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類雑適用~他の条文を適用する~

司法書士試験で出題される民法を用いて裁判を行う時には、類雑適用をすることもあります。

司法書士試験に出題される民法第1編の総則では、代理について定められています。
代理は本人・代理人・相手方による三面関係を生み出すシステムで、「代理権」「顕名」「代理人と相手方の間の法律行為」という3つが法律要件です。

類雑適用

民法99条『心裡留保』の条文は、「意思表示は、表意者がその真意ではないことを知ってしたときであっても、そのためにその効力を妨げられない。ただし、相手方が表意者の真意を知り、又は知ることができたときは、その意思表示は、無効とする。」となっています。
これは表意者の表示と内心が一致しない時のための条文、たとえば冗談のつもりで言ったら本気にされてしまった、などという時に用いるものなのですが、裁判所はこの条文を前ページの事例のような場合にも利用しようとするのです。

条文が無くても裁判はやらなくてはいけないので、無関係な条文でも、時には無理やり引っ張ってこなくてはなりません。
この手法を「類雑適用」といいます。

事例では、代理人のした表示が「本人のためにする」で、内心が「自分の利益を図る」だとあてはめられます。
そして93条と同じように結論を導き出すので、「相手方が表意者の真意を知りまたは知ることができた場合は無効とする」という考え方を適用します。
つまり、相手方Cさんが代理人Aさんの悪いたくらみを知っていたり(悪意)、また注意すれば知ることが出来た(有過失)という場合には、代理行為は無効となってBさんは土地を引き渡さなくてよくなります。

しかし、相手方Cさんの善意無過失が証明された場合には、「信頼出来ない奴を代理人にしたお前が悪い」という帰責事由がBさんにあるとされ、契約は有効のままです。

民法93条のただし書を類雑適用することで、裁判所は本人の「帰責事由」と和え方の「過失の有無」をはかりにかけます。
これは利益衡量の時と同じで、事件の実情に応じた解決を図ることが可能になっているのです。

 

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