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司法試験の合格率と予備試験

司法試験の合格率は24%前後。しかし一方で、予備試験合格 者の司法試験合格率は2017年に70%を超えました。司法試験の合格率や合格者の内訳から、予備試験合格者が司法試験に合格する理由まで、幅広く解説しています。

司法試験の合格率

司法試験は、法曹になるためには避けては通れない道になります。
弁護士・裁判官・検察官になった際に必要な、法律をはじめとする学識・応用能力を有しているかどうかを判定するための国家試験です。
最難関試験の一つとも言われ、かなり難易度の高い試験となっています。
ではいったい、合格率はどれくらいなのでしょうか?
なお、以下のデータは法務省ホームページを参考にしています。

合格率の推移

2012年から2017年の司法試験の合格率は以下の通りです。

合格率
2012年 25.1%
2013年 26.8%
2014年 22.6%
2015年 23.1%
2016年 22.9%
2017年 25.9%

 

ここ数年の合格率は、だいたい24%前後となっています。
新司法試験がはじまった2006年は合格率48.3%と非常に高い合格率でしたが、その後は合格率が低下し、2010年頃から24%前後の合格率を保っています。
2017年の合格率も前年からは3%上がりましたが、例年通り、ということができるでしょう。

司法試験には、法科大学院修了または予備試験合格という受験自体に高いハードルがあるにも関わらず、この低い合格率は、司法試験の難易度を物語っていますね。

 

司法試験合格者数と受験者数

司法試験合格状況

2006年から新司法試験となり、合格者数は急増しました。
しかし2012年から2017年にかけては、受験者数・合格者数ともに減少傾向にあります。

 

司法試験合格者内訳

では次に、司法試験合格者の内訳を見ていきます。

男女別

平成29年(2017年)の司法試験合格者の男女別の割合は以下のグラフのとおりです。
合格者の約8割が男性、という結果になりました。
毎年、合格者の75%前後が男性であり、2017年も例年通り、という結果になりました。

司法試験合格男女内訳

年代別

合格者の平均年齢は28.8歳、最高年齢は71歳、最低年齢は21歳でした。
最高年齢71歳はここ5年間で過去最高となりました。
平成29年(2017年)の予備試験経由の司法試験合格者年齢内訳は以下のとおりです。

司法試験合格年代別内訳

合格者の70%以上が20代となっています。
司法試験は法律の条文や判例など、膨大な量の暗記が必要となります。 
そのため、大学受験などで暗記学習にまだ慣れている大学生や大学院生などに有利と言うことができますね。

しかし、60代や70代で合格している人がいることからも、習慣的に勉強していれば誰にでもチャンスはある、ということもできます。

 

法科大学院別の司法試験合格率

次に、各法科大学院と予備試験合格者の司法試験合格率を見比べてみます。
以下は2017年のそれぞれの合格率となります。

2017年

出身 合格率
予備試験合格者 72.5%
京都大学法科大学院 50.0%
一橋大学法科大学院 49.6%
東京大学法科大学院 49.4%
慶應大学法科大学院 45.4%

 

予備試験合格者の合格率が圧倒的ですね。
また、上位に入っている法科大学院はご覧の通りとなっていますが、司法試験合格率が10%以下の法科大学院も少なくなく、5校が合格者0という結果に終わっています。
こういった結果を受けて、2011年からの7年間で、実に35校もの法科大学院が募集停止を余儀なくされています。

ちなみに、2016年と2015年の出身別合格率は以下の通りです。

2015年

出身 合格率
予備試験合格者 61.8%
一橋大学法科大学院 55.6%
京都大学法科大学院 53.3%
東京大学法科大学院 48.9%
神戸大学法科大学院 48.3%

2016年

出身 合格率
予備試験合格者 61.5%
一橋大学法科大学院 49.6%
東京大学法科大学院 48.1%
京都大学法科大学院 47.3%
慶應大学法科大学院 44.3%

 

2012年から6年連続で、予備試験合格者の司法試験合格率がもっとも良い、という結果になっています。
また、司法試験合格者が減少傾向にあるのに対し、予備試験経由による合格者は年々増え続けています。

予備試験経由による司法試験合格者数

 

予備試験合格者の合格率が高い理由

予備試験合格者の司法試験合格率が高いことは先ほどお話しましたが、ここではその理由について書いてきます。

予備試験合格の高い壁

予備試験は非常に難しい試験です。
最終合格率は毎年3%程度であり、予備試験に合格するためにはかなりの知識と思考力が必要になります。
そのため、予備試験合格の時点で司法試験合格に必要な力がすでに身についている、ということができます。

予備試験合格状況

 

試験・採点形式の類似性

相対評価

予備試験と司法試験は、試験制度やその仕組みが非常に似ています

短答式試験と論文式試験は予備試験・司法試験のどちらもで課されています。
また、論文式試験の採点が相対評価である点も司法試験と同じであることから、予備試験合格者にとっては、司法試験対策にあまり戸惑いはないでしょう。

さらに、問題を作成する試験委員は、基本的に司法試験も予備試験も共通しており、基本的には、司法試験も予備試験も同一の評価基準となります。
そのため、予備試験合格者は、一度は司法試験委員会の求める合格水準を体感しているということになります。
このことは、司法試験合格のための学習にとって大変有効なことに間違いありません。

このように、予備試験合格者にとって司法試験は予備試験の延長線上にある存在だということができます。
これらの理由から、予備試験合格者の司法試験合格率が高くなっている、と言えるのです。

 

予備試験合格のメリット

まず、予備試験合格者の司法試験合格率が高い、ということは予備試験を受ける大きなメリットの一つとなります。
しかし、予備試験合格のメリットはそれだけではありません。

負担が少ない

予備試験はもともと、法科大学院に経済的・時間的な負担から進学できない人のために作られた法律家を目指す二つ目のルートだということができます。

法科大学院は修了までに最低既修者で2年、未修者で3年かかります。
また、学校によって差はありますが、1年間の学費は80万円以上とかなり高額です。
これはかなりの負担となってしまいます。

予備試験受験であれば、自分の経済力や時間の使い方に合わせて自分にあった学習方法を選ぶことができます。
これも予備試験ルートの大きなメリットと言えます。

 

就職に有利

さらに、予備試験合格は、一つのバリューになります。
「予備試験合格者」というブランドで、就職活動を有利に進めていくことができるのです。

まず、就活のスタート地点が違います。
予備試験合格者の就活は、予備試験合格後から始まります。
これは、一般的な就活が、司法試験受験後や司法試験合格発表後に開始されることと大きく異なります。

また、予備試験合格者の就活には、予備試験合格者のみを対象としてなされる特別な機会があります。
これには、予備試験合格者向けの事務所説明会や業務体験、食事会などがあり、一般的な就活生よりもアピールのチャンスが圧倒的に多いです。

また、予備試験合格者向けの就活をしている事務所のなかには、予備試験合格者の採用枠を確保している事務所もあるといわれています。
実際に、予備試験合格者の中には、司法試験受験前に、法律事務所の内定のオファーが出るケースもあります。

このように、予備試験合格者の就活は、売り手市場の傾向が強いようです。

 

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