきたいポイントは下記の通り。

・郵送申し込みより受付期間が短い

先に掲載の通り、申込受付期間は郵送が1カ月間であることに対して、インターネットでは2週間程度と限定的です。また、申し込み期間中は24時間利用可能ですが、受付初日と最終日は時間に注意が必要です。

既に終了していますが、令和元年(2019年)の申し込み利用可能日時を見てみると「令和元年7月1日(月)9時30分〜7月16日(火)21時59分」でした。初日は日付の変わる0時からではなく、最終日も23時59分までではないことに注意しましょう。

・申し込みはパソコン利用に限る(スマートフォン、タブレットなどの利用はできない)

インターネット申し込みとはいうものの、今のところはパソコンからの申し込みに限定されている上、対応ブラウザは「Internet Explorer(バージョン10~11)」と「Edge」のみとなっています。

・複数の試験会場がある都道府県の場合は、先着順で会場を選択できる

インターネット申し込みの場合は、先着順で試験会場を選択することができるため、この点に関しては郵送に比べてアドバンテージがあるといえそうです。

・試験で5問免除を受けようとする場合は、登録講習の受講時期に注意

宅建試験には、宅地建物取引業に従事している人向けの免除制度があります。この後、「4. 宅建試験の試験科目」の「(3)登録講習を受けると5問免除される」で解説しますが、こちらの記事もご参照ください。

登録講習を受講して5問免除を受けようとする場合、インターネットで宅建試験の申し込みをするには、6月中旬頃までには講習を修了している必要があります(修了者データが一般財団法人不動産適正取引推進機構に届いていなければならないため)。

免除を受けようとする場合は、2~3月中に登録講習の受講申し込みを行いましょう。登録講習の修了が遅くなるとインターネット申し込みはできなくなるので、十分な注意が必要です。

その他、インターネット申し込みができない登録講習修了者について、詳しくは一般財団法人不動産適正取引推進機構のホームページをご覧ください。

 

(2)郵送申し込み

郵送による申し込みは約1カ月にわたって受付されているので、多少の手間はかかるものの余裕を持って出願できます。確認ポイントは以下の通りです。

・簡易書留郵便で送付し、申し込み期間中の消印があること

簡易書留郵便という指定がありますので、ポスト投函ではなく郵便局から発送する必要があります。

・都道府県によっては希望の試験会場を選択できる

ただし、郵送到着順の会場指定となるため希望が通らない可能性もあります。特に会場の希望がない場合は、この点に関して気にすることはなさそうです。

・顔写真の添付が必要

パスポート申請用サイズ(縦4.5cm、横3.5cm、頭頂からあごまでが長さ3.2cm以上3.6cm以下)の顔写真を提出します。不適切な場合は差替えの指示があり、指示に従わない場合は受験申込書が受付されません。指示通りに適切な写真を用意しましょう。

3. 宅建試験の申し込みにともなう手続き、注意事項

インターネットや郵送で宅建試験の申し込みを行うと、それにともなう手続きや注意事項が発生します。まずは受験手数料の支払いについて見ていきましょう。

(1)受験手数料

受験手数料は7,000円です。消費税及び地方消費税は非課税となります。一度振り込んだ受験手数料は、申し込みが受付されなかった場合を除いて返還されないことを覚えておきましょう。

インターネット申し込み、郵送申し込み、それぞれ支払い方法が異なります。詳しくは一般財団法人不動産適正取引推進機構のホームページをご覧ください。

(2)申し込み後の注意事項

受験の申し込み・受験手数料の支払いを済ませた後に、疑問が出てきたり、身辺に変化が起こることもあるでしょう。次に挙げるのは、そういった場合の注意事項です。

引っ越しや転勤などを理由に、試験地・試験会場の変更はできる?

申し込んだ試験地または指定の試験会場を、受験者の都合で変更することは一切できません。

結婚して改姓し住所も変わったが、どのような手続きが必要?

引っ越したらまずは郵便局へ転居届を出しましょう。試験当日には、各試験室の試験監督員から「データ修正票」の交付を受け、変更後の姓と新住所などを記入して提出します。なお、解答用紙の氏名は旧姓で記入すること。

受験票を紛失した。

試験当日、試験会場に設けられた「相談係」に申し出ると再発行が受けられます。事前の再郵送は行われません。

その他、受験申込後に注意すべき事柄について、詳しくは一般財団法人不動産適正取引推進機構のホームページをご覧ください。

4. 宅建試験の出題科目

宅建試験の受験申込を済ませると、試験勉強もいよいよ追い込みの時期といったところでしょうか。ここからは宅建試験の出題科目や試験対策についてお伝えします。

(1)宅建試験の概要

ⅰ 出題形式

4肢択一式の全問マークシート方式で、合計50問(登録講習修了者は45問)が出題されます。記述問題はありません。

ⅱ 出題科目

宅建業法に基づき、宅地建物取引業に関する実用的な知識があるか判定することに基準が置かれており、試験の内容はおおむね次の通りです。

1. 土地の形質、地積、地目及び種別並びに建物の形質、構造及び種別に関すること
2. 土地及び建物についての権利及び権利の変動に関する法令に関すること
3. 土地及び建物についての法令上の制限に関すること
4. 宅地及び建物についての税に関する法令に関すること
5. 宅地及び建物の需給に関する法令及び実務に関すること
6. 宅地及び建物の価格の評定に関すること
7. 宅地建物取引業法及び同法の関係法令に関すること。

これらを試験科目に分類すると、下表のように「権利関係」「宅地建物取引業法(宅建業法)」「法令上の制限」「税・価格」「免除科目」となります。

試験科目該当分野関連する法律・法令
権利関係2民法借地借家法不動産登記法
建物区分所有法
宅建業法7宅地建物取引業法(履行確保法を含む)
法令上の制限3都市計画法建築基準法国土利用計画法
農地法宅地造成等規制法土地区画整理法
税・価格4・6所得税印紙法不動産取得税
固定資産税鑑定評価
免除科目1・5住宅金融支援機構景品表示法統計
土地建物

この表をもとに、次項では宅建試験の対策について解説します。

(2)宅建試験対策

暗記科目である「宅建業法」「法令上の制限」「税・価格」は、必要事項や数値を覚えられた分だけ得点につながります。

一方で「権利関係」は法律に関する理解が求められる分野です。既に法律になじみがある方は、この「権利関係」で得点しやすいため、有利といえます。難しい科目ですが、理解できれば一気に合格の可能性が高まるので、諦めずに学習しましょう。

ⅰ 権利関係

権利関係の問題は宅建業法に次いで出題数が多く、14問ほどです。民法や借地借家法に関する理解が求められるため、試験科目の中では最も難しく、勉強時間も必要となります。

一方で他の科目のように、数字を暗記する必要はないため、考え方さえ理解できれば解きやすい科目と言えるでしょう。

ⅱ 宅建業法

試験科目の中で最も対策すべきは、宅建試験の中心となる「宅建業法」です。全50問のうち宅建業法に関する問題は約20問と、最も多い出題数となっています。数字などの暗記が多い科目ですが、できれば9割以上、最低でも8割の得点を目指しましょう。

ⅲ 法令上の制限

この科目は暗記科目です。必要事項や数字などをしっかり覚えて試験に臨む必要があります。宅建業法と同じように、暗記さえすれば得点源となる科目です。

ⅳ 税・価格

不動産取引に関する税金や法律などに関して出題されますが、これも基本的に暗記科目です。必要事項をしっかり暗記し、確実に得点できるようにしましょう。

ⅴ 免除科目

先述の通り、宅建試験には、宅地建物取引業に従事している人向けの免除制度があります。対象者が免除される問題は、「土地の形質、地積、地目及び種別並びに建物の形質、構造及び種別に関すること」と「宅地及び建物の需給に関する法令及び実務に関すること」です。

免除制度について詳しくはこちらの記事もご覧ください。

(3)登録講習を受けると5問免除される

ⅰ 登録講習とは

登録講習とは、宅地建物取引業に従事している方向けの法定講習のことです。登録講習の修了後3年までは、宅建試験で5問が免除されます。登録講習は、国土交通大臣の登録を受けた通信講座や資格学校などの登録講習機関で受講できます。詳しくは、国土交通省ホームページの登録講習実施機関一覧をご確認ください。

ⅱ 登録講習のスケジュール

登録講習の申込書は毎年11月頃に配布され、実施時期は通信講座が3月〜4月頃、資格学校が5月~7月頃となります。

2カ月の通信教育ののち、スクーリングで2日間の講義を受講し、修了試験に合格すると、約1週間後に「登録講習修了者証明書」が交付されます。この証明書は宅建試験の免除を受けるために必要となるものです。

ⅲ 登録講習の受講時期に注意

申し込み方法の項でも触れた通り、宅建試験で5問免除を受けようとする場合、登録講習の受講時期には注意が必要です。ポイントは、登録講習の修了試験合格から登録講習修了者証明書の交付までに、1週間程度かかるという点です。

特に希望する試験会場がある場合は、宅建試験の申し込み開始となる7月初旬には申込むのが理想ですので、6月末には登録講習修了者証明書の交付を受けておく必要があります。逆算して、6月中旬にはプログラムを終えられるように受講するのがよいでしょう。

5. サマリー

いかがでしたでしょうか。
ここまで、宅建試験のスケジュール、申し込み方法、登録講習と5問免除などについて解説してきました。
試験のスケジュール詳細を把握した上でゴールを逆算し、計画的に効率良く学習を進めていきましょう。

6. まとめ

・宅建試験の申し込みは7月、試験は10月、合格発表は12月
・申込み方法はインターネットと郵送
・インターネットの方が郵送より受付期間が短い
・出題科目は、考え方の理解が必要なものと暗記が必要なものに分けられる
・宅地建物取引業に就いている人のための5問免除制度がある
・5問免除には登録講習の受講が必要。申し込み・受講時期には要注意

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