司法試験に合格するには?令和2年度司法試験合格データから紐解く

司法試験に合格するには?令和2年度司法試験合格データから紐解く

1月12日水曜日に令和2年度司法試験合格発表がありましたね。

今年度は新型コロナウィルス感染拡大の影響を受けて、例年5月に行われる試験が8月に延期されるなど受験生と受験生を支える家族にとってもまた大変な状況であったことは間違いありません。

『法曹三者』を目指し、それに向かって努力を重ねることは簡単なことではありません。

司法試験合格という目標に向かう本人の強い気持ちが大切であることは勿論のこと、勉強する環境も非常に重要です。

何を選択し、どのような方法で勉強をすれば司法試験の合格を手にすることができるのでしょうか?

今回の記事では、令和2年度の合格発表のデータから紐解き、おすすめの方法をお伝えして参ります。

社会人や大学生だけではなく、中学生・高校生の親御さんにもお子さんの大切な進路をサポートする際に是非ご参考にしていただければと思います。

 

 

1 令和2年度司法試験合格発表データ

それでは、さっそく令和2年度の司法試験合格発表のデータをみていきましょう。

 

【令和2年度司法試験の採点結果】

 

                     総計 法科大学院ルート合計    予備試験ルート合計
合格者数(合格率%) 1,450人(39.1%) 1,072人(32.7%) 378人(89.4%)               
出願者数 4,226人 3,791人 435人 
受験予定者数 4,100人 3,666人 434人
受験者数 3,703人 3280人 423人
短答式試験の合格に必要な成績を得た者の数 2,793人 2,374人 419人

 

表からもおわかりいただけたかと思いますが、『予備試験ルート』の合格率の高さが驚きの数字となっています。

これに対して、『法科大学院ルート』では受験者数のうち900人余りが短答式試験の関門を突破する事が敵わない結果となりました。 

 

【年齢別構成】

平均年齢 28.4歳
最高年齢 69歳
最低年齢 20歳

 

【性別構成】

男性 1,083人(74.69%)
女性 367人(25.31%)

 

【司法試験受験回数】

1回目 960人
2回目 222人
3回目 126人
4回目 85人
5回目 57人

 

【既修・未修別】

既修者法学部 769人
既修者非法学部 59人
未修者法学部 186人
未修者非法学部 58人

 上記のデータを見ていくと、全体の受験者数に対して合格者数の数は40%ほどとなっていることがわかります。

この数字だけを見ると合格率は決して低くはないと感じられるのではないでしょうか。

しかしながら、ここに至るまでが、言わずもがな誰にでも出来ることではありません。

 

(1) 法科大学院別合格率ランキング

続いて、法科大学院合格率ランキングを見ていきましょう。

上位にランクインしているのはどこの法科大学院なのでしょうか?

ここでは、一部を抜粋し20位までをご紹介します。

【法科大学院別合格者数ランキング1〜20位】

順位 法科大学院名 受験者数(人) 合格者数(人) 合格率
1 愛知大学法科大学院 9 7 77.8%
2 一橋大学法科大学院 119 84 70.6%
3 東京大学法科大学院 212 126 59.4%
4 京都大学法科大学院 185 107 57.8%
5 東北大学法科大学院 49 26 53.1%
6 鹿児島大学法科大学院 2 1 50.0%
7 慶應義塾大学法科大学院 251 125 49.8%
8 神戸大学法科大学院 126 62 49.2%
9 九州大学法科大学院 45 21 46.7%
10 名古屋大学法科大学院 57 23 40.4%
11 大阪大学法科大学院 90 34 37.8%
12 早稲田大学法科大学院 208 75 36.1%
13 創価大学法科大学院 47 16 34.0%
14 中央大学法科大学院 289 85 29.4%
15 広島修道大学法科大学院 7 2 28.6%
16 筑波大学法科大学院 56 15 26.8%
17 岡山大学法科大学院 30 8 26.7%
18 日本大学法科大学院 81 21 25.9%
19 同志社大学法科大学院 118 28 23.7%
20 明治大学法科大学院 127 30 23.6%

 表からもおわかりいただけるように、有名大学が上位にランクインしています。

(2) 予備試験経由合格者のデータ

続いて、高い合格率を誇る『予備試験ルート』での司法試験合格者のデータを見ていきましょう。

いったいどのような受験層となっているのでしょうか。

【司法試験合格者(予備試験ルート)】

年齢別 最終合格者(人)
19歳以下 0
20〜24歳 217
25〜29歳 57
30〜34歳 29
35〜39歳 23
40〜44歳 21
45〜49歳 11
50〜54歳 9
55〜59歳 8
60〜64歳 2
65〜69歳 1

 

職種別 最終合格者(人)
公務員 23
教職員 0
会社員 33
法律事務所事務員 7
塾教師 3
自営業 3
法科大学院生 115
大学生 146
無職 39
大学院生 2
その他 7

 

最終学歴別 最終合格者(人)
高校在学中  0
高校卒  0
大学卒業  65
大学在学中 146
大学中退  5
法科大学院修了  35
法科大学院在学中 112
法科大学院中退 3
法科大学院以外の大学院修了 9
法科大学院以外の大学院在学中 2
法科大学院以外の大学院中退 1
その他 0

これらのデータから、大学生や法科大学院に通いながら予備試験に合格し、さらには司法試験に見事合格をしているケースが多い事がわかりますよね。

2  合格へのルートは2つある

◆法科大学院ルート(未修コース3年・既修コース2年の修業期間が必要)

◆予備試験ルート(受験資格なし ※難易度が高い)

これまでも触れてきましたが、一度は見聞きしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?司法試験の受験資格を得るためには、2つあるルートのうちどちらかを通過しなければなりません。

(1)法科大学院ルートとは?

法科大学院は、“法曹養成に特化した教育を行うことを目的として創設されたプロフェッショナル・スクール”いわゆるロースクールのことです。

未修コース(法律学習経験なし)は3年既修コース(法律学習経験あり)は2年の修業年限があります。法科大学院課程の修了者には司法試験の受験資格が5年間与えられることになるのです。

法科大学院やロースクールという響きも格好よいですし、就職にも有利なのではないかという印象を受けるのではないでしょうか。「なかなか手に届かないのでは?」と感じられる方もいらっしゃるでしょう。

(2)予備試験ルートとは?

予備試験という言葉は、最近でこそテレビCMなどでも見聞きする機会がありますが、あまり熟知している方は多くはないかもしれませんね。

この機会に、正しい知識を備えて将来設計に役立てていきましょう。

予備試験とは、正しくは『司法試験予備試験』といいます。この試験に合格すると司法試験の受験資格を得る事ができます。

先でも触れましたが、受験資格はなく誰でも受験する事が可能となっていますので、経済的な理由などで法科大学院への進学を諦めたケースでもチャレンジする事が可能なのです。

もちろん、法科大学院在学中の受験も可能なので修了を待たずに早期に司法試験の受験資格を得る事も可能となります。

(3) それぞれのメリット・デメリット

どちらかが必須のルートであることはおわかりいただけたかと思います。

それでは、ご自分(お子さん)に合ったルートとはいったいどちらなのでしょうか?

それぞれのメリット・デメリットを踏まえた上でご検討なさってみてはいかがでしょうか。

【法科大学院ルートor予備試験ルート メリット・デメリット】

             メリット デメリット
法科大学院ルート 幅広い知識を得る事ができる 時間的・経済的負担が大きい
学習経験を活かした方向転換がしやすい(公務員など) 入学には大学卒業程度の資格が必要
勉強仲間ができやすい(モチベーション維持がしやすく競争心が生まれる) 法科大学院の入学試験に合格する必要がある
予備試験ルート 時間的・経済的負担が少ない 試験に必要な知識のみを学ぶ
勉強期間の短縮ができる 予備試験合格の難易度が高い
合格後の就職に有利(社会人経験を活かせるなど)  勉強仲間ができづらい(モチベーション維持が難しい)

 

社会人の方で、法科大学院ルートを検討されている方は仕事を辞めなければならず、そのリスクは非常に高いものとなる事が懸念されますよね。

ご自身、またはご家族でどちらのルートで勉強を進めていくかをしっかりと検討・相談していかなくてはなりません。

3 予備試験合格対策が法科大学院受験対策にもなる

『法科大学院ルートか予備試験ルートか、なかなか答えが見つからない!』

 

このように思われた方は、予備試験に向けた勉強を進めてみてはいかがでしょうか?

◆予備試験の科目と法科大学院入試の科目がかぶっている

◆予備試験受験に向けた勉強が法科大学院受験対策のペースメーカーとなる

おすすめするのには、とても合理的な理由があります。

上記2つの理由についてもう少し詳しく見ていきましょう。

(理由1) 予備試験の科目と法科大学院入試の科目がかぶっている

一つ目の理由は、予備試験受験対策が法科大学院受験対策をカバーするためです。これまでも見てきたとおり(令和2年 予備試験ルートの司法試験合格率89.4%)、予備試験に合格するためには司法試験の合格ラインに匹敵するほどのレベルが求められます。

言葉を選ばずに言えば、法科大学院の勉強だけでは“司法試験に合格する事”が難しいのが現実です。自ら動き、何かしらの対策を行う必要があります。

また、当然のことながら、予備試験合格レベルまで到達する事ができれば法科大学院受験対策も兼ねる事となります。既修コースの入試では、予備試験や司法試験と同じ科目で出題される論文式試験があることが一般的です。

(理由2) 予備試験受験に向けた勉強が法科大学院受験対策のペースメーカーとなる

また、試験のスケジュール的にもとても効率が良い事が挙げられます。

予備試験の短答式試験は5月、論文式試験は7月に例年行われますので、法科大学院の入試より一足早く訪れる事となります。

予備試験受験をペースメーカーとし5月迄に短答式試験対策を完成させ、7月の論文式試験の頃には7科目全てを完成させる事ができますので、自分のレベル感を知る事ができます。

不足している知識があれば補う事ができる事など、法科大学院の入試に向けて準備を行いやすいと言われています。

予備試験の論文式試験は2日間に渡って行われ大変な労力を伴います。その経験が自信となり、法科大学院入試に向けてモチベーションも良好に保てるのではないでしょうか。

厳しい試験に挑むのですから、メンタル面の維持もとても大切ですよね。

実際に既修コースの受験を目指している人が、予備試験の勉強を進めているケースが多くいらっしゃるのが実情でもあるのです。

「中学・高校では野球一筋。高校を卒業後、立命館大学経営学部に進学。予備試験講座を受講し見事神戸大学法科大学院既修コースに合格し、現在は司法試験に向けて勉強で、将来は弁護士を希望している」 (参照元:資格スクエア合格者の声一部抜粋)

他には、予備試験受験対策をしながら法科大学院を受験し、学費が全額免除になったという声も聞かれています。予備試験対策を行う事で法科大学院受験対策を優位に進める事ができるのですからメリットはとても大きいですよね。

また、予備試験に合格しつつ法科大学院に進んだとすれば、在学中に司法試験に合格する可能性も高まります。結果として、法曹三者(検察官・裁判官・弁護士)としての道を選択する事もできますし、司法試験合格レベルの知識を活かしてそれ以外の選択をする事も可能となります。どちらに転んでも盤石な体勢で安心して就職活動を行う事ができる点もメリットの一つと言えるのではないでしょうか。

4 効率良く司法試験の合格を掴み取るには『予備試験ルート』がおすすめ!

 

結論から言えば、司法試験の合格を掴み取るには『予備試験ルート』が近道です!

 

◆予備校を利用すれば比較的短期間で対策が可能

◆法科大学院に通わずに受験資格が得られる

 

一般的に、司法試験を目指すことは、その難易度や勉強時間、費用が高額になることなどが理由で“参入障壁が高い”と言われています。

そもそも、司法試験に合格するために必要な勉強時間はどのくらいなのでしょうか?

3000時間ほどで見事合格を勝ち取ることができる人もいれば、10000時間ほどの時間を要する人もいます。

ですので、一概に「〇〇〇〇時間で合格できます!」とは断言することができません。

たとえ3000時間で合格することができたとしても途方もない時間が必要となることに変わりありません。

 

・1日8時間勉強(週5日)=40時間

・3000÷40=75週間(約1年半強)

 

平日に1日8時間勉強し、それを週に5日こなし継続したとします。個人差はあるものの順調にこなしていけば最低でもおよそ1年半以上かかる計算になります。

1日8時間勉強することができる環境にいる人は、学生か専業受験生に限られます。

自分自身の勉強に対する1日の『可処分時間』を割り出し、当てはめてみてください。

例えば、ご自身が忙しい社会人であれば、平日に1日3時間という勉強時間を捻出するのは至難の技です。

また、多くの時間とお金を勉強に費やすのですから生半可な気持ちではチャレンジできませんよね。

『予備試験合格』は、ローコストで“司法試験受験への切符と高い合格率”というハイリターンを得ることを可能にする最短ルートであるといえるのではないでしょうか。

「経済的な事情で法科大学院に行けなかったけれど、予備試験ルートで司法試験合格を目指し、現在の仕事のキャリアアップを図るために勉強を開始した。結果として働きながら11ヶ月で論文式1位で見事予備試験合格!」

「以前から法律に興味はあったが、どのように勉強を進めれば良いかわからなかった。オンライン講座でスキマ時間を利用して大学の授業とアルバイトをし、楽しみながら予備試験に合格!」

「家事・育児をしながら、昔からの夢だった弁護士になるため奮起!比較的費用の安いオンライン講座でスキマ時間を使い予備試験に合格!以前に勉強経験があった弁理士の知識が役立った。」

(参照元;資格スクエア合格者の声)

また、重要なポイントは“いかに効率良く予備試験合格に向けた勉強を行う事ができるか”です。

効率の良い勉強法やカリキュラムを実践していかなければ、初学者であればなおさら時間だけが過ぎて行き司法試験合格という目標から遠のいてしまいます。

それではいったいどのように勉強を行えば良いのでしょうか?

5 司法試験の合格を目指すなら!『予備試験講座』はどこを選べば良い?

前述のとおり、効率良く勉強を進めるのであれば、予備試験・司法試験合格のノウハウが研究し尽くされた『予備校』を利用する事がおすすめです。

予備試験に特化した予備校を5つピックアップしましたので、ご参考になさってください。

どの予備校も時代の流れを反映させた受講生目線の素晴らしい特徴があります。

残念ながら本記事には全てを掲載することが叶いませんので、詳しくお知りになりたい方はホームページまたは各予備校に直接お問い合わせくださいね。

(1) 老舗といわれる大手予備校


伊藤塾

法律系資格の老舗予備校といえば伊藤塾が有名です。講義時間は長めでじっくりと法学を学びたい方に最適です。伊藤塾長の講義を一度は聞いてみたいという方は是非おすすめの予備校です。

また、合格者を多数輩出している実績がある点も魅力の一つです。

LEC

伊藤塾に並ぶ有名な老舗の予備校です。各種講座が豊富にあります。多彩な講師陣に加え、近時ではコロナウィルスの影響を受け受講生に寄り添った講座『zoom』による講座配信などを行っています。老舗ならではのノウハウだけではなく合格者を多数排出している実績があり、安心して受講できそうです。

(2) オンラインに特化した予備校

 studying

有料受講者10万人突破と、今勢いのあるオンライン予備校のうちの一つです。運営費用を徹底的にコストカットし衝撃の低価格で講座を提供しています。また、オンライン機能の充実度は利便性が高く忙しい社会人や予算をあまりかけることが難しい方にはピッタリです。

 アガルート

キャッチーなフレーズが印象的なテレビCMで一躍有名になりご存知の方も多いのではないでしょうか。元大手予備校出身の合格者多数輩出実績のある講師が立ち上げたオンライン予備校です。講師自ら作成したテキストや受講生フォローが高評価です。各種対策講座も豊富です。

資格スクエア

“逆算思考で予備試験合格を掴む”を掲げ、合格のために必要な勉強の進め方を視覚化し受講生を迷わせない工夫が高評価です。受講生フォローやオンライン機能の充実はもちろんのこと、自分の弱点を抽出するAIを駆使したアウトプット学習は一度試してみる価値ありです。(論文式1位合格者の輩出実績あり)

6 サマリー

難関国家資格である司法試験に合格するためには2つのルートがある事がおわかりいただけたかと思います。最短で合格を目指すのであれば『予備試験ルート』がおすすめであり、効率良く勉強を進めて行くためには予備校の利用が功を奏すると言っても過言ではありません。

ご自身に合ったルートで勉強を進め“司法試験合格”という輝かしい未来を掴み取ってくださいね。

7 まとめ

・令和2年度司法試験は、法科大学院ルート32.7% 予備試験ルート89.4%であり予備試験ルートの合格率が例年高い傾向にある

・法科大学院の合格率ランキングは、有名大学が上位を占めている

・予備試験合格者の受験層は、20代が最も多く大学に通いながら予備試験に合格している人も多い

・予備試験合格者の受験層は、20代のみならず社会人経験のある30代以降も多いのが特徴と言える(予備試験に受験資格はない)

・そもそも司法試験の受験資格を得る得るには2つのルートがある(法科大学院ルートor予備試験ルート)

・重複している科目があり、スケジュール的にも予備試験対策をする事で法科大学院入試対策をカバーする事ができる

・司法試験の合格を目指すのであれば『予備試験ルート』が最短ルートといえ短期合格を現実化するにはいかに効率良く勉強するかがポイント

・予備試験講座は『老舗大手予備校』から『オンラインに特化した予備校』まで幅広い選択肢があるので自分に合った予備校を選ぼう

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