宅建士(宅地建物取引士)とはどんな資格?宅建士(宅地建物取引士)を活かせる仕事やメリットについて紹介します!

宅建士(宅地建物取引士)とはどんな資格?宅建士(宅地建物取引士)を活かせる仕事やメリットについて紹介します!

就職や転職に有利な資格として、「宅建」「宅建士」のフレーズを耳にしたことがあると思います。しかし、「なんとなく不動産に関する資格であることは知っているが、具体的にどのような資格なのか知らない関係がない」と考えている方も少なくありません。確かに、宅建士は不動産関係に特化した資格内容です。

しかし、実際はさまざまな業界で活かすことができるため、不動産業界に限らず非常に重宝されやすい資格になります。転職に役立つ資格を取りたいと思っているなら、宅建はおすすめの資格です。

そこで今回は、宅建士の資格と活かせる仕事について詳しく解説していきます。

1 宅建士(宅地建物取引士)とは?

宅建士とは、正式名称を「宅地建物取引士」(以下 宅建士という)という国家資格です。受験資格が必要なく、基本的に誰でも受験することができます。ここでは、具体的な業務内容など、宅建士の概要をご紹介します。

 (1) 宅地建物取引士と呼ばれる国家資格

宅建は多くの受験者数を誇る国家資格です。宅地建物取引士の試験は、「宅建試験」と呼ばれており、基本的に誰でも受験することができます。

主に宅地建物取引業法に基づいて業務を行う士業で、不動産会社や不動産業者と呼ばれる「宅地建物取引業者」には、この宅建士が必ず在籍していないといけません。そのため、この試験に合格することで、不動産関連に関するプロとして不動産業界などの就職に有利になると言われています。

 (2) 宅建士の仕事内容

不動産業務には、「独占業務」と呼ばれる3つの業務があります。具体的には下記の業務です。

・物件に関する重要事項の説明
・説明書類への記名・押印
・契約書への記名・押印

上記の業務は、不動産売買の取引を行う際に必ず必要となる業務です。そのため、宅建士がいなければ、不動産業者は取引を遂行できません。具体的にどのような業務なのか、それぞれ解説していきます。

① 物件に関する重要事項の説明

まず、ひとつ目の業務内容は、物件に関する「重要事項の説明」です。不動産業者には、買主や借主となる消費者に対して、対象となる物件に関する35条書面と呼ばれる「重要事項説明書」を交付したうえで、宅建士が直接説明する義務があります。その際、説明をする者は、資格を保有していることを証明する「宅地建物取引士証」を提示しなければいけません。

説明書類には、登記に関する内容や電気などの供給設備、災害警戒地域に認定されているかなど、物件の詳細が明記されています。これらをすべて説明し、消費者の同意を得てはじめて売買契約の締結を結べます。

一見シンプルな業務ですが、不動産取引は大きなお金が動くため、相手に納得して売買(賃借)してもらう必要があり、とても重要です。そのため、専門知識をもつと認められた宅建士のみが行うことを許されています。

 ② 説明書面への記名押印

重要事項を相手方に説明したことを証明するために、重要事項説明書宅建士の記名と押印が必要となります。

不動産取引は1度に大きなお金が動くため、トラブルが起こると消費者に大きな損害が生じるリスクがあります。そのため、消費者が契約内容や不動産情報を理解し、双方同意のうえで契約を締結したことを証明するために、記名と押印が必要です。

③ 契約書への記名押印

最後は、それぞれの取引時に交わす「契約書への記名・押印」業務です。不動産業者と買主(借主)が契約を締結したことを証明する書面となるため、前もって宅建士がすべてに目を通し、内容に誤りがないことを確認したうえで記名・押印を行います。

ただし、重要事項説明書と違い、この契約書を説明する際には不動産業者は宅建士に説明させる義務はありません。ですから、記名や押印のみ宅建士が行い、契約書の説明は宅建士以外の者が行うこともあります。

(3) 宅建士として働くには?

ここでは実際に宅建士として働くため必要となる2つの条件について解説していきます。

 ① 宅建の資格を取得する

宅建士として働くためには、宅建士の資格を取ることが絶対条件です。ただし、資格取得後すぐに宅建士として仕事ができるわけではありません。

 ② 合格した後には登録が必要 

宅建試験に合格後、すぐに宅建士を名乗れるわけではありません。宅建士として業務を行うには、試験に合格後、「資格取得登録」を行ったうえで、「宅建士証」を交付してもらう必要があります。しかし、登録するためには、以下の2つの条件のうち、どちらか一方を満たしていなければなりません。

・2年以上の宅地建物取引の実務経験を有している
・登録実務講習を修了している

不動産業者などで2年以上実務経験をされている方は、合格後スムーズに資格登録申請を行うことが可能です。一方、実務経験を有していない方は、試験合格後、登録実務講習を受ける必要があります。すべての講習を修了することで、2年以上の実務経験者と同等の能力を有すると認められ、登録申請を行うことが可能です。

2 宅建試験の資格を取得する前に知っておきたいこと

 

資格取得を検討するうえで最も重要なことは、宅建の資格があなた自身にどのような影響を与えるのかではないでしょうか。結論からいうと、資格取得により活躍できる幅が広がり、就職や転職に有利になります。

なぜなら、不動産業界に限らずさまざまな業界で宅建保有者は重宝され、企業から一目置かれる存在だからです。さらに、自身のスキルアップも図れます。


(1) 宅建の資格取得によって得られるメリット 

 資格を取得することで得られる具体的なメリットをご紹介します。主なメリットは以下の4つです。

・就職や転職に役立つ
・スキルアップできる
・将来性がある
・私生活でも役に立つ

それぞれ具体的に説明していきます。

① 就職や転職に役立つ

不動産業界には、独占業務とは別に、「宅地建物取引士の設置義務」があります。宅地建物取引士の設置義務とは、ひとつの不動産事務所に対して、5人にひとりの割合で「宅建資格保有者」を設置するよう定めている法律です。

不動産会社の社員であっても、宅建を保有している人は多くはありません。しかし不動産業者が業務を拡大するためには、資格保有者が不可欠です。さらに、就職に限らず、独立や起業を目指す方にもおすすめの資格です。自身で不動産業を開業できることに加え、宅建士の業務も遂行できるので、会社に属さなくても宅建士として活躍できます。

② スキルアップ

専門性が高い宅建の資格を保有することは、自身のスキルアップにもつながります。会社で任される業務の幅が広がり、対応できる案件も増えていくため、多くの経験を積めます。また、不動産会社の中には資格手当の支給を行っている企業もあります。給与アップを目指せるのはもちろん、役職者への昇格材料としても一役担ってくれる資格です。

③ 将来性がある

グローバル化が進む現代社会において、不動産業界の需要は活性化しています。将来的にみても、不動産業界の需要がなくなることは考えづらいため、宅建士の活躍の場が減ることはないといわれています。不動産業界が扱う建物・土地は、住居や商業施設に活用され、人々の生活基盤を支えています。今後も人々の生活が続く限り、住宅の取得などによる需要は安定して維持されるでしょう。

さらに、高齢者世帯の増加や空き家などの老朽化問題が話題になる昨今、再開発や建て替えなどにより不動産業界の需要が高まることも予想されています。これらを踏まえて将来的にみると、宅建士の需要は安定して保たれると予見できるのです。

④ 私生活でも役に立つ

将来あなたが住居を購入する際に、宅建の資格は大いに役に立ちます。不動産は人生の中で、最も大きな買い物です。そして、長期間多額の住宅ローンを返済していきます。生活水準の維持、納税などを考えると、綿密に資金計画を立てて購入しなければいけません。

資金計画を立てるには相応の知識が必要となるため、不動産業者や建設会社に一任してしまう人が多いです。しかし、これらの知識は資格勉強時に身に付くため、自分自身でコントロールが可能。仕事に限らずプライベートにも活かすことができるのは、大きなメリットだといえます。

(2) 宅建の資格が活かせる業界 

冒頭でも述べましたが、宅建の資格が活かせる場は、不動産業界に留まりません。現在、宅建士の活躍の場はさまざまな業界に広がっており、宅建の取得を歓迎する企業が増えています。試験に合格した際は、例えばここで紹介する業界で活かせます。就職や転職を検討する際は、ぜひ参考にしてみてください。

 ① 不動産業界

最も資格を活かすことができる業界は、やはり「不動産業界」です。

不動産仲介を扱う業者はもちろん、マンション管理などを行う不動産管理会社にも需要があります。不動産管理会社は、基本的に管理業務をメインとしていますが、自社で不動産の仕入れから仲介、管理まで、すべての業務を行う企業が増えているのです。この仕入れや売買の業務を行う際に宅建士が必要となることから、宅建保有者は業界内でも重要視されています。

② 建築業界

ハウスメーカーを中心に、自社で建設したマンションや戸建てなどの販売・賃貸業務を行う企業があります。このような企業は、売買契約を締結する際に重要事項の説明や記名・押印の業務が発生するため、宅建士が必要となるのです。

③ 金融業界

 銀行をはじめとする金融業界でも、宅建士の資格は重要。金融業界の業務の中には、債務者の不動産を担保とすることで融資を判断する融資業務があるからです。担保となる対象の不動産に対して正確な評価をするには、適切な知識が必要なため、宅建士の資格保持者を求めています。

④ その他

上記に属していない業界でも、宅建士の資格が役に立つケースが多くあります。例えば、自社で不動産を所有しているケースです。所有している不動産を賃貸物件として貸し出す際に、宅建士は重要事項の説明などを行えるため、企業にとって非常に心強い存在になります。

(3) 宅建と併せて取得したい資格

宅建の資格だけでもさまざまな業界で有利に働きますが、併せて取得しておくことでより多くの仕事に役立つ資格があります。また、独立や起業する際も、他社との差別化を図ることが可能です。

複数の資格を保有していることで、幅広く高い知識を保有している証明となり、信頼を得やすくなります。業務の幅も広がるので、経済面でのメリットも少なくありません。ここでは宅建士と相性の良い4つの資格を紹介していきます。

① 司法書士

司法書士は、シンプルに言い換えると、法律に関するプロです。主な業務は、不動産登記・商業登記、供託手続きなどの書類作成や手続きの代理業務をはじめとし多岐に渡ります。また、法務大臣の認定を受けた司法書士(認定司法書士)については、民事事件などの代理業務を一定の範囲内に限り行うことができます。不動産業界においては非常に重要なポジションです。

② 行政書士

 行政書士とは、総務省が管轄している士業のひとつです。企業や個人の代わりに、行政や法律的な権利義務などの証明に関する書類を作成し、代理申請の業務を行います。さらに、専門的な知識を活かして、分かりづらい行政の手続きに悩んでいる人にアドバイスもできます。

③ 簿記検定

 簿記の資格は、企業の経理において活躍します。例えば、消費者に不動産の提案を行う際に、消費者の状況に合わせて明確な資金計画を算出することが可能です。 簿記を取得することで、消費者に安心感を与え、より論理的な取引交渉をすることができます

 ④ 不動産鑑定士

 不動産鑑定士は、弁護士を輩出する司法試験と並ぶ「三大国家資格」のひとつです。国内で行われている資格試験の中でも特に難易度が高く、資格保有者はわずか8,000名認程度しかいません。このことから、不動産関係の資格の中で、最高峰に値する資格だと言われています。

 主な業務は、不動産自体の価値を鑑定するほか、対象となる不動産が生み出す経済効果を鑑定士として正確に算出することです。

3 サマリー

 宅建士の資格を取得することには、大きなメリットがあります。企業に多くの利をもたらすほか、さまざまな業界で通用することが理由です。昇給・昇格にも役立つことを考慮すると、社会人としての長い人生において取得して損することはないでしょう。

4 まとめ

・宅建士として働くには宅建資格を取る必要がある

・宅建の資格をとると、就職や転職に役立つ、スキルアップできる、将来性がある、私生活でも役に立つなどのメリットがある

・宅建伏せて、司法書士や行政書士の資格を取得すると良い

 

 

 

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