宅建の5点免除とは?5点免除を受けるための方法

宅建の5点免除とは?5点免除を受けるための方法

宅建試験で5点免除制度を利用することで、合格へぐっと近づくことができます。

しかし5点免除は利用対象者が定められており、対象者以外は利用できない制度です。さらに対象者であっても、無条件で制度を受けられる訳ではありません。

もし、5点免除制度の利用を検討している場合、対象者の条件やその他の詳細を知っておくことが大切です。

本記事では、5点免除制度について詳細にご紹介しますので、利用する際の参考にしてみてください。

 

1 宅建試験の5点免除とは?

宅建の5点免除制度は、言い換えれば宅建試験の50問中5問を正解扱いにしてくれる魅力的な制度です。

5点免除制度を利用することで、宅建試験合格の近道にもなります。

しかし、5点免除の内容について詳細に知っている人は決して多くありません。

5点免除制度の利用を検討している方は、しっかりと確認しておきましょう。

 

(1) 5点免除の概要

5点免除制度とは、宅建試験の50問中5問が免除される制度のことです。

したがって、制度を利用すれば一般の受験者より合格点数が5点も引き下げられます。

ただし、試験問題が5問少なくなるものの、試験時間は10分短縮されることを覚えておきましょう。

また、5点免除される期間は、修了試験に合格してから3年間と定められています。

つまり、最大2回(宅建試験は1年間に1回)は5点免除制度を使用しての受験が可能です。そのため、3年間の間に宅建合格を勝ち取るよう努力しましょう。

 

(2) 5点免除の対象者

5点免除制度は、誰でも利用できる訳ではありません。対象者となるには2つの条件があります。それは以下の2つです。

・登録講習を受講して修了試験に合格すること

・従事する宅建業者が発行する「従業者証明書」を用意できること

つまり、宅建業者で働いていて、なおかつ登録講習を受講して修了試験に合格した人のみが5点免除制度を利用することができます。

一見ハードルが高そうに見えますが、登録講習と修了試験の難易度はそう高くありません。宅建業者で働いていれば、5点免除を利用できる可能性は十分にあります。

 

(3) 5点免除の対象となる問題

5点免除制度の対象となる問題は、宅建試験の46問目〜50問目までが該当します。具体的には、以下の表の通りです。

問46〜問48 宅地及び建物の需給に関する法令及び実務に関する問題
問49〜問50 土地の形質や種類、地目と建物の形質や構造に関する問題

参考元「 宅地建物取引業法施行規則8条」

上記の問題は決して難しくはありませんが、一般受験者の中ですべて正解している方はほとんどいません。そのため5点免除制度は、一般受験と比較すると非常に有利な制度であるといえます。

 

(4) 5点免除で合格率は上がる?

5点免除制度を利用することで合格率は確実にあがります。それは実際の数字にも現れているからです。令和2年の合格者の数値を計算して以下の表にまとめたので、確認してみてください。

令和2年度 5点免除制度利用者 一般受験者 全体
受験者数 45,492人 123,497人 168,989人
合格者数 8,902人 20,826人 29,728人
合格率 19.6% 16.8% 17.6%

上記のように合格率で確認した場合、2.8%の差があることがわかります。

5点免除を利用できる環境にある方は、ぜひ利用しましょう。

2 宅建試験の「5点免除」に必要な登録講習の詳細

5点免除制度を利用する際は、登録講習を受けて修了試験に合格する必要があります。そのため、登録講習の詳細を知っておくことは非常に重要です。事前にしっかり確認し、5点免除を利用できる方はぜひ参考にしてみてください。

(1) 登録講習とは

登録講習は、5点免除制度を利用するために必ず受講する必要があります。

しかし、登録講習を受講できる場所は、国土交通大臣の登録を受けた登録講習機関のみに限られているのがポイントです。登録講習を受講するためには、登録講習機関まで講習を受けに行く必要があります。

また、この登録講習を修了するためには、通信講習スクーリング(10時間の通学講習)が必要です。それらを満たすことで修了試験を受験することができます。

ちなみに、その修了試験で7割以上正解して合格すると、登録講習修了者証明書が交付される点も覚えておきましょう。

これにより、宅建試験での5点免除を利用することができます。

 

(2) 登録講習受講のための条件

登録講習を受講するための条件は、宅地建物取引業に従事していることです。

つまり、宅地建物取引業に従事していることを証明する従業者証明書があれば、登録講習を受講することができます

 

(3) 登録講習の開催場所

登録講習が開催される場所は、国土交通大臣の登録を受けた登録講習機関の用意する教室です。

有名なところでは、宅建のテキストも発行している株式会社日建学院や、TAC株式会社などがあります。

ちなみに、その他の登録講習機関は国土交通省のホームページから確認できるので、事前に確認しておきましょう。

※建設産業・不動産業:登録講習の登録講習機関一覧 – 国土交通省

https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/sosei_const_tk3_000074.html

 

(4) 登録講習の申し込み期限

登録講習には申し込み期限はありません。

しかし、今回は宅建試験で5点免除を受けることが目的なので、宅建試験の申し込み期限である7月31日までには登録講習修了者証明書を手に入れる必要があります。

そのため、以下の工程から逆算して登録講習に申し込むようにしましょう。

 

・登録講習の申し込み

・通信講座(約2か月)

・スクーリングと修了試験(2日)

・修了者証明の交付

 

上記すべて合わせたうえで余裕を持っても、宅建申し込み期限の3か月前、つまり4月中に申し込めば問題ありません。

しかし、宅建試験をインターネットで申し込む際は注意が必要です。

登録講習機関から6月中旬までに登録講習修了者として「不動産適性取引推進機構」へデータが送られていなければ、その年の宅建試験では登録講習修了者として扱ってもらえません。

そのため、インターネットでの申し込みを検討している方は、2月中までに申し込むようにしましょう。

 

(5) 受講の申し込み方法

ここでは、日建学院の登録講習の申し込み方法を例にご紹介します。

1.日建学院コールセンターもしくは各校で受講申請書を取得する

2.証明写真3枚と従業員証明書の写しを用意する

3.受講料を支払う

4.受講開始

ただし、詳細はスクールによって異なるため、希望するスクールを申し込む流れは必ず確認しておきましょう。

 

(6) 受講中に携帯しなければならない「従業者証明書」について

登録講習を受講するためには、従業者証明書が必要不可欠です。ここでは、従業者証明書の詳細についてご紹介します。

 

① 従業者証明書とは

従業者証明書は、宅地建物取引業の従業員であることを証明するカード型の写真付き証明書です。

宅地建物取引業法第48条により、宅地建物取引業者に対して、従業員に携帯させることを義務付けています。そのため、宅建業者の従業員であれば所持しているはずの証明書です。

また、従業員証明書は、宅建試験での5点免除制度を利用するのに必要な登録講習を受講するために必須の証明書でもあります。

 

② 従業者証明書の様式

従業者証明書は、法令によって様式が定められています。様式の詳細は国土交通省のHPに記載があるので、確認してみましょう。

また国土交通省のHPでは、従業者証明書の様式をダウンロードできます。もしも宅地建物取引業者の従業員で、従業員証明書がない場合、会社に相談して作成してもらうとよいでしょう。

 

※建設産業・不動産業:様式集 – 国土交通省

https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000176.html

https://www.mlit.go.jp/common/001180618.pdf

 

(7) 受講費用の目安

登録講習を受講する際の費用の目安は、1万円〜2万円程度になります。

例えば、宅建講座で有名な日建学院の受講料は1万5千円です。

このように、1万円〜2万円のコストで5点免除されるのは、非常に大きなメリットといえます。

 

(8) 「登録実務講習」との勘違いに注意

よく「登録実務講習」と「登録講習」を間違える人がいます。

「登録実務講習」は、宅建試験合格後に宅地建物取引士として登録するための講習です。

一方「登録講習」は、前述のとおり、宅建試験における5点免除を利用するための講習になります。名前は似ているものの、内容はまったく異なるので注意が必要です。

▼こちらの記事も合わせてご覧ください。
宅建の試験内容とは?科目の特徴や実際に出る問題を紹介

3 宅建試験の「5点免除」を受けるデメリット・注意点

宅建試験に合格するためにもぜひ利用したい5点免除の制度ですが、デメリットや注意点もあります。

・講習に費用と時間がかかる

・試験時間が10分短くなる

・登録講習の修了試験に落ちると5点免除を利用することができない

上記は大きなデメリットとはいえません。しかし、注意しておかないと5点免除を利用できなくなる可能性があるので念頭に置いておきましょう。

 

(1) 講習に費用と時間が掛かる

登録講習の受講には、それなりの費用と時間がかかります。費用については先述した通り1〜2万円。

所要時間は、通信講座に2か月とスクーリング(通学講座)に2日です。申し込みや登録講習修了者証明の発行までの時間を考慮すると、多めに見積もって約3か月必要になります。

登録講座の受講には、それなりの費用と時間がかかるものの、それを超えるメリットがあるのは明白です。

受講資格のある方は、登録講座を受講するようにしましょう。

 

(2) 試験時間が10分短くなる

5点免除を利用することで試験時間も10分短縮されるため、実際の試験時間は1時間50分になってしまいます。

デメリットとはいえ、実際に問題数も5問減るので大きな問題にはならないでしょう。

2時間を単純に50問で割ると、2分40秒になります。そのスピードで5問を解くと12分です。通常の受験者よりも2分、解答時間が多いとも言えます。

知らずに時間配分をミスすることがないよう、あらかじめ試験時間が短縮されることは把握したうえで練習しておきましょう。

 

(3) 登録講習の修了試験に落ちると5点免除は受けられない

登録講習の修了試験に落ちてしまうと、5点免除は利用できません。

せっかく相当なお金や時間をかけて受講していても、免除ができないこともあり得ます。

しかし、修了試験の難易度はそれほど高いものではないため、実際に、落ちる人は1割にも満たないといわれています。

しっかりと講習を受けて重要ポイントをメモしておくことで、十分に合格することができるはずです。

 

4 まとめ

宅建における5点免除は、宅建試験に合格するための近道といっても過言ではありません。

そのため、登録講習の受講資格があるのであれば、ぜひ受けることをおすすめします。

しかし、5点免除の注意点を知らなければ、利用できなくなってしまうかもしれません。

本記事では、5点免除に関する詳細をご紹介しました。5点免除を検討する際の参考にしてみてください。

宅建カテゴリの最新記事